ピアノを始める時に考えなければいけないことは
どんな楽器で練習をするかです。
初めからアコースティックピアノで
練習出来ることが理想です。
しかし、いつまで続くかわからないと
購入に踏み切れなかったり、
住宅事情によりピアノが置けなかったりすると思います。
先に言ってしまいますが、
子どもにこそ本物を与えるべきです。
子どもは最初に与えられた楽器の音が
良い音だと思うそうです。
そしてそれは、生涯続くのだそうです。
さて、ピアノの先生に相談すると
これだけは避けてほしいと言われるものがあると思います。
キーボード、シンセサイザーです。
鍵盤数が足りないからという理由もありますが、
それが一番の理由ではなく、
ピアノの奏法が身に付かないからです。
ピアノは腕や体の重さを使って音を鳴らす楽器です。
その重さを支えるのは指や手首です。
鍵盤にその重さを掛けられる楽器であるかが問題です。
特にキーボードはそのようなことをしたら
壊れてしまいます。
キーボードはピアノ練習のためにあるのではなく
別の用途のためにある楽器です。
軽く持ち運びがしやすいことからバンド演奏で使われたり、
歌いながら曲を作る時に
伴奏のコードを考えるために使ったり、
シンセサイザーは編曲をする時の音作りに使ったり。
決して子ども用、初心者用ではないのです。
キーボードでいくら練習をしても
重さを支える指は作れませんので、
触っただけで出てしまう
つまらない音で弾き続けることになります。
その音は弾いているご本人も
楽しい、美しい、面白いと思える音ではありませんので
多くの場合、短い期間でピアノは辞めてしまいます。
ピアノが弾けるようになりたいと思って
始められるのでしたら、
これらの楽器は絶対に避けるべきです。
もし電子ピアノでしたら、
脚がしっかりと本体についているもの、
さらに木製鍵盤の方が、手の感触が発達し、
鍵盤を見なくとも弾ける可能性が高まります。
ピアノで重さを使わず指でちょんちょん弾くのは、
管楽器で息を使わずに音を出そうとするようなものです。
腕を使わずピアノを弾くのは
管楽器でマウスピースに口を当てず、離れたところから
息を吹きかけるようなものです。
それでは音は鳴りません。
ローランドのサイトに次のようなことが書かれています。
<電子ピアノとキーボードは、用途の異なる楽器とお考えください。ピアノを弾くのが目的の方、特にこれからピアノのレッスンをはじめる方には、少なくともピアノらしい鍵盤タッチと音を表現できる電子ピアノをおすすめします。>
キーボードと電子ピアノって何が違うの? | はじめての電子ピアノ選び | ローランド
電子ピアノのレンタルをご利用されるのも
ひとつの方法かもしれません。