2015(平成27)年8月23日(日)、一関市博物館主催の「大船渡線開業90周年記念ツアー」(その9)。摺沢(すりさわ)駅から研修バスに乗って芦東山(あし・とうざん)記念館(一関市大東町渋民字伊勢堂71-17)に到着です。[摺沢駅から国道343号線を通り、渋民橋から市道に入って10分ほど。]14:00頃。
「芦東山記念館」では、大船渡線が開業した1925(大正14)年の様子を知ることができる夏季特別展「1925-大正14年-つながるくらし」を見学します。
入館料:一般300円(65歳以上の一関市民は無料)、高校・大学生200円、中学生以下無料。
(上と下)この芦東山記念館の一番の見どころは岩手県指定文化財(昭和40年3月19日)の『無刑録』。
書名は『書経』の「刑期手無刑」に由来し、「刑罰を用いる必要の無い社会を作り出すためのもの」という意味をもっているそうです。刑本・刑官・刑法・刑具・流贖(りゅうしょく)・赦宥(しゃゆう)・聴断(ちょうだん)など14編からなり、明代までの数多くの律文をまとめ、自己の意見を加えて編集しています。江戸で室鳩巣(むろ・きゅうそう)の門下生となった際、刑律の書の編纂を委ねられたことが執筆の動機といわれています。その後、幽閉生活中であった1755(宝暦5)年にほぼ現在の形に完成させました。
その主張の根源は、刑罰や見せしめや懲らしめではなく、更正させるための言わば教育刑でなければならないというものでした。生前は刊行を許されず。没後101年目の1877(明治10)年、その内容を評価した元老院より無刑録18巻として公刊されました。[入場の際いただいたパンフレットより]
(上)記念館から眺めた大東町の一部(真ん中の高い山が室根山)
ホールで芦東山の生涯を説明した「ガイダンスビデオ」(約15分)を観てから企画展示室の夏季特別展「1925(大正14)年 つながるくらし」を見学しました。大船渡線と産業・生活との深いかかわりを知ることができました。
芦東山記念館からバスに乗って、14:45時頃出発、15:30時頃一ノ関駅前に到着しました。主催者代表の挨拶を聞いて解散です。