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「でにをは」別口入力・三属性の変換による日本語入力 - ペンタクラスタキーボードのコンセプト解説

「ペルシャン・レッスン」公開近し・言語トピックはまだまだあるぞ[第3弾]

2022-10-17 | 関連書籍・DVDのレビュー

まずは今評判となっている近日公開の映画「ペルシャン・レッスン」のバズりツイートをご紹介↓
静岡シネ・ギャラリーのツイート引用

 
絶賛話題沸騰となっておりますが如何せん公開劇場が少ない…!
最近盛り上がっている「ことば・言語」トピック界隈のエンタメ壇においても外せない作品になっております。

とはいえ劇場までは遠いしネット配信もいつになるかわからない…そんなあなたに
言語に関する映画や小説などをつぶさに集めてみましたこのシリーズ、第3弾!
最初の第1弾のほうでは割と挙がってきやすいものが、第2弾第3弾になるにしたがってよりマニアックでハイコンテキストなチョイスとなっております。
あとは取りこぼしなんかもちょこちょこフォローしたりもしています。

いろんな角度、スタイル、範疇の切り口で集めてありますので探せばあなたのお眼鏡にかなうことばトピックがきっと見つかると思います。
「音楽や歌がなかったら、人間は生きていけない。」こんな名言を残したのは「芥川也寸志」。
読書の秋・動画鑑賞の秋。文化はきっとあなたの心を耕してくれることでしょう。
心の種の見本市が絶賛開催中です。↓こちらからどうぞ


【イベント世相動向】
・美術展『Homō loquēns 「しゃべるヒト」~ことばの不思議を科学する~』▶国立民族学博物館にて2022年9月1日(木)〜2022年11月23日(水・祝)開催
・『朗読演奏実験空間 新言語秩序』▶amazarashi自身初の日本武道館公演
・言語学オリンピック▶主に中高生を対象とした国際科学オリンピックの一つで、未知の言語を分析する能力を競う大会です
・Wordle▶ヒット&ブロー型の英単語あてゲーム。世界同時多発的にSNS上で盛り上がっている
・ポケトーク(ソースネクスト)▶言語の壁を超えて互いの言葉を話せない人同士が自国語のままで対話できるポケット型AI通訳機
・出川イングリッシュ▶ボキャブラリーは関係ない?伝えたい熱意が驚異のコミュニケーションを成立させる!イッテQの人気コーナー
・ノンレムの窓 2022・秋「放送禁止用語」(日本テレビ)▶バカリズム脚本の放送禁止用語の自縄自縛が息苦しくもコミカルに描かれたドラマ

【映画】
・絵文字の国のジーン(トニー・レオンディス)▶主人公はふーんの表情の絵文字なのだがうまく役割をこなせなくても平気平気…スマホの国で大冒険
・アバター(ジェームズ・キャメロン)▶劇中の架空言語「ナヴィ語」は言語学者ポール・フロマー氏の協力で細密なディティールを煮詰め設定化した
・殺人鬼から逃げる夜(クォン・オスン)▶聴覚に障害があるヒロインがある夜、サイコキラーに追われて逃げ続ける韓国発スリラー映画
・悲情城市(侯孝賢)▶'45年の日本敗戦から'49年の国民党政府の樹立までの四年間を背景に過酷ながらも台湾の日常生活に根ざしたエモーショナルな映画
・タイピスト!(レジス・ロワンサル)▶憧れの秘書を解雇されそうになるも唯一の特技タイピングで大会へ向け猛特訓。オシャレ&スポ根の融合が小気味良い
・オルガの翼(エリ・グラップ)▶2014年のマイダン革命を背景に祖国ウクライナを離れた15歳の体操選手の葛藤を描く
・英国王のスピーチ(トム・フーパー)▶英国王ジョージ6世が型破りな言語聴覚士ライオネル・ローグとの友情を通じ吃音症を克服していく
・ブレイキング・コップス(エリック・カニュエル)▶英語圏の刑事とフランス語圏の刑事がバディを組んで難事件に挑むカナダ映画。言語間の軋轢も見どころ
・ペルシャン・レッスン 戦場の教室(ヴァディム・パールマン)▶ナチス将校に偽のペルシャ語を教えるユダヤ人青年
・ドライブ・マイ・カー(濱口竜介)▶舞台演出家である家福がチェーホフの戯曲「ワーニャおじさん」を多言語演劇として演出するシーンがある
・LOVE LIFE(深田晃司)▶ある再婚夫婦を襲った深い喪失。妻妙子の元夫をはじめとするさまざまなレイヤーでのディスコミュニケーション。そして団地。
・森のムラブリ インドシナ最後の狩猟民(金子遊)▶所有の概念がない森の民ムラブリ族。15年ムラブリと過ごしてきた言語学者・伊藤雄馬さんとの交流
・言語の向こうにあるもの(ニシノマドカ)▶パリ第8大学の「外国語としてのフランス語講座」の授業風景。ジェンダーや文学などを熱く討論

【ゲーム・アニメ・漫画】
・キーボー島アドベンチャー(スズキ教育ソフト)▶児童が楽しみながらキーボード入力のスキルアップすることを支援するサイト&ソフト
・7 Days to End with You(Lizardry)▶女性が話す“架空の言語”を解読していくアドベンチャーゲーム
・王様ランキング(十日草輔)▶喋れず聞こえずの王子ボッジを思うあまり不器用に高圧的にしか接しられない裏返しが尊い、継母ヒリングの深い愛情
・アンデッド・アンラック(戸塚慶文)▶世界のルールを改変する黙示録の論功行賞により否定者以外の記憶と文明を改変し、言語が英語に統一される
・機械仕掛けの愛3(業田良家)▶言語改革法により「愛」「憎」「真実」「美」「善」「悪」という言葉が禁止用語となった独裁国家が登場する
・書痴まんが(山田英生編・アンソロジー)▶『ビブリオ漫画文庫』に続く、本がテーマのアンソロジー。16人の豪華漫画家執筆陣
・とめはねっ!鈴里高校書道部(河合克敏)▶書の世界は細密、文字との邂逅。コミカルで真剣。書道に懸ける青春グラフィティ

【小説】
・言語の七番目の機能(ローラン・ビネ)▶フランスの現代思想のスターたちが実名で登場する驚愕の記号学的ミステリ
・TAP(グレッグ・イーガン)▶脳に埋め込むデバイスTAPにより人類は究極の言語化表現力を手に入れた。そしてその使用者が謎の死を遂げ…
・残像に口紅を(筒井康隆)▶章を追うごとに使える文字が消えていく。描写もままならぬままそれでも成立させる究極の語彙力
・神狩り(山田正紀)▶弥生時代の遺跡で発見された古代文字。古代言語は神の言語なのか?それを解析するためには連想コンピューターを駆使する必要が
・夢の樹が接げたなら(森岡浩之)▶人工言語を気軽に身体化できるようになった社会に、言語デザイナーの主人公がとある言語の不具合と異変を察知する
・テキスト9(小野寺整)▶宇宙文化の認識の差異は「翻訳」で超克する。認識しえぬもの・参照に次ぐ参照・メタメタで創世神話のフザケた波状攻撃
・ハヤカワ文庫「異常論文」(樋口恭介=編)▶先鋭的なアイデアを架空論文の形で提示して話題を呼び、増刷になったSFマガジンの特集を書籍化
・清水義範「永遠のジャック&ベティ」収録短編「ワープロ爺さん」▶ワープロ黎明期の名作古典。誤変換/誤タイプを巡り爺さんが悪戦苦闘する
・オリガ・モリソヴナの反語法(米原万里)▶ロシア語通訳として様々なエッセイを残しているが今回は氏の渾身の長編小説を紹介する
・意識の高いRPG(あをにまる)-カクヨム▶意識の高そうなビジネス系バズワードを多用した文体で勇者の俺に魔王討伐を外部委託(アウトソーシング)

【教養・人物・ドキュメント】
・ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険(コーリー・スタンパー)▶米辞書出版社の権威、メリアム・ウェブスターの編集者による言葉の謎をとく14章
・お笑い芸人の言語学:テレビから読み解く「ことば」の空間(吉村誠)▶「M-1グランプリ」創設プロデューサーが芸人に学ぶ言語スキルの背景を分析
・日本語と外国語(鈴木孝夫)▶氏の「ことばと文化」は定番だがP突堤2ではこちらを推す。特に4・5 章の「漢字の知られざる働き」には思わず膝を打つ
・ベンヤミン「言語一般および人間の言語について」を読む(細見和之)▶神・人間・事物の織り成す妙、名づけと認識に至る道を三言語の相互作用(と翻訳)ととらえた
・言語を生み出す本能(スティーブン・ピンカー)▶免疫や消化器官のように生得的に備わっているのが言語。心的言語は文化以前の普遍性
・アイヌ神謡集(知里幸恵)▶明治新政府の同化政策の渦中でアイヌとしての精神性を受け継ぎ、先祖が語り興じた神謡の日本語訳に若い命を燃やした
・煩悩の文法―体験を語りたがる人びとの欲望が日本語の文法システムをゆさぶる話(定延利之)▶体験の文法とでも呼ぶべき新境地
・言語学バーリ・トゥード(川添愛)▶AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか
・ビジネスパーソンのための「言語技術」超入門(三森ゆりか)▶端的な情報伝達に必要なのが対話の「型」。サッカー協会にも活かされるメソッド
・中国語とはどのような言語か(橋本陽介)▶基本文法、語彙、品詞から、「連続構造」、「流水文」まで、中国語の特徴を概説
・橋本萬太郎の昭訓▶日本語の漢語熟語は同音異義語で飽和している。カタカナ音訳語を漢語式に縮めて造語力をもてるようにしようという提案
・南方熊楠ー日本人の可能性の極限(唐澤太輔)▶博学にして語学の天才でもある熊楠の言語習得法は「飲みニケーション」と「学術書対訳読み比べ」だった
・国立国語研究所 [NINJAL]チャンネル▶言葉のミニ講義・フォーラム講演・コーパス/言語資源へのアクセスなどを公開したYoutubeチャンネル
・映像の世紀バタフライエフェクト「太平洋戦争〝言葉〟で戦った男たち 日本語情報士官」▶大戦時米軍が急いで養成した日本語情報士官の教育法とは


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結びにここまでの言語作品トピック特集記事のまとめをリンクしておきます。
ブックマークしてくださるとうれしいです。

言葉に関する映画やアニメ・ゲーム・小説・テレビ番組・文物 - P突堤2
細工は流々、言葉を題材にしたエンターテイメント作品[第2弾] - P突堤2
「ペルシャン・レッスン」公開近し・言語トピックはまだまだあるぞ[第3弾] - P突堤2(当記事)

 


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