越前松島水族館のキング、足療養中のイッちゃんを除く5羽です。
頭の位置で、先頭からゴバン君、ハッちゃん、ヨン君、ロク君、サン君。
サン君はハッちゃんの父親です。
もともと5羽いたキングは野生個体だそうで、イッちゃんだけがメスでした。
イッちゃんとサン君の間にナナちゃんとハッちゃんが生まれ、ナナちゃんは若くして死亡。
残っているハッちゃんはオス3羽の中から婿を選び放題・・・のはずなのですが、大きなモンダイが。
彼らは最低でも23歳のお年寄り集団なのですって。(野生個体なので、正確な年齢はわかりません。)
このピカピカなキングたちがそんなお年寄りとは驚きました。
3月の写真ですから、換羽前の、一年でもっともすり切れた状態といってよいでしょう。それでもこの羽ツヤ、この美しさ! 断然若く見えます。
この調子で元気に長生き、そろって飼育日数記録を更新してほしいものです。
ですが年齢は年齢なので、婿を取るそうです。下田海中水族館からやってくるのですって。キュー君になるわけですね。
「お父ちゃん、ヨン君はウチのカレやで。」
「やかましいっ、ヨン君はワシのもんや。」
先頭のヨン君が首を伸ばして広告歩き。
それにフラフラと、でも確信に満ちて、ついて歩くサン君。
その周りを困惑げにウロウロしてはサン君に威嚇されるハッちゃん。(ほんとうに、ヨン君はハッちゃんのカレです。)
ペンギン関係は、この春もフクザツです。
ヨン君と並んで、満足げな表情に見えるハッちゃん。
サン君(右端)が何かに気をとられて、ヨン君の追っかけを中断したのでした。
ヨン君は、いつもハラ上部に「穴」がいくつかできています。
見分けには役立つのですが、羽のない部分から水がしみこまないかと心配。
きっと、いつも同じ箇所をクチバシでちゅくちゅくするので、こうなってしまったのでしょう。
ヨン君の見分けポイントは、他にもあります。身体が大きい、クチバシのデコボコが目立つ(嘴片にも凹みあり)、両脇の黒線が比較的細い、フリッパー内側先端の黒模様が明瞭で小さめ。
越前のキングは全員右バンドです。この写真のようにバンドが見えない場合は、上記見分けポイントを思い出してみてください。
「ロクやん、ゴバンのやつにつつかれてもたわ、ワシ~。」
「またかいな、サンやん。ええかげんにしときや。」
鏡の前で何やらしゃべっているようなサン君(右)とロク君。
右側、サン君のハラにツツキあとが3箇所ほど見えます。鏡にもちゃんと写ってますね。
越前のお年寄りキングボーイズは、オスを巡るオス同士の争いを毎年繰り広げます。
メスの数が圧倒的に少ない!ですから、無理ないかも。
今回は、前回登場したヨン君の奪い合いで、サン君とゴバン君がもめたのです。
争奪戦を引き起こす個体は、特定の1羽ではありません。小柄なロク君は奪い合いの対象になりやすいようです。
事実上の紅一点であるハッちゃんが取り合いになることがあるのかどうか、そのうちに確かめたいと思います。