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おつかれ山っ!/(^o^)\

山行報告&コラム

賎機山(しずはたやま)ハイキングレポ

2013年01月26日 | 参考にならない山行報告


7:10鯨ケ池駐車場
7:25鯨ケ池バス停(静鉄バス)
7:50赤鳥居下車
8:00浅間神社出発
8:25救世主観音
8:40賎機山城跡
8:55光明地蔵
9:20一本杉
9:35鉄塔
9:50竣工記念碑
10:00古庄下降点
10:15貯水槽
10:50福成神社
11:05農道
11:20登山口駐車場
(合計行動時間3時間20分)


毎年、初詣でには静岡浅間神社にお参りしている我が家。
初詣でついでに長い階段を登り、先にある麓山神社にもお参りするのが恒例になっている。

気の向いた時にはきまぐれに、それより先、救世主観音のある山頂まで足を延ばしていたのだが、実はこの道、まだまだ先へ賎機山ハイキングコースとして整備されているのである。
尾根を辿って鯨ケ池まで3時間ほど。
ハイキングコースとは言ってもそれなりに距離もある。
それを知った時から、いつか歩いてみたいと思いつつ、余りにも近場である為なかなか実現しなかった。
こういう時は思い切って行ってしまうのが得策だろう。
思い立ったが吉日!
夜勤明けの土曜日早朝、仕事を終えたその足でそのまま鯨ケ池に向かった。

4:30に仕事が終わり、途中、夕食だか朝食だか分からない食事を吉野家で済ませ、鯨ケ池に到着したのが5:30。
ハイキングコース入り口にはトイレ付きの駐車場があったが、辺りはまだ真っ暗で様子が分からない。
仕方なく近くのコンビニに車を停めて、明るくなるまで待とうとシートを倒して…ハッ!っと目が覚めてみれば、通勤の車がビュンビュン走って時刻はもう既に7:00!
慌てて先程の駐車場に向かう。


とりあえずここに車を置き、バスで浅間神社まで移動。
浅間神社から歩き始めて鯨ケ池に下山後、車を回収する計画だ。

バス停まで10分、吹きすさぶ強風の中かじかむ手をポケットに突っ込んで急ぎ足で行く。
今日はこの冬一番の寒気が流れ込んで大荒れになるでしょう。とNHK天気予報士の井田寛子さんが言っていた通り、強烈な寒さだ。
バスを待つ10分ほどの間にも、風花が顔を叩き鼻水が凍りそうだった。

(鯨ケ池入口バス停)

ようやく来たバスに乗り込み、静岡市中心部に向かう。
車内は十分過ぎるほどの暖房が効いておりホッとする。
途中のバス停に停まると、乗り込む乗客達も皆、顔をしかめてとても寒そうだ。
そんな中、耳当てのついた帽子を深く被り、色褪せたザックを背負ったおじいちゃんが凛として立っていた。
ストックまで突いて、今にも雪山に登り出しそうな登山者である。
今日はどちらの山へ?と尋ねてみたかったが、おぉ!それはそれは!私は今日は賎機山へ…とは、恥ずかしくて言いづらかったので声を掛けるのはやめておいた。

20分ほどで浅間神社のある赤鳥居バス停で下車。
ほんのちょっとの距離なのに、料金が¥380もしたのには驚いた。

(浅間神社の赤鳥居)

鳥居前で足を揃え、一礼してから境内へと入る。



この浅間神社、地元では「浅間さん」と呼ばれ親しまれており、私の両親が結婚式を挙げた場所でもある。
私が生まれたときには名前を授けてくれた神社でもあり、実は私にとって、とてもゆかりのある神社なのだ。
生まれて間もない頃は、このすぐ近くに住んでいて、母親が大村洋品店で買い物に夢中になっている間、私は一人ヨコチのペットの動物達と戯れながら待っていた記憶がある。
ローカルなネタで話が逸れてしまったが、大村洋品店は静岡で有名な激安店であるという話しだ。
いや、そうじゃなくて浅間神社は私にとってとてもゆかりがあるという話だった。

無事、鯨ケ池まで行けますように!との参拝を済ませ、麓山神社への長い階段を登る。
8:00スタート

階段には消防団の出初式で使われたものと思われる消火ホースが干されていて、厳かな写真ぶち壊しこのうえない。

階段を登り切ったところにある麓山神社。

とりあえずここにも、鯨ケ池まで歩かせて頂きます!と手を合わせて行く。

ここからは少し山の雰囲気が出て来て、木々の間を縫って延びる道を登る。

救世主観音のある山頂までは、地元の人の散歩コースになっているようで、大きく手を振ってウォーキングしている人や、健康を維持するために毎日歩いているような初老のおじいちゃん、おばあちゃん達が「おはようございます!」と、にこやかに挨拶を交わして行く。

途中、ベンチのある場所からは静岡市街が一望出来、子供の頃に良く遊んだ谷津山や八幡山、その後ろに日本平、そして駿河湾が朝陽を反射してキラキラ輝いていた。


出発してから25分、浅間さんの山頂となる救世主観音に到着(140m)
観音様の足元には戦没者の慰霊碑があり、日本人の名前だけでなく、B-29の乗組員としてアメリカ人の名前も刻まれている。


いやしかし、今日は風花を伴った北風が強烈で、余りの寒さにこのままやめて帰ろうかと思うほど。
しかしまたバスで戻るのもバカバカしい話だった。

前記の通り、初詣での際、ここまでは来たことのある場所。
ここからが未踏の道で、楽しみにしていたコースである。

私を魅了したハイキングコースの看板。

(クリックで拡大)

救世主観音の右手から降って行くと、低山にありがちな常葉高木の鬱蒼とした林。


しかし、コースは良く整備されている。


気持ち良く尾根を進み、救世主観音から15分、賎機山城跡に到着(170m)


賎機山城は、南北朝の動乱期に、北朝方の今川氏が、安倍川西岸の安倍城に本拠を構える南朝方の狩野氏に備えて築き、南北朝期以後は今川館の詰城としての役割を果たしていたと考えられている(以下、解説板参照)

(クリックで拡大)

安倍川西岸の展望。


南北朝時代のここからの眺めに、しばし思いを馳せてから先へ進む。

15分ほど歩くと、分岐の真ん中に光明地蔵という可愛らしいお地蔵様が出て来る。
左へ降りる下降点を見送り、真っすぐ進むと、地元の人達が育てている家庭菜園のような畑地帯に入る。

時期的に今は、白菜とプロッコリーしかやっていないが、夏には色んな種類で埋め尽くされそうである。
畑仕事の傍ら、日当たりの良い南面では、お年寄り達が集い談笑していた。
穏やかな里山の風景である。

コース途中、見晴らしの良い場所にはベンチが設けられ、本当に良く整備されている。

と言うより、近隣の方々が良く整備してくれているように思える。

いくつもある区画された畑の中を抜け、杉林を登り切ると、一気に北面の視界が開けた。

天気が良ければ南アルプスまで望めそうだが、あいにく今日は風花舞う天気。
北部上空は真っ白で何も見えない。

ここに一本杉の看板があるが、それらしい木は見当たらず。


ここもひとつの山頂のようなので、三角点を探してみれば、コース脇の杉林の中にひっそりとあった(192m)


綺麗に刈られた茶畑の中の道を一気に降り、一旦コースは農道に出る。


再び山道へ入ると


南面には真っ直ぐ延びた静清バイパスが見える。

走る車も、子供のころ静岡児童会館で良く見たミニチュアのようで面白い。

振り返れば越えて来たいくつもの山並みが見え、低山ながらも意外に歩いて来たな…と思わせる。


この辺りから、農作業の為の舗装された道に出たり、また山道に入ったりを繰り返す。
途中、この辺り一帯が農地として開拓された時に建てられた、竣工記念碑があった。
見晴らしの良い場所に建てられ、ベンチまで設置されている。
ここでしばし休憩。

茶畑の次はみかんの畑が一面に広がり、静岡県を代表する里山!といった風情。

風の無い南面は、穏やかな風景だ。

みかん収穫用のモノラックがあちこちに走っていたり、でっかい電波塔があったりして人工物いっぱい。
山としての魅力は半減するのだが、なんだか憎めない所が里山にはある。

茶畑の中のコースにはこんな狭い場所もあり…

向かいから来る人とすれ違う時には、遠くからどちらかが待たなければならなかった。

茶畑の中の山頂にコンクリートで固められた、でかい貯水槽があった。
恐らくここが本日の最高地点231m。


貯水槽の上に腰掛け、しばし休憩。
子供の頃に良く遊んだ静岡市街を眺め、良くあの山に秘密基地作って学校帰りに遊んだなぁとか、日本平に貝の化石を堀りに行ったなぁとか色んな思い出にふける。

再び歩き出し下降して行くと、目の前には新たに作られた第二東名の新静岡インターが見え。


ほどなく行くと鳥居が出て来た。


一礼して鳥居をくぐると福成神社。


どうやら浅間神社から尾根づたいにずっと歩いて来ると、ここが最終地点になっているような感じである。
無事歩かせてもらってありがとうございます。と、参拝して下山賂に向かう。
が、ここで神社を挟んで右と左へ道が別れている。
どちらも良く踏まれているようだが、標識の矢印は左の方向へ、やや有力な傾き加減。
とりあえず左手を降りてみたが、結局道は最終的に右の道と合流していた。

ようやく最終地点の鯨ケ池が見えて来た。

(奥には、地元の遠足でポピュラーな竜爪山1041mが聳えている)

道は農道へと出て、そのまま鯨ケ池まで。


で、車を停めてある駐車場に到着するすぐ手前。
右手に賎機山登山口の標識があって腰が砕けた…

どうやら最後の農道に出た場所から再び山道へと入る場所があったようだが、全く分からずそのまま車道を降りて来てしまった。
最後の最後、登山口で終われず釈然としないが、まぁほんのちょっとの距離だったので良しとしたい。

今日はとにかく風も強く寒い一日だったので、車に乗り込むと暖かくてホッとした。
っちゅーか、夜勤明けのまま来たのでとにかく心地良くて、シートを倒したらまたもや1時間が経過していた。
外は先程より多くの風花が舞っている。

毎年毎年、初詣での際、いつか行こういつか行こうとそのままになっていた賎機山の縦走賂。
今回思い切って来てみたが、成就出来て何より。
近いがゆえに余り歩かない、たまにはこんな里山を歩いてみるのも面白いかもしれない。

(同行者)無し
(立ち寄り湯)無し

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (かたこりまさかり)
2013-02-19 10:49:34
賤機山のハイキングコースは南北に長いんですね。
地形図を見るだけでも楽しそうなコースですね。
念願かなってよかったです。

しかし、夜勤明けで歩き始めるなんてタフですねえ。
私なら絶対無理です。

賤機山と言えば、私にとっては古墳です。
浅間神社の裏山にあって、立派な石室がありました。
ずいぶん前に石室が解体修理されたと聞きましたが、今は鉄格子越しに中が見られる、みたいな感じになっているんでしょうか。

神社境内にある資料館で、副葬品などもいろいろ見学させてもらいました。

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Unknown (おつ山)
2013-02-20 12:35:45
おぉ流石!私以上に詳しいじゃないですか!
浅間神社にゆかりのある私の方が全然知らなくてお恥ずかしい限り…汗
石室なんてあったんですね。
今度機会があったら探してみます。
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Unknown (ぱんつま)
2013-02-26 13:54:28
浅間さん、ヨコチ、大村洋品店
なつかしい!

中学生の頃、ジョギングクラブで浅間神社山頂まで走ってました。
散歩してたと言うほうが正しいかな。
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