ペコリーノのBL読書日記

BLスキーのペコリーノのBL読書日記。素人の感想&個人的な覚書です。100%自分向けのためネタバレ全開です。

「シンクロハート」剛しいら・著 イラスト・小山田あみ 徳間書店キャラ文庫

2007-12-15 01:51:47 | 剛しいら
「シンクロハート」剛しいら・著 イラスト・小山田あみ 徳間書店キャラ文庫
 2007年10月31日初版 226ページ 514円+税

 昨日と続いて、剛しいら先生の作品。しかも、他社さんなのにイラストまで同じ小山田あみ先生。これぞ『シンクロ』!?

 ストーリーは・・・
 藤丸空也(ふじまる くうや)は優秀な犯罪心理分析官。アメリカ・FBIで活躍していたが、事件の犯人にシンクロしすぎて精神的に追い詰められ、日本に帰ってきた。そんな空也を迎えたのは警視庁のエリート警部・陵知義(みささぎ ともよし)。
 陵は勃起薬を飲んだ壮年男性の不審死が続いていることに、連続殺人事件ではないかとの疑いを持つ。陵の依頼で事件を捜査し始めた空也は、またしても犯人に同調してしまう。犠牲者がゲイで、犯人は男性であることがわかり、犯人にシンクロした空也は陵を誘ってしまい・・・というもの。
 
 正直、この本も今ひとつ・・・というか今みっつくらいでした。ストーリー、キャラクターその他もろもろ、とにかく散漫な印象。
 最近、剛先生の作品はカップルのどちらかがゲイ、という設定が多く、恋に落ちるまでが割りと安易だったのですが、これは久々に双方ともにノンケという設定。
 で、人と上手く接することができな空也と、陵は「間の取り方(!?)」が合って、なんとな~く惹かれていく。んでもって、お互いに偉大な父親との関係に悩んでいて親近感を感じて・・・ってな流れはよかったんですが・・・・・・それぞれのポイントはうまく作ってあるんだけど、話のなかにちゃんと組み込まれていない感じ。
 ネタバレをしてしまえば、犯人と犯人の父親の関係も、空也や陵と父親の関係に似ていて・・・というエピソードがあるんですが、この部分なんか、ちゃんと書き込めばとても良い話になったんじゃないかと思うんですよね。でも、さらっと書いてあって、すごくもったいないです。
 最後の犯人逮捕のところも、空也達は立ち会わないで拍子抜け。盛り上がりにかけるお話でした。

 剛先生はあまりにも刊行ペースが速すぎるのではないでしょうか?
 もっと一冊一冊に時間をかけて、濃いお話を作ってほしいです。いつも、でがらしの安いお茶を飲まされているような気分になってしまいます・・・・・・。

 そうそう。剛先生の作品には、カップルのどちらかにニックネームをつけるときがあるんですけど、今回は「空也」を「クー」と呼んでました。「クー」ねぇ

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