2007年5月13日
2007年5/13(日)、岩手県緑化推進委員会主催の「ふるさと
の巨樹・名木観察会」に参加し、一関市大東町大原字一ノ通
(いちのかよう)に生えている「夫婦カヤ」と呼ばれている
雌雄合体樹を見てきました。
このカヤ(榧)は、無指定ながら、幹周囲620cm(県内第3位)、
樹高21m、推定樹齢500年以上といわれる巨樹で堂々たるもの
でした。
カヤの天然分布は北は宮城県御岳と山形県鳥海山で、南は鹿
児島県屋久島とのことですが、果実を食用や油用にするために
植えられたものと思われます。
カヤは本来、雌株と雄株に分かれた雌雄別株ですが、この木
は両株を近く植えたためか、両者が根元で完全に膠着して1本
の巨幹を形成しています。大きくキノコ型に広がる樹冠の片側
(南西側)だけに結実することで、まさに「夫婦カヤ」です。
カヤ(榧)イチイ科 カヤ属
Torreya nucifera
山地に自生する常緑針葉高木だが、果実を食用や油用に
するために人家の近くにも植栽される。幹は直立し高さ
20~30m、大きいものは35mにもなる。樹皮は青灰色で、
老木になると縦に薄くはがれる。葉は水平に開いてつき、
長さ2~3cmの線形で、厚くてかたく、先は鋭く尖り、さ
わると痛い。雌雄別株。
花期は4~5月。雄花は葉腋につき、雌花は小枝の先につく。
果実は長さ2~3cmの楕円形で、翌年の秋に熟す。果実が熟す
と割れて、中からアーモンドのような種子が出てくる。種子
は炒って食べるとおいしい。
用途:庭園樹、公園樹。材は建築材のほか碁盤、将棋盤など
に利用される。柾目の材でつくったものは最高級品。果実は
食用。
分布:本州(宮城県以西)、四国、九州、朝鮮
今年の3月で85歳の「後期高齢者」。花や木の実、特に山野草が好きで何時もデジカメを持ち歩いています。
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