2010年9月26日(日)、束稲山の頂上へ登る道の脇に群生していたチヂミザサ(縮み笹)が、沢山実をつけていました。実の時期の芒(のぎ)は粘り、動物などにくっつきやすくなっています。
チヂミザサ(縮み笹) イネ科 チヂミザサ属 Oplismenus undulatifolius
葉が笹の葉のような形で、縁が縮れているのでこの名があるが、ササ(笹)ではない。イネ科の多年草で、林の木漏れ日のあたる木陰に生える。茎の下部は地面を這って枝分かれし、枝は斜めに立ち上がって高さ10~30㎝になる。葉は互生し、長さ3~7㎝、幅1~1.5㎝の広い披針形。8~10月、長さ6~12㎝の穂を出し、太い芒(のぎ)のある小穂をつける。
イネ科は花が地味で、慣れないと分類が難しい。本種もその点は同じ。ただ、葉には特徴が著しく、まず他種と紛れることはない。横じわがあって縮んだように見える。芒(のぎ)は熟すと粘液が出て、動物や衣服にくっつく。
全体に毛が多いものをケチヂミザサ(毛縮み笹)、毛がほとんどないものをコチヂミザサと呼ぶこともある。分布:日本全土。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑3・秋の花」&朝日新聞社発行「花おりおり 愛蔵版 その四(湯浅浩史・文)」より]