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pianon イルギ

イ・ジョンジェを筆頭に、

韓国男優にハマリ過ぎて睡眠不足の毎日…。

んが、楽し過ぎて止めれんドォ~!

危険なパートナー@VOGUE その2

2012-07-04 | イ・ジョンジェ
Dangerous partners  part2

キム・ヘスは最大限 誇張されるよう絶頂に向かって走る。
セクシャルがかえって彼女には安全装置だ。
韓国映画史を飾った数多くの監督が彼女をミューズに作業したが、
(イ・ミョンセ監督が冬のリンゴのような爽やかな彼女を取りあげた『初恋』、
 キム・ジウン監督が新都市の霧の中をさ迷うキム・ヘスを発見した(『スリー メモリズ』)、
キム・ヘスが最もキム・ヘスらしかったのは『顔ない女』からだった。
『顔ない女』で彼女はライオンのような頭に大きなサングラスをかけ、
精神科病院のネオン階段を上がっては下りた。
グラマラスなキム・ヘスは不安な境界性人格障害患者の役に完全に一致した。

「キム・ヘスのハンディキャップが何か分かりますか?」
彼女は体を引き、高いトーンで笑った。
「私は中間がないです。最初と終わりはあるのに、中間がないです。
 私はその中間を満たしたい欲望が大きいけど、
 目に見えるキム・ヘスはいつも極端でしょう。ハハ」
キム・ヘスに日常のにおいがするのか?
キム・ヘスが食事の仕度をする主婦や 生活戦線に飛び込んだ主婦社員を演じるのを想像できるか?
「それが私のコンプレックスです。 日常性に脆弱なんです。
 ドラマ「スタイル」の誇張されたパク記者を演じるのは容易ですが、
 「漢江ブルース」の普通の記者は合わないんです。 そのとおりです。
 私は普遍的なことが分かりません。幼い時から役者をしてるからとは違います。
 役者をしなかったら、かえって私とは関係ない人に関心がなかったでしょう。
 私は姉の下階に住んで日常的な生活を過ごしてます。
 のんびり何日か過ごし、食事をし…毎日展示会や音楽会に行くわけではありません。
 ただ世間と日常性を共有するには、お互いが一致しないんです」



スター キム・ヘスが自然人キム・ヘスを圧倒してしまうこの現象は本人にも興味深い。
「私も世間が考えるキム・ヘスを見て“ワォー!”と驚きます。
 ニュースメーカーとなるキム・ヘスは とても自信満々で堂々としていてますから。ハハハ」
“輝くグラマー”としてのキム・ヘスを最も魅力的に活用できるのがチェ・ドンフン監督だ。
それもイメージ過剰ではなく、シンプルでクールにアクセントを生かして。
熱いキム・ヘスを冷たく冷まし、ジャンルの中でセッティングする腕前は、
『タチャ』で頂点を成す。
「チェ・ドンフン監督のエネルギーを経験した後、私は彼を愛して尊敬することになりました」
と、キム・ヘスは満足な微笑を浮かべた。

詐欺師の早いモンタージュが圧巻である『ビッグ・スウィンドル!』で、
チェ・ドンフンは天才的なジャンルの監督という評価を得た。
そして彼はキム・ヘスという女優を想像し『タチャ』のシナリオで“チョンマダム”を作った。
「怖じけたが無条件OKでしたよ。 そしてその経験は私の役者生活の転換になる程強烈でした。
 役者とキャラクターの一致点を見つけ、確認する監督との仕事は一生に1度の幸運でした」
だが、彼女は『泥棒たち』プロジェクトでは一番遅く合流した。
チェ・ドンフン監督は彼女を説得するのに大変だった。
「分かりますか? ある人と最高の経験をしたら、それが損なわれるかと思うと、
 そのまま保存したい気持ち…『タチャ』の経験を守りたいという欲望と、
 次の仕事でさらに成長したいという欲望が衝突した。
 特別な過去を越えなければならなかったから」







チェ・ドンフン監督はキム・ヘスの熱烈なファンだ。
「美しい人なので素晴らしいキャラクターを作りたかった。
 『タチャ』以降も虎視耽々と機会を狙いましたよ。
 ヘスさんを見ると自分の運命の中を歩いていく女性が浮びます。
 何が待っているのか分からなくても、目標に向かって突進する…
 無謀なことよりはペーソスがある人。
 キム・ヘスでなければ誰がそんな役を出来ますか?
 映画を作りながらも驚きの連続でした。
 彼女は東洋のモニカ・ベルッチです」

大胆に輝く2人の俳優は、チェ・ドンフン監督が“設計した”ルールにより、
香港とマカオ、釜山を巡る超特急プロジェクトに合流する。
一つのチームで活動中である韓国の泥棒ポパイ(イ・ジョンジェ)とエニコール(チョン・ジヒョン)、
噛んだガム(キム・ヘスク)、ジャムパノ(キム・スヒョン)。
美術館をつぶすのに格好良く成功した彼らは、
ポパイの過去パートナーだったマカオパク(キム・ユンソク)が提案した香港での新たな計画を
聞かされる。ここにマカオパクが招かなかったゲストで、
刑務所から出所した金庫破りのペプシ(キム・ヘス)が合流する。
彼らは人生最高の反転を夢見、香港へ向かう。
そこに4人の中国泥棒がこの計画に合流する。
目標はマカオのカジノに隠された稀代のダイヤモンド“太陽の涙”。
危険な計画だが、2千万ドルの甘い誘惑を拒否できない彼らは
“太陽の涙”を盗むため、作業に着手する。
秘密のマカオバクと そのマカオパクを背後から狙うポパイ、
マカオパクに裏切られた過去の記憶を忘れることができないペプシと、
目の前の金を狙うエニコール、そして韓国の泥棒を信じない中国泥棒まで…。
泥棒たちは徐々に自分だけのプランを立てる。

キム・ヘスとイ・ジョンジェは6ヶ月前に撮影が終わった『泥棒たち』を思い出すたび、
興奮する。
「最も完璧で、幻想に近い呼吸、幸せなアンサンブルでした」と、
イ・ジョンジェは左右のバランスが完璧な微笑みを浮かべた。
彼らは しめし合わせたように他の俳優を褒めた。
綱渡りをするチョン・ジヒョンがどれほど活力あふれるのか。
(「彼女には明らかにこの映画が転機になると思います。とても特別な役者です」キム・ヘス)
高層ビルでのキム・ユンソクのアクションシーンがどれほど眩しいのか、
イ・ジョンジェがどれほど格好よくダイナミックに動くのか、
キム・ヘスの水中シーンがどれくらい差し迫って幻想的なのか…、
彼ら自身、俳優に惚れた俳優だ。

「香港に初めて着いた時を思い出します。
 ペプシがマカオパクを知らずに対面するシーンでした。
 20年間放棄された建物でしたが、空気が本当に違いました。
 バルコニーに立つと香港ビューが繰り広げられて暖かい風が吹きました。
 俳優には現場がどんなコンディションで進むのかが重要です。
 そこは本当にペプシの空間でした」
キム・ヘスは自身が感動する習慣があると認めた。
「マカオパクの台詞の中にこんなのがあります。
 “奇跡が私たちのめざす道です”
 私はその台詞が本当に好きです。
 映画の仕事をしてみると、そのような瞬間に会う時がたびたびあります」
キム・ヘスは自身が『泥棒たち』の一員になったことを誇らしく思っていた。
(驚くべきことに、彼女は俳優としての自分を若干過小評価するくせがある)





そしてイ・ジョンジェが演じるポパイを見て、この映画の感覚を得たと言う。
「ポパイは計略はあるが限界が明確なキャラクターです。
 ところがイ・ジョンジェは衝動的で感情的な人物を作り出しました。
 映画序盤に彼が韓国泥棒のリーダーとして撮影するので釜山に行ったが…
 胸が弾んだ。
 これが私たちの映画だと。
 私もその泥棒の1人です。手ごわいと感じました」

イ・ジョンジェは映画で鼻髭を付け、犯罪の臭いを漂わせて海を歩き回る。
短い髪に鼻髭を付け、ジャンバーを着てヨットとカジノをうろつくイ・ジョンジェだなんて、
想像しただけで素敵ではないか?
「ポパイを演じている時、本当に面白かったです」
声帯に砂塵を混ぜたドライな声でイ・ジョンジェが言った。
「皆はダイヤモンドを持って逃げようという欲望があるが、ポパイだけその欲望を見破られます。
 私の台詞の中にこういうのがあります。
 マカオパク(キム・ユンソク)が以前なぜ私を裏切ったかと問うシーンで、
 私の返事が圧巻でしした。
 “泥棒はそんなこともあるだろ、ナ”ハハハ。 本当に大胆じゃないですか?
 泥棒に何を望む? それこそ私たちのアイデンティティでしょう」

『泥棒たち』は超豪華キャストで スチーブン・ソダーバーグ監督の『オーシャンズ イレブン』を
連想させる。
私が彼にキム・ユンソクが『オーシャンズ イレブン』のジョージ・クルーニーなら、
あなたはブラッド・ピットだと言うと、イ・ジョンジェはとても照れくさがった。
「彼らはアメリカのスタイルで、私たちは完全に韓国スタイルです。
 私がこの映画で好きなシーンは、派手さより寂しい雰囲気です。
 マカオで1回目の作戦が失敗し、香港に帰る船内で泥棒を撮ったシーンがあります。
 派手だった日は一瞬にして去り、複雑で息苦しい心情で香港に戻る…、
 ア!これが人生なんだな、と感情が吹き荒れます」

私は人生でそのような“苦”を幾度も体験してこそ 本当に魅力的な男になると思う。
そしてイ・ジョンジェはドラマ「砂時計」、映画『若い男』を始め、
過去20年間に数回の浮き沈みを経験した。
レストラン事業家に変身もしたし、スーツビジネスに手も出した。
30代後半はしばらく俳優の本分を忘れて生きたが、
『ハウスメイド』以後、再び撮影現場に戻り、活魚のような魅力を発揮している。
幸いにもイ・ジョンジェの代わりを出来る役者はイ・ジョンジェだけなのだ。

「90年代から2000年代に移る映画会社のチャプターに私がいました。
 私には本当に有難い思い出であり、経験です」
パク・クァンス監督の『イ・ジェスの乱』で蓬頭乱髪で失敗した革命家になったイ・ジョンジェ。
キム・ソンス監督の『太陽はない』でスーツをめかしこみ、
狎鴎亭洞の宝石店でダイヤモンドを盗んだイ・ジョンジェ。
(『泥棒たち』のダイヤモンドとは比較できなくほど小さい!)
イ・ジェヨン監督の『情事』で人妻と破格的なセックスを交わした青年イ・ジョンジェ。
そしてクァク・キョンテク監督の『タイフーン』で海賊と戦い、
愛国的な長広舌をならべた国家情報院要員イ・ジョンジェ。
そして相変わらずファッション界の愛を受け、清潭洞のパーティ会場に姿を表わす
自然人イ・ジョンジェ。
シンプルな顔にアクセントのような生き生きとした笑いを秘めた晩年の少年。
一つの完璧なキャラクターが誕生するまで、俳優の人生は、
遠くからそのキャラクターに向かってゆっくり走ってくることを知り、感心させられる。
盗みは自身との戦いというモットーを持った金庫破りのペプシと、
ソフトな顔の裏で強烈な欲望を秘めた泥棒ポパイのように、
イ・ジョンジェとキム・ヘス、彼らが韓国の観客の心を盗む本物の泥棒であっても良い。

危険なパートナー@VOGUE その1

2012-07-04 | イ・ジョンジェ

「VOGUE」7月号にジョンジェとヘス姐さんのグラビアが掲載された
そこには長~~~~~い記事がUPされてたけど、
あまりにも長いので スルーするつもりだった。
んが、なかなかJJに対する考察や分析が面白いので、
テキトーながらも 訳ってみることにします。


Dangerous partners  part1

マカオの秘密カジノに隠された稀代のダイヤモンドを追う チェ・ドンフン監督の
魅惑的なプロジェクト『泥棒たち』は、早々にアジア全域の話題だ。
いよいよこの韓国版『オーシャンズ イレブン』の代表俳優キム・ヘスとイ・ジョンジェが
「VOGUE」カメラの前で史上初のセクシーな本性を現わした。



「イエスが十字架に釘を打たれた日、隣の十字架に吊られたのは泥棒だった。
 泥棒は古い職業だ。 人々が財を得る瞬間から泥棒は共にいた。
 ある泥棒はお金を盗み、ある泥棒は心を盗む。そしてある泥棒は世界を盗む。
 この映画はそんな泥棒の話だ」
チェ・ドンフン監督の『泥棒たち』はプロローグから尋常でないオーラを漂わせる。
そして「VOGUE」は映画のキャラクターからヒントを得、
VOGUE だけのやり方で、もっと雄壮で派手なビジュアル シナリオを作り出した。

イ・ジョンジェとキム・ヘスは グラビアを撮ると思うと何日も前から眠れなかった。
キム・ヘスとイ・ジョンジェは「VOGUE」16年の歴史上、最も魅力的なビジュアルで、
それぞれがグラビアページを飾ってきた。
どことなく奥ゆかしいプラザ ホテルの大理石の床に横になり、
グラマラスなポーズを取れる女優がキム・ヘスの他にいるだろうか。
創刊付録となった写真集「チョ・ソンヒと人々」で表紙を飾った俳優は
ランニングシャツを着、タオルで鼻をかむイ・ジョンジェだった。
          ↓ コレか
     
言ってみれば、彼と彼女は両極端な最高のモデルだった。
片方はドラマチックで豊満、片方はミニアルでナチュラル。
彼らが「VOGUE」で一緒にグラビアを撮ることになった。

キム・ヘスはルーズなグレーのボディースーツに帽子をかぶって入って来たが目につく。
イ・ジョンジェは端正なチェックのシャツ(本当にアメリカの俳優のようにナチュラルだ!)
ドレスとスーツのフィッティングを終え、いよいよエストロゲン(女性ホルモン)と
テストステロン(男性ホルモン)が同化する撮影が始まった!
グラビア撮影の現場では、衝動的で感情的な役割はいつもキム・ヘスだ。
キム・ヘスはどんな服を着ても 服に体を合わせるより、体に服を合わせる。
彼女が動くたび、ドレスの豊満な胸が揺れ、唇とアゴの線がリズムに乗り、
挑発的な輪郭を表す。
彼女は胸もとのねじれたエスカーダの鮮やかな紅いシルクドレスを着、
カジノのテーブルに横になった時、私は初めて私達のグラビアのコンセプトが
“危険なパートナー”と言う感じをつかんだ。

頭の中のビジュアル シナリオに俳優が“in”になって入ってきた瞬間、
シャッターは狂ったように揺れ動く。
キム・ヘスが衝動的に話しかければ、イ・ジョンジェは洗練されたエネルギーを発散する。
キム・ヘスが奔放な自由を渇望するのなら、イ・ジョンジェは洗練された粋なマナーを追求する。
キム・ヘスが丸い面で襲ってくると、イ・ジョンジェは細い線で動く。
キム・ヘスが熱く純真な妖婦ならば、イ・ジョンジェは冷静なプレイボーイだ。
キム・ヘスはアクションの名手で、イ・ジョンジェはリアクションの名手だ。
彼らは全て自我の魅力で200%充電されたナルシシストだ。
韓国の男優で スーツ姿でポーズを取らずとも素敵なのは唯一 イ・ジョンジェだ。
大事なのはポーズを取らなくてもカッコ良いという事実を本人が知っていることだ。
多くの問題は(自分の体への不安から)何かしようとするため発生するから。

地下のスタジオからソウル市内のスカイラインを見下ろす高層バルコニーまで、
二人は高純度のパートナーシップを自慢した。
金髪のグラマーにすっきり応対するミニアルな紳士は(ジュリア・ロバーツとリチャード・ギアのように)
まるでクラシックな外国映画を見るような錯覚さえした。
クライマックスは地下のガレージとベッドだった。
黄色のポルシェでカバンを持ったジョンジェを迎えるヘスは、
ヒョウ柄のワンピースに革ジャケットを着ていた。
逆光であったし、眩くて誰かが先に銃を取り出し発射しても衝撃的でない程
すべてのことがやるせなかった。



続くベッドではブラトップを着たキム・ヘスは、綿のパンツをはいたイ・ジョンジェの腰が
自身の腰よりスリムだと不満を漏らす。
2人に ベッドに座って共にタバコを吸い、謀略を立てて欲しいと言った。
映画会社(ケーパーフィルム)のアン・スヒョンPD(チェ・ドンフン監督夫人)が、
大きなiPadで二人の動画を撮影した。
その動画、メイキングとしてUPして欲しいワ~
その瞬間キム・ヘスがベッドの上にばったり横になってしまい、
イ・ジョンジェが彼女の首に銃を向けた。
キム・ヘスが笑い出した。
「これって、まるで タバコを与えないと殺すってことじゃない?」
二人は仲良く女性用の葉巻を分けて吸った。
彼らが愛に陥った恋人のように見えなくて良かった。
彼らはいつでも裏切れる危険なパートナーだから。

チェ・ドンフン監督は『ビッグ・スウィンドル!』からイ・ジョンジェと仕事がしたかった。
「彼にいつもレーダーを張っていた。そうこうするうち、
 キム・ヨンファ監督(ジョンジェと『オー! ブラザーズ』を撮った)と席を共にした時、
 いよいよイ・ジョンジェにプロポーズした。
 ポパイは難しいキャラクターです。憎めない傍観者主義者です。
 撮影初日、彼がポパイを演技した瞬間を忘れることができません。
 イ・ジョンジェは本当に素晴らしい俳優です。私のシナリオのために生まれた俳優だと感じました。
 彼は本当に特別な男です」
写真撮影を終えたイ・ジョンジェは、今、最後のシングルカットのため、
スーツを着て屋外庭園のパラソルの下に座っている。
「この服を着てインタビューしても良いですか?」と彼は言い、
私は「良い」と答えた。
彼と一緒に座っていると、2年前のカンヌ映画祭が思い出された。
イ・ジョンジェは『ハウスメイド』の主演俳優でカンヌに行き、
そこで国内外のプレスや映画関係者に魅力的な応対をした。
記者達を招き、高級レストランでシャンパンと夕食を共にし、
レッドカーペットを上がる時はキム・ドンホ委員長をスムーズにエスコートした。



「今のイ・ジョンジェは、20代のイ・ジョンジェでは相手にならない程カッコ良いでしょ。
 五十になれば彼はさらに素敵になるでしょう」とチェ・ドンフン監督は言った。
「現実のイ・ジョンジェもそうだが、映画ではより素敵です。
 どうしてあのように歩き、あのように行動できるのか驚きます。
 たとえば、編集を終えて音楽を合わせると、イ・ジョンジェのカットを再び入れることになります。
 彼の動きはとても音楽的です。
 俳優がそういうインスピレーションを与えなければ、監督は座ってカットを取るだけになってしまう。
 するとフィルムの弾力が落ちます」
イ・ジョンジェ自身も“瞬間的にキラッと光らせる面”があるとことを認めた。
「派手ということもありますね。たとえば宝石があるすると、
 私はそれをさらに輝くように見せるパートを引き受けることになります」
私はそれを別名“ペンシルミ”と呼びたい。
ペンシルミってナンだろ?意味不明。。。
チョン・ウソンは時々自身の派手なビジュアルとは逆のやぼったいスタイルに挑戦するが、
(『トンケの蒼い空』、『太陽はない』)、イ・ジョンジェはその反対だ。
自身の輝くビジュアルで、ドラマの大胆なキャラクターとマッチし、
魅力的な悪役として生まれ変わるのだ。
「『オー! ブラザーズ』、『太陽はない』のようなコミカルな演技をする時、
 大胆さが目立っているようです。
 『ハウスメイド』の時は強引さの極限状態でしたよ」
チェ・ドンフン監督は彼のそんな魅力に賛辞を加える。
「『ハウスメイド』を見ると、彼はただの金持ちの男を演じる俳優なのに、
 スクリーンでは本当にお金持ちのように見える。
 ワインを飲み、サディスティックな台詞を言い…それがとても似合ってます。
 『太陽はない』でも詐欺師役がスムーズに馴染んでた」

イ・ジョンジェは『ハウスメイド』、『泥棒たち』と続くキャスティングに申し分なく満足している。
なぜなら彼の魅力がますますリアルに発散されているためだ。
それは彼が配役のメインを逃さないためだ。
「『ハウスメイド』の台詞は受け入れにくかったです」イ・ジョンジェは困り果てて笑った。
「チョン・ドヨンさんに性的嗜好を強要する台詞が撮影当日の午前 突然できました。
 簡単に言えば“口に出したい”という恥じ知らずな要求なのに、
 これをすべきなのか、やめるべきなのか悩みました。
 ひとまず台詞は何度か練習はしましたよ。
 不思議と言えました。 それで撮影をしました」
その台詞はその役の邪悪な二重性を表す決定的なシーンになった。
「妻と子供が住んでいる家で下女に ためらうことなく変態的な要求をするほど
 厚かましい男が完成されました」
彼は多くの俳優とのアンサンブルで自分がそういう役割をしなければならないということを
自然に認めた。
「人がかゆくて痛いところを掻くことができます。
 もちろん、私も素晴らしい台詞を言いたい。
 『タイフーン』でテロリストを捕まえた愛国主義の青年は、説得力が落ちたとのも分かります。ハハ」
イ・ジョンジェと同じようにキム・ヘスも“大胆さ”に一見識ある。
一言で彼らは“輝く”人に生まれたのだ。
夜空に輝く星のように、スクリーンに光を振りまいてくれる人達。
チェ・ドンフン監督はキム・ヘスとイ・ジョンジェがそうした点で、
たびたびコスモポリタンのように感じられると言った。
「あのビジュアルとマナーを持つのは韓国役者への祝福でしょう」
彼はベッドでイ・ジョンジェとキム・ヘスが銃と葉巻を持って繰り広げる白黒写真を好んだ。
ガレージ前で二人の男女が熱い太陽を避けて対立する写真も。
「イタリア映画の1シーンみたいですね。私が撮ってみたいと思う、まさにそんな映画です」
トレーニング スーツを着たイ・ジョンジェを想像できないように、
“輝かない”キム・ヘスもやはり想像できない。
シルバーのかつらで革ジャケットを着たキム・ヘスを見ると、
『プルクルリン最終出口』の売春婦のようで、
デービッド リンチのカルト映画に出てくるミステリアスな女性のようだ。