「アジ玉。」黒川あづさ・著 中央公論社
2006年9月25日初版 172ページ 880円+税
私が初めて読んだJUNE漫画(JUNEに掲載された漫画、という意味です)をお描きになったのが黒川あづさ先生でした。
当時人気のあった歌謡曲のタイトルと同じ「ふたりの夏物語」という漫画をJUNEに描かれていました。
その後、BLのバブルが来たのですが、黒川先生はBLバブルに乗ることはなく、時々、単行本(BLだったり、ちょっとレディコミ系だったり)が出版される程度。
BLに詳しい方によると、商業誌に嫌気がさして同人にもどったとか(問題ありまくりの某F・プロダクトが重版しても印税未払いとか、トラブルもあったっぽい)、いろいろウワサは聞きましたが、マイペースに活動されているような感じでした。
ある日、どこかのオンライン書店のサイトだったか忘れましたが、黒川先生の本が「注目作」としてプッシュされていました。それがこの本「アジ玉」でした。
バングラデシュ人と結婚した黒川先生が、その日常生活を漫画にしたものです。「ダーリンは外国人」のブームはすでに去ってましたが、「外国人配偶者とのエッセイ漫画」はジャンルとして定着したようですね。
特にこのジャンルが好きというわけではないですが、なんとなく買ってしまい、読んで・・・泣いてしまいました。
あくまで「エッセイマンガ」という商品なので、どこまで本当のことかはわからないし、面白くするために、多少、大げさに書いたりすることもあるのでしょう。だけど・・・余りにも・・・・・・・・・・・・・・・悲惨で・・・・・・・・・。
タイトルの「アジ玉。」とは「アジア玉の輿」の略だそうで、黒川先生が結婚したバングラデシュ人の旦那さんの父親というのが、バングラデシュの政党の一等書記官とやらで、バングラデシュでは大物でお金持ちというので。
しかし、黒川先生の旦那様・クリリン(あだ名)は黒川先生と結婚して配偶者のビザを取るまではなんと「不法滞在(犯罪者でっせ・・・)」。
結婚した理由というのは、来日後、15年だか不法滞在を続け、一度、バングラデシュに里帰りをしたいのだが、不法滞在者のまま出国しようとすると強制送還になり二度と日本に戻れない。なので、なんとかビザが欲しかったから日本人の結婚相手を探したというもの。
しかも、この縁談を持ってきたのは黒川先生のお姉さんだという。お姉さん自身、不法滞在のバングラデシュ人と結婚しており、旦那から「ビザが欲しい男がいるから誰か日本人女を紹介しろ」といわれて、自分の妹を紹介したという。
黒川先生ご自身「日本人と結婚できなかった」「この年(はっきり書かれてないが、40歳をすぎてたらしい)でもらってくれるなら誰でもよかった」と描いており、私はこの部分は黒川先生の本音のように感じました。
なんて・・・・・・寂しい。そして悲しい。誰でもよかったとは言っても、よりにもよって犯罪者と結婚なんて・・・・・・。
日本人は不法滞在(オーバーステイ)の外国人に対しての危機意識が本当に低いと思います。
日本以外の国では、普通の人は不法滞在者とは結婚なんてしないし、そんな人と結婚なんぞすれば家族から勘当されてしまいますよ・・・・・・。
無論、不法滞在者にだって言い分はあると思いますよ。発展途上国の貧しい人達が、お金持ちの国、日本に働きに来たかったから、観光と偽って観光ビザで来日して、その後、不法滞在者になった。貧しさが悪いとか何とか。
でも、日本には就労ビザというものがちゃんとあるし、一定の基準さえクリアすれば、就労ビザをちゃんともらえるのです。誤解されているが、就労ビザの取得は難しいわけではありません。前科がないとか、受け入れ先がちゃんとある(技能を認めてくれている人がいる)とか、海外で生活するのに最低限必要な前準備さえしておけば問題なく、取得できるのです。なのに、あえて就労ビザを取らずに観光ビザで騙して入国するような人なわけですよ・・・・・・。
もし、あなたが外国で暮らしたい、働きたいと思った場合、正規のルート以外(違法な手段)を使いますか?ちょいと考えてみればわかると思います。
仮に最初は不法滞在でも、できるだけ早く正規のビザに切り替えようと思うのがまっとうな人間の考えること。しかしクリリンさんはそんなことはせずに15年もの間、不法滞在を続けたそうです。そもそも、クリリンさんの実家がバングラデシュで大物で金持ちなら、なんで正規のビザで入国しなかったのか。どう考えてもおかしいでしょう。
当然のことながら、不法滞在者は住民税などの各種税金も払ってないし、全員ではないですが犯罪を犯す外国人の多くがこういう不法滞在者です。しかもここのところの外国人犯罪の急激な増加は皆様、ご存知の通り。そんな人でもいいから結婚したかった・・・・・・。結果的にその人の実家が金持ちだろうが、私は黒川先生が哀れでならなりませんでした。
そして自分の妹をビザ目当ての不法滞在者に下げ渡すようなお姉さんには吐き気すら感じました。
1巻は結婚までのいきさつとか、初のバングラデシュ行きの話で、2巻は日本での生活が中心。
クリリンさんは「内装業」だそうですが、あまり稼ぎはない模様。「ヒモ」とまでは言いませんけど、黒川先生、いいんですか?
バングラデシュといえば、イスラム教国家です。イスラム教徒との結婚の場合、他宗教の信者は原則としてイスラム教徒に改宗せねばなりません(んでもって、子供は自動的にイスラム教徒になる)。
黒川先生はイスラム教に改宗された模様。
イスラム教といえば、女性には優しくない宗教のようですが、大丈夫なんでしょうか?
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1057071.html
↑集団レイプ「被害者の女性(19)」にむち打ち200回の刑…サウジアラビア
納得して改宗した自分はいいだろうけど、娘が生まれたとしてこんな世界で育てたいと思うのでしょうか・・・・・・。
日本で暮らしている間はいいですが、今後、バングラデシュで暮らすこともあるかもしれません。その時は、周囲が皆、イスラム教に基づいた思考をして、生活しているのです。女性が(建前上は)男性と同列に扱われ、就職などいくつかの場面をのぞいてはそこまで大きな差別がない日本で暮らした女性が耐えられるのでしょうか?
バングラデシュではどうか知りませんが、イスラム国家の中には女性のパスポート所持を認めていないところもあります。仮にかの国でなにかトラブルがあって、離婚したいと思っても女性の側からはできなかったり、日本に戻りたいと思ってもできずに現地に留まり、悲惨な生活(虐待を受け、死亡した例も。。。)を送っている日本女性が大勢いることを黒川先生はご存知なのでしょうか?
2巻の帯には「おトボけ外国人夫と日本人漫画家妻のほかとはちょっと違う、ウフフな国際結婚生活コミックエッセイ第2弾」とありますが、私は黒川先生が不憫で涙なしには読めませんでしたよ。
この本、中央公論新社から出版されているのですが、犯罪者と結婚して、違法滞在者に結婚によってビザを与えましたってのを堂々と出版して良いものなのでしょうか。こうして違法滞在者に加担する日本人がいるから、日本で外国人犯罪者が跋扈しているということを再認識しましたよ・・・。
最後に。基本的にイスラム教では同性愛は禁止で、イランなどの場合、同性愛者であることが発覚すれば死刑です。
http://www.sukotan.com/shayda/shayda_2.html
仮にもイスラム教に改宗されたのに、ボーイズラブ漫画なんぞ描いていいんですかね?黒川先生・・・・・・。商業誌ではあまり描いてないっぽいですが、同人誌ではまだまだホモで活動されているようですし、その売上がイスラム教徒の黒川先生と旦那の生活費になっているのはなんだかシュールな感じです。
2006年9月25日初版 172ページ 880円+税
私が初めて読んだJUNE漫画(JUNEに掲載された漫画、という意味です)をお描きになったのが黒川あづさ先生でした。
当時人気のあった歌謡曲のタイトルと同じ「ふたりの夏物語」という漫画をJUNEに描かれていました。
その後、BLのバブルが来たのですが、黒川先生はBLバブルに乗ることはなく、時々、単行本(BLだったり、ちょっとレディコミ系だったり)が出版される程度。
BLに詳しい方によると、商業誌に嫌気がさして同人にもどったとか(問題ありまくりの某F・プロダクトが重版しても印税未払いとか、トラブルもあったっぽい)、いろいろウワサは聞きましたが、マイペースに活動されているような感じでした。
ある日、どこかのオンライン書店のサイトだったか忘れましたが、黒川先生の本が「注目作」としてプッシュされていました。それがこの本「アジ玉」でした。
バングラデシュ人と結婚した黒川先生が、その日常生活を漫画にしたものです。「ダーリンは外国人」のブームはすでに去ってましたが、「外国人配偶者とのエッセイ漫画」はジャンルとして定着したようですね。
特にこのジャンルが好きというわけではないですが、なんとなく買ってしまい、読んで・・・泣いてしまいました。
あくまで「エッセイマンガ」という商品なので、どこまで本当のことかはわからないし、面白くするために、多少、大げさに書いたりすることもあるのでしょう。だけど・・・余りにも・・・・・・・・・・・・・・・悲惨で・・・・・・・・・。
タイトルの「アジ玉。」とは「アジア玉の輿」の略だそうで、黒川先生が結婚したバングラデシュ人の旦那さんの父親というのが、バングラデシュの政党の一等書記官とやらで、バングラデシュでは大物でお金持ちというので。
しかし、黒川先生の旦那様・クリリン(あだ名)は黒川先生と結婚して配偶者のビザを取るまではなんと「不法滞在(犯罪者でっせ・・・)」。
結婚した理由というのは、来日後、15年だか不法滞在を続け、一度、バングラデシュに里帰りをしたいのだが、不法滞在者のまま出国しようとすると強制送還になり二度と日本に戻れない。なので、なんとかビザが欲しかったから日本人の結婚相手を探したというもの。
しかも、この縁談を持ってきたのは黒川先生のお姉さんだという。お姉さん自身、不法滞在のバングラデシュ人と結婚しており、旦那から「ビザが欲しい男がいるから誰か日本人女を紹介しろ」といわれて、自分の妹を紹介したという。
黒川先生ご自身「日本人と結婚できなかった」「この年(はっきり書かれてないが、40歳をすぎてたらしい)でもらってくれるなら誰でもよかった」と描いており、私はこの部分は黒川先生の本音のように感じました。
なんて・・・・・・寂しい。そして悲しい。誰でもよかったとは言っても、よりにもよって犯罪者と結婚なんて・・・・・・。
日本人は不法滞在(オーバーステイ)の外国人に対しての危機意識が本当に低いと思います。
日本以外の国では、普通の人は不法滞在者とは結婚なんてしないし、そんな人と結婚なんぞすれば家族から勘当されてしまいますよ・・・・・・。
無論、不法滞在者にだって言い分はあると思いますよ。発展途上国の貧しい人達が、お金持ちの国、日本に働きに来たかったから、観光と偽って観光ビザで来日して、その後、不法滞在者になった。貧しさが悪いとか何とか。
でも、日本には就労ビザというものがちゃんとあるし、一定の基準さえクリアすれば、就労ビザをちゃんともらえるのです。誤解されているが、就労ビザの取得は難しいわけではありません。前科がないとか、受け入れ先がちゃんとある(技能を認めてくれている人がいる)とか、海外で生活するのに最低限必要な前準備さえしておけば問題なく、取得できるのです。なのに、あえて就労ビザを取らずに観光ビザで騙して入国するような人なわけですよ・・・・・・。
もし、あなたが外国で暮らしたい、働きたいと思った場合、正規のルート以外(違法な手段)を使いますか?ちょいと考えてみればわかると思います。
仮に最初は不法滞在でも、できるだけ早く正規のビザに切り替えようと思うのがまっとうな人間の考えること。しかしクリリンさんはそんなことはせずに15年もの間、不法滞在を続けたそうです。そもそも、クリリンさんの実家がバングラデシュで大物で金持ちなら、なんで正規のビザで入国しなかったのか。どう考えてもおかしいでしょう。
当然のことながら、不法滞在者は住民税などの各種税金も払ってないし、全員ではないですが犯罪を犯す外国人の多くがこういう不法滞在者です。しかもここのところの外国人犯罪の急激な増加は皆様、ご存知の通り。そんな人でもいいから結婚したかった・・・・・・。結果的にその人の実家が金持ちだろうが、私は黒川先生が哀れでならなりませんでした。
そして自分の妹をビザ目当ての不法滞在者に下げ渡すようなお姉さんには吐き気すら感じました。
1巻は結婚までのいきさつとか、初のバングラデシュ行きの話で、2巻は日本での生活が中心。
クリリンさんは「内装業」だそうですが、あまり稼ぎはない模様。「ヒモ」とまでは言いませんけど、黒川先生、いいんですか?
バングラデシュといえば、イスラム教国家です。イスラム教徒との結婚の場合、他宗教の信者は原則としてイスラム教徒に改宗せねばなりません(んでもって、子供は自動的にイスラム教徒になる)。
黒川先生はイスラム教に改宗された模様。
イスラム教といえば、女性には優しくない宗教のようですが、大丈夫なんでしょうか?
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1057071.html
↑集団レイプ「被害者の女性(19)」にむち打ち200回の刑…サウジアラビア
納得して改宗した自分はいいだろうけど、娘が生まれたとしてこんな世界で育てたいと思うのでしょうか・・・・・・。
日本で暮らしている間はいいですが、今後、バングラデシュで暮らすこともあるかもしれません。その時は、周囲が皆、イスラム教に基づいた思考をして、生活しているのです。女性が(建前上は)男性と同列に扱われ、就職などいくつかの場面をのぞいてはそこまで大きな差別がない日本で暮らした女性が耐えられるのでしょうか?
バングラデシュではどうか知りませんが、イスラム国家の中には女性のパスポート所持を認めていないところもあります。仮にかの国でなにかトラブルがあって、離婚したいと思っても女性の側からはできなかったり、日本に戻りたいと思ってもできずに現地に留まり、悲惨な生活(虐待を受け、死亡した例も。。。)を送っている日本女性が大勢いることを黒川先生はご存知なのでしょうか?
2巻の帯には「おトボけ外国人夫と日本人漫画家妻のほかとはちょっと違う、ウフフな国際結婚生活コミックエッセイ第2弾」とありますが、私は黒川先生が不憫で涙なしには読めませんでしたよ。
この本、中央公論新社から出版されているのですが、犯罪者と結婚して、違法滞在者に結婚によってビザを与えましたってのを堂々と出版して良いものなのでしょうか。こうして違法滞在者に加担する日本人がいるから、日本で外国人犯罪者が跋扈しているということを再認識しましたよ・・・。
最後に。基本的にイスラム教では同性愛は禁止で、イランなどの場合、同性愛者であることが発覚すれば死刑です。
http://www.sukotan.com/shayda/shayda_2.html
仮にもイスラム教に改宗されたのに、ボーイズラブ漫画なんぞ描いていいんですかね?黒川先生・・・・・・。商業誌ではあまり描いてないっぽいですが、同人誌ではまだまだホモで活動されているようですし、その売上がイスラム教徒の黒川先生と旦那の生活費になっているのはなんだかシュールな感じです。