「華と散りぬるを」今泉まさ子・著 イラスト・朝南かつみ ワンツーマガジン社アルルノベルズ
2007年12月10日初版 233ページ 857円+税
腐な友人が「読んだからあげる」とくれたのですが、いや、表紙を見てびっくり。
受けと攻めの2ショットですが、受けは手首と太ももにレザーの拘束具をつけてる程度でほぼ全裸。ナニの部分は拳銃を持った手でうまい具合に隠してあります。
友よ・・・・・・。よくこの表紙をレジに持って行けたね。裏表紙を向けたのかと思いきや、裏表紙にも同じイラストが(サイズは小さいけど)。
耽美なタイトルとは違い中身は・・・・・・。
ストーリーは・・・・・・
祐之は棋士を目指しているほかは普通の大学生だったが、両親の自殺を機に、どん底へと突き落とされる。不動産会社を経営していた両親は、佐治というヤクザの計略により、自殺に追い込まれたのだと、知合いの市原が教えてくれる。
祐之は佐治を殺そうと決意。
市原の勧めで拳銃で佐治を殺そうと考え、拳銃を手に入れるためにヤクザの小松のもとを訪れる。拳銃を買う金がない祐之は代わりに身体で払うように言われ、三ヶ月間、体を好きにさせる。
痛みに身体を硬くする祐之に、小松は棹師を雇い、祐之の肉体を作りかえる。
小松、小松の部下らに肉体を弄ばれ、「清廉な体を淫獄に堕とした祐之」。裏モノDVDに出演させられ、挙句の果てには店のショーに出され、見世物にまでされる。
三ヵ月後、銃を手に入れた祐之は佐治を殺そうとするが逆に捕らえられ、体を弄ばれる。(※1)
しかし、実は佐治は両親の死には関係しておらず、全ては市原と小松の仕業だった。真実を知った祐之は佐治のもとを脱走し、小松らを殺そうとするが逆に捕らえられ、犯されそうになったところ、間一髪、佐治が駆けつけハッピーエンド。
初めて今泉先生の作品を読んだのですが、今流行の作風だなと思いました。エロてんこ盛り(笑)。
まず、祐之が拳銃を手に入れて、佐治を殺そうとする場面から始まります。すぐに捕らえられて、何故、祐之が佐治を殺そうとしたのか、祐之の回想シーンに入ります。
本文が6ページ目から始まり、回想シーンに入るのが48ページ。その回想シーンが終わるのが100ページですよ。この本には「華と散りぬるを」と「色はにほへど」の2本が収録されていて、「華と散りぬるを」は207ページで終わるので、約1/4が回想シーン。しかも、分散してあるのではなく、まとめてあるのです。いや、すごい構成だ。
この話の中で、この回想シーンがクライマックスと言っても過言ではありません。 無垢だった祐之が、棹師に身体を作りかえられ、初体験、リンカーン、調教、ショー出演と、これでもかのてんこ盛りです。いい尻、名器(←何度も本文に出てくる)の祐之は延々と陵辱されます。
その後、佐治に捉えられ、佐治は延々と祐之を陵辱します。しかし、手作りらしい(誰が作ったのかわかりませんが)料理を食べさせたりして、祐之は「同じヤクザでも、小松のところとは随分、違うような」(P118)と思ったりします。
このあたり、料理の描写が妙に細かいところがBLらしいです。
そんなある日、祐之は佐治が部下と話しているところを盗み聞きします。
実は市原と小松がグルで、祐之の両親の自殺の原因を作ったのは小松達だと。
ご都合主義の極みのような展開ですね。
そもそも、棋士を目指していたわりに、祐之はおバカさんのようで、セリフもバカっぽいのですが(アンアン喘いでいるのはしょうがないとして、『え?』とか『どうして』とか全体的にセリフが短い)、市原が「佐治が両親を追い詰めた」と言ったら調べもせずに信用し(市原とは顔見知り程度の仲という設定)、「殺してやる」と思うのはよいですが、「殺すなら拳銃だよ」と言われたら簡単に納得するし、「拳銃100万」とふっかけられ、金がないなら、三ヶ月間、身体を好きにさせろと言われ、裏モノDVDに出たり、ショーに出たりと、ノータリンな行動を繰り返します。
この本は、エロシーンの間にエピソードが挿入され手いるという感じで、内容がない本でございました。
ざっと数えたところ、「華と散りぬるを」が200ページくらいあるのですが、うち82ページはエロシーンでした。結構、どこを開いてもエロシーンって感じでございます。
私はちょいと受け付けないタイプの話ですが、ただもう無性にボーイズラブのエロを読みたい方、話はどうでもよくて、自分のボーイズラブ小説の良し悪しの基準はとにかくエロだ!という方にはお奨めだと思います。ただ、アマアマではなく、リンカーン、調教、ショー出演、鞭、強制排泄(お浣腸)、何かを産む系などありますので、読む人を選ぶかもしれません。
最大の難関は、この表紙をレジに持っていく勇気があるか・・・・・・です。
2007年12月10日初版 233ページ 857円+税
腐な友人が「読んだからあげる」とくれたのですが、いや、表紙を見てびっくり。
受けと攻めの2ショットですが、受けは手首と太ももにレザーの拘束具をつけてる程度でほぼ全裸。ナニの部分は拳銃を持った手でうまい具合に隠してあります。
友よ・・・・・・。よくこの表紙をレジに持って行けたね。裏表紙を向けたのかと思いきや、裏表紙にも同じイラストが(サイズは小さいけど)。
耽美なタイトルとは違い中身は・・・・・・。
ストーリーは・・・・・・
祐之は棋士を目指しているほかは普通の大学生だったが、両親の自殺を機に、どん底へと突き落とされる。不動産会社を経営していた両親は、佐治というヤクザの計略により、自殺に追い込まれたのだと、知合いの市原が教えてくれる。
祐之は佐治を殺そうと決意。
市原の勧めで拳銃で佐治を殺そうと考え、拳銃を手に入れるためにヤクザの小松のもとを訪れる。拳銃を買う金がない祐之は代わりに身体で払うように言われ、三ヶ月間、体を好きにさせる。
痛みに身体を硬くする祐之に、小松は棹師を雇い、祐之の肉体を作りかえる。
小松、小松の部下らに肉体を弄ばれ、「清廉な体を淫獄に堕とした祐之」。裏モノDVDに出演させられ、挙句の果てには店のショーに出され、見世物にまでされる。
三ヵ月後、銃を手に入れた祐之は佐治を殺そうとするが逆に捕らえられ、体を弄ばれる。(※1)
しかし、実は佐治は両親の死には関係しておらず、全ては市原と小松の仕業だった。真実を知った祐之は佐治のもとを脱走し、小松らを殺そうとするが逆に捕らえられ、犯されそうになったところ、間一髪、佐治が駆けつけハッピーエンド。
初めて今泉先生の作品を読んだのですが、今流行の作風だなと思いました。エロてんこ盛り(笑)。
まず、祐之が拳銃を手に入れて、佐治を殺そうとする場面から始まります。すぐに捕らえられて、何故、祐之が佐治を殺そうとしたのか、祐之の回想シーンに入ります。
本文が6ページ目から始まり、回想シーンに入るのが48ページ。その回想シーンが終わるのが100ページですよ。この本には「華と散りぬるを」と「色はにほへど」の2本が収録されていて、「華と散りぬるを」は207ページで終わるので、約1/4が回想シーン。しかも、分散してあるのではなく、まとめてあるのです。いや、すごい構成だ。
この話の中で、この回想シーンがクライマックスと言っても過言ではありません。 無垢だった祐之が、棹師に身体を作りかえられ、初体験、リンカーン、調教、ショー出演と、これでもかのてんこ盛りです。いい尻、名器(←何度も本文に出てくる)の祐之は延々と陵辱されます。
その後、佐治に捉えられ、佐治は延々と祐之を陵辱します。しかし、手作りらしい(誰が作ったのかわかりませんが)料理を食べさせたりして、祐之は「同じヤクザでも、小松のところとは随分、違うような」(P118)と思ったりします。
このあたり、料理の描写が妙に細かいところがBLらしいです。
そんなある日、祐之は佐治が部下と話しているところを盗み聞きします。
実は市原と小松がグルで、祐之の両親の自殺の原因を作ったのは小松達だと。
ご都合主義の極みのような展開ですね。
そもそも、棋士を目指していたわりに、祐之はおバカさんのようで、セリフもバカっぽいのですが(アンアン喘いでいるのはしょうがないとして、『え?』とか『どうして』とか全体的にセリフが短い)、市原が「佐治が両親を追い詰めた」と言ったら調べもせずに信用し(市原とは顔見知り程度の仲という設定)、「殺してやる」と思うのはよいですが、「殺すなら拳銃だよ」と言われたら簡単に納得するし、「拳銃100万」とふっかけられ、金がないなら、三ヶ月間、身体を好きにさせろと言われ、裏モノDVDに出たり、ショーに出たりと、ノータリンな行動を繰り返します。
この本は、エロシーンの間にエピソードが挿入され手いるという感じで、内容がない本でございました。
ざっと数えたところ、「華と散りぬるを」が200ページくらいあるのですが、うち82ページはエロシーンでした。結構、どこを開いてもエロシーンって感じでございます。
私はちょいと受け付けないタイプの話ですが、ただもう無性にボーイズラブのエロを読みたい方、話はどうでもよくて、自分のボーイズラブ小説の良し悪しの基準はとにかくエロだ!という方にはお奨めだと思います。ただ、アマアマではなく、リンカーン、調教、ショー出演、鞭、強制排泄(お浣腸)、何かを産む系などありますので、読む人を選ぶかもしれません。
最大の難関は、この表紙をレジに持っていく勇気があるか・・・・・・です。