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ピアノときどき猫

大人スタートのピアノについて書いていきます。
ときどき愛猫も登場予定です。(=^x^=)

本「ヤクザときどきピアノ」~ピアノの先生~

2025-05-15 19:00:00 | └「ヤクザときどきピアノ」

こちらの本についての最終回。

少し引用が長くなるけど、最も心を打たれた一節を。

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 レイコ先生はかつて、まったく未経験だった八十歳の男性にピアノを教えたことがあるという。元大学教授で「死ぬ前にどうしてもピアノを弾きたい」とたっての希望だったそうである。それから長年、童謡を中心としたレッスンを続けてきた。九十歳になった時の検査入院で、家族から「もう歩くことも難しい」と連絡をもらい、約十年間のレッスンに終止符が打たれた。
 翌年、家族は彼が亡くなったことを手紙で知らせてくれた。

 父は最後まで、家のピアノを楽しそうに弾いていました。耳が遠くなって補聴器を着けても、得意の童謡を突っかかりながら弾いて、自分の演奏に満足げでした。この和音は先生に教えてもらったんだ、などと、とても嬉しそうで、あの十年はなにより楽しい学びの時間だった、先生には本当に感謝していると申しておりました。先生、長い間、父に辛抱強くピアノを教えて下さって、本当にありがとうございました。

ピアノの先生とはなんと素敵な仕事だろう。
音楽は人生を豊かにする。
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たまたま図書館で目に留まって借りてきた本だけど、この一節を読み返すためにだけでも、購入しようか迷っています。

 


本「ヤクザときどきピアノ」~鈴木さんの心構えや気付き等~

2025-05-14 19:00:00 | └「ヤクザときどきピアノ」

これまで、こちらの本については、レイコ先生の至言を取り上げてきたけど、今回は、著者、鈴木さんの心構えや気付き等を。

自分と年齢が近いこともあってか、納得する部分が大いにあります。
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生涯学習は素晴らしいと嘯きたいのではない。何かをはじめるのに年齢は無関係を自己啓発をしたいのでもない。現実は残酷で不公平だ。どうせみんなくたばるのだ。では欝々と人生を送ればいいいのか。嫌だ。じゃあどうする。明るく笑い飛ばすしかない。

ひとつだけ確実にいえることがある。
これは取材ではない。相手に合わせる必要はまったくない。主役はあくまで俺であり、レッスンは俺が楽しくなくてはならない。ならば大事なのは人間の相性だ。

とてもシンプルな法則に気づかされた。
練習をすれば上手くなる。
練習をしなければ一切上達しない。
やればできる。やらねばできない。
そして、練習をしない言い訳にはなんの意味もない。

あなたが聴いて美しいと感じたその曲は、音楽的にいうなら、たくさんの美しさの集合なのだ。

自身の体験からこれだけは断言できる。
他人の技量に恐喝される必要はまったくない。
他人がどれだけ上手に弾いても、引け目を感じる必要はない。

千回演奏して九百九中九回弾けるようになってようやく、人前でそれなりの演奏ができる。発表会で失敗せずに弾ききったら、その人の実力は本物なのだ。

「いつも練習の時は弾けるんです!」
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先生との相性、練習の重要性、発表会への心構えとオチ(^^;、どれもこれも共感しまくり。

この本については今回でラストの予定だったけど、最後にもう一つ書きたいことがあるので、あと1回だけ続きます。

 


本「ヤクザときどきピアノ」~レイコ先生の至言 (3)~

2025-05-11 19:00:00 | └「ヤクザときどきピアノ」

こちらの本についての3回目。

これまで、◆練習について◆ピアノ練習/演奏のヒント、◆マインドセット、に分けて、引用しながら書いてきましたが、今回は、分類できないけど印象に残った言葉たちを。

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◆その他
ピアノ購入について
「うちの生徒さんたちは、『他に欲しいものもないし、天国にお金は持っていけないし、下手でも十分楽しいから買っちゃった』という人がけっこういるわ。グランド・ピアノのために引っ越しをした人もね」

発表会について
「大人は大半が間違えます。無事故の人はいないわね」

ICレコーダーを聞き返すと、本番前、レイコ先生の横を通ったとき、先生が「トイ、トイ、トイ」と囁いていたのが聞こえる。のちに訊いてみたら、ピアノの世界でよくいう、「大丈夫、うまく弾けるよ!」といった意味のおまじないらしい。ググったら、ドイツ語だった。
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ピアノ購入については、私も心から同意。
高価だし、子どものように未知の可能性がある訳でもない、大人の趣味なので反対もされたけど、購入してから今もずっと、買って良かったと心から思います。(※ピアノ購入については、こちらに書いています。『私のピアノ』
考えたら、仮に子どもが5歳から習って中学3年で辞めた場合、ピアノの稼働時間、約10年。片や私は、2009年に購入して、早16年。そして、これからも弾き続けると思えば、十分、価値があるというか。。

もう一つ、「トイ、トイ、トイ」は、おまじないとして、私も本番前等に唱えてみよう

 


本「ヤクザときどきピアノ」~レイコ先生の至言 (2)~

2025-05-09 19:00:00 | └「ヤクザときどきピアノ」

昨日の続き。
こちらの本の中に出てくるピアノ教師、レイコ先生の至言の中から、ピアノ練習/演奏のヒントやマインドセットについて。

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◆ピアノ練習/演奏のヒント
「個人に合わせて微調整できるのは椅子だけです。これはすごく大事なこと」
プロのコンサートでも、発表会であっても、椅子の高さは納得がいくまで調整していい。

ピアノの先生がいう『譜読み』とは、まさに"楽譜を読んで一通り弾ける"状態を指している。

発表会での御法度は、手が止まってしまうことだ。間違えたっていい。ミスはなくならない。だがそのたびにいちいち演奏を止めるわけにはいかない。
「多少ぶつかってもアクセルは踏み続けて」

◆マインドセット
「ピアノを弾くうえで大事なのは、感情を出し惜しみしないこと。(中略)ミスしてもいい。間違えて当然。下手でいいの。そんなこと音楽に関係ない。だからセーブしないで。解き放って」

「そんなに根を詰めなくてもいいのよ。あとはピアノが教えてくれるから」

「鈴木さんが強く『弾きたい』と思うこと。何度つまづいても、時間がかかってもそう思い続けること。弾けるようになるかどうか・・・究極はそこです」

「指先だけで弾かず、心にだんだん日が差していくように!」
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今さらだけど、譜読みの定義について、初めて知ったわ。。(^^;
それと、椅子についても、目からウロコ。

もう一つ、感情については、私がもっとも苦手とするところで、、
一人で弾くならまだしも、人前で感情ダダ洩れって、なんか、恥ずかしく思ってしまって。。
なので、無機質だけど美しい、バッハを好んでしまうというか。。

この本のこと、書き出したら予想以上に多かったので、あと2回ほど、続く予定ですが、明日は土曜恒例の周平写真の予定です。(=^・^=)

 


本「ヤクザときどきピアノ」~レイコ先生の至言 (1)~

2025-05-08 19:00:00 | └「ヤクザときどきピアノ」

先日、借りてきたこちらの本。
想像以上にとは言っては失礼だけど、示唆に富む部分が多く、付箋を貼って再読するとこんな状態になり、、

かと言って買うほどでも無い気もして(著者さん、ごめんなさい(^^;)、後から自分で読み返せるように、ブログに書き残しておこうかと。。

まずは、ピアノの先生を務めているレイコ先生の至言の中から、練習について。
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◆練習について
「練習すれば 弾けない曲などありません」
「本当に、毎日三時間練習したらカンパネラだって弾けます」
「できない部分はそこだけを抽出して練習すること。何度も同じ場所を間違えていると、沼にハマって抜け出せない。指が、脳が、間違いを記憶してしまうわけ。だから、焦らず、少しずつでいいから、突っかかる場所をクリアしていこう。少しできるようになったら、たまのご褒美として通して弾いてもいいわよ」
「弾けない原因は一つしかない。単純に練習が足りない。鈴木さんより上手な人は、鈴木さんより多く弾いている」
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もう、ぐうの音も出ないです。。

もう少し書く予定だったけど、ブログ、ここらで切り上げて、練習、しよっかな。。(^^;

 


本「ヤクザときどきピアノ」

2025-05-01 19:00:00 | └「ヤクザときどきピアノ」

昨日、通院の帰りに図書館に立ち寄ったら、こんな本が目に留まって借りてきました。

私のブログタイトルが『ピアノときどき猫』なので、親近感も沸いて。(^^;

内容はと言うと、本物のヤ〇ザさんではなく、"ヤクザを取材する物書き"さんが、五十歳を過ぎてピアノを始め、ABBAの『ダンシング・クイーン』を発表会で弾くまでのストーリーみたい。

大人ピアノの奮闘記はとても興味深いので、読むのが楽しみです
そして、先日のショパン・コンクールの本がまた、脇へ追いやられる。。(^^;