梅の花と露出狂！

昨日の事である。
試験週間でいつもより早く下校したリエが駅からの道を自転車で走っていた。
ぽかぽかと暖かい日でのんびりとペダルをこいでいると、道路脇に咲いている梅の花が目にとまった。その白い小さな花は本当にかわいらしく、リエは思わず自転車を止め、携帯を取り出しカメラで撮影した。
そして、また自転車に乗って帰ろうとしたとき！
少し前にある曲がり角を車が通過したと思うと、急にリエ側に向きを変え、畑のわきに止めてあった自転車をなぎ倒し、さらにカーブしながら電信柱に激突したのだ！「パァ－－－！！」というクラクションが鳴り続け、車の方を見てみると、髪の毛の白いおじいさんがハンドルにもたれかかったまま動かない。
畑仕事をしていたおじいさんおばあさんが集まってきて「おじいさん！大丈夫かね！！」と声をかけている。
まさに事故の瞬間を見てしまったリエは、家に着くなり事務所までダッシュでかけあがって、興奮しながら私に事故の様子を説明した。そして、
「お母さん！私、梅の花に助けられたんだって！あのとき、あんな風に梅の花がかわいく咲いてなかったら、私自転車止めて写メなんかとらんかったから、多分あの事故に巻き込まれとったもん！私これから、梅の花大事にする！好きになる！！」
その話を聞いて、「リエが巻き込まれなくてよかった～～」という思いとともに「梅の花、本当にありがとう」と思った。
自分が気を付けていても避ける事のできない事故は確かにあって、人生が変わってしまう事もあるんだろうと、運命とか、神様とかそういった事をあれこれ考えてしまった。

そして今日の話。
いつもより帰りが遅いアヤがちょっと心配になってきて、ケンにアヤの携帯に電話してもらったら、今家に向かっているという事だった。
ご飯を食べながら待っていると、外の扉が開く音がしたので「ああ帰ってきたな」と思った。そして、勝手口のドアがあいたので「お帰り～」と言おうとしたら・・
「変態！変態！！露出狂！！今、そこにいる！！」
「えぇ～！？」とびっくりしていると、ショウちゃんがパッと立ち上がって「よし！俺が見てくる！」と飛び出していった。
とにかく、アヤを座らせ状況を聞いてみると、
我が家からすぐの曲がり角、アヤがそこに向かって自転車をこいできたら、街灯の下に「お父さんよりもっと年上っぽいおじさん」が立っていた。その人をさけ少し大回りに曲がろうとしたその瞬間！そのおじさんは下半身をさらけ出して、アヤの方に見せてきた！驚いたアヤは、自転車のバランスを崩しながらも、「キャー！とか騒ぐとよけいエスカレートするかと思って」、全く無視してダッシュで通りすぎた。
そして半泣き状態で家にたどりついたわけだ。
その露出狂は、その角から信号の方に向かって歩いていったという事だった。
しばらくしてショウちゃんが帰ってきた。
あちこち探してみたが見つからなかったという事だった。でも、すぐ近くに見慣れない軽自動車が止まっているから、それがあやしいと言っていた。
最近、このあたりにおかしな人が出没するとは良く聞くが、まさかこんな近くにあらわれるとは・・。
なんだか本当に怖くなってきた。

みなさん、本当に気をつけて下さい！そして、近所の人たち、特に子供達を気を付けて見守って下さい。
「なんだかいつもと違う」
ごく普通の毎日を送っている私達の、こういう感覚こそ、結構鋭いものなのかも知れません。

なんだかいや～な気分を払拭するために、リエを助けてくれた梅の花を見て寝る事にしよう。（お守り代わりに私の携帯にも取り込んであります）



リエの梅の花の話の続き
仕事を終えて家にはいってテーブルの上をみると、なぜか、「ミスド」（ミスタードーナツ）の紙袋が・・
「これ、どうしたの？」とリエに聞くと・・
「あ、今日テスト週間で早く帰れたでさぁ、駅のミスドに寄って買ってきたんだわ」
・・・・・
おい！その寄り道なかったら、さっきの事故にはかすりもしなかったんじゃないの？？