着付けの気づき

着付けの個人教室を行っている先生が、着付や着物に対するこだわりの思いを中心に語ります。

着付け教室と呉服屋の関係について考える

2024-08-23 21:27:36 | 着付け教室

着付け教室に通うと、呉服類の展示即売会的な催しや織元などを訪ねる旅などに誘われて、

「高価な着物や帯を買わなければならなくなる」

と聞きます。

多くの方が悩まれていることなので私の考えを一つ。

ぶっちゃけますと、大手の着付け教室は、良い悪いという問題では無く事実として呉服屋や織元、悉皆業者などと繋がりを持っていることが多いです。なぜなら、そのような大手は、着物を着たい、着せたいと思っている人が多く集まってきているので当然大きな購買の需要があるからです。そしてそこでは着付け教室も呉服屋もお互いに仕事をもらいような、win-winの関係が成り立っています。

着付けを習いに教室に通い着物や帯が必要になった場合、その教室に付き合いのある呉服屋などの紹介で、自ら欲しいものがみつかって、その金額に満足ができる買い物が出来る場合は大変良いことですでも、正直買う側にとってみると安い買い物ではないが為に、負担になることも少なからずあります

「教室とのお付き合いの為に買わざるを得なくなる」

とか、挙げ句の果てに

「何も買わないでいるときちんと教えてもらえなくなる」

ような気持ちが起こると、着付け教室に通うことそのものが苦痛になる方も出てくるのは仕方がないことかと思います。

かくいう私も着付け学院に通っていた頃は展示即売会的なものに案内されたことはあり、確かに素敵なものであるには間違いがないのだけれど、かなり高価なものなので、

「兎に角早く技術を習得して教室に通うのをやめたい」

などと思ったものです。

純粋に

「着付けができるようになりたい」

と思った方々が、そんなことで嫌な思いをしなくて済むように私の教室では敢えて

「呉服屋や織元などとの繋がりを持たない」

ということを徹底しています。

ですが一方で、呉服類を作る側、売る側の仕事をしている方々にとってみれば売れないと生活がままならなくなりますし、ひいて業界全体の技術も廃れてしまうことにもなりかねません。

私のような仕事をしている者や着物好きの人間が買ってあげないと、この業界自体がなくなってしまうのではないかと思うこともしばしばです。

また、着付けの仕事を取ってくるには大手の呉服屋やレンタル衣裳屋の営業力に頼らない場合、私自身独自に、それ相応の結構な営業をしなければなりません。個人での営業は大変です。

あちらを立てればこちらが立たず、こちらを立てればあちらが立たずで、実は根深く、大変難しい課題だと思っています

 

川口着付個人教室
 http://www.wbcs.nir.jp/~yoko

 

 

 


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