「あ 女将さ~ん


「おはよぉございます」

「ご機嫌うるわしぅ~


いつも うちの庭にやってきて あちこちに潜むキジトラ男。
今日もどこかから不気味な声がする。 どこだ どこにいる??

手が…


「ここで~す」

「日陰 いっすねー


「でへへへへへ…


花見をしてても 出勤時も帰宅時も 目が合えば
にゃにゃっ

きれいねー




コタツか…


「ぼくですよ~


「玄関はこちら


いや わかってますけどね 玄関は

いちいちご案内しなくてもいいんだよ チップはあげないよ。
「いいんすよ」

「ちょっと踏んでくれれば


玄関前でも 風を通していたら 覗くんですよストーカーが。
時にはトイレや 風呂場の壁の向こうから
冴ちゃんゆずりの ひそやかな鳴き声が 「ひゃ~~ん

これはもう コタツに呪われている

「おはです~


嫌ぁぁ~


ごぞんじ?

猫部屋に入れば入ったで いつの間にか窓辺に影が動きます。
急に視線感じてゾッとするよ コタツ君

来たか?

居たっ!


じぃ~


「可愛い僕ですぅ


「構って~


はい猫じゃらし!


「わーぃ


「おやつ くだせぃ」

あとでな!

「へ~い」

こんな状態で 泳がせておくのもうっとうしいので
週末 ケージを組み立てて さっさと放り込みました。
本当は去勢前日でも 全然よかったんだがな!

あぁ面倒くさい 続きはまた明日だ ちくしょーめ。
「ひどいなー女将さーん



