忍山 諦の

写真で綴る趣味のブログ

おいぼれ烏有のぐち綴り(10)

2012年04月05日 | チャロとおいぼれ

おいぼれ烏有のぐち綴り(10)

烏有です。

           

昨日の朝です。
私がご飯を食べていると、

                  

が、のっそり、のっそりとキッチンに現れました。
冬眠から醒めた山の熊ではありません。
我が家に住みつく冬眠しない熊です。
その熊が私に尋ねるのです。
「とりあり」てなんや?
どうやら、老いぼれ烏有のブログを見たらしいのです。
でも、老いぼれは、「とりあり」、ではありません。
「うゆう」、なのです。
「烏有」、これを読み下すと、
「いずくんぞあらんや」
となります。
そうです、何もないという意味です。
中国の南北朝時代の詩文集「文選」にある、
司馬相如の子虚賦に出てくる三人の架空人物の一人、
烏有先生の名前を無断でチョイ借りしたのです。
老いさらばえて何もない私にふさわしい名前だと思ったから…
この老いぼれ、実は困った生き物で、
その朝の気分でカメラを手に思いつきのぶらり旅に出るのです。
傍迷惑な話で、行き先も告げない…
それは烏有本人にも分からないから…
何しろ電車に乗ってからその日の行き先を考えるのです。
一日、ぶらり、ぶらりとほっつき歩き…、
たいていはその日の夜遅く、
何処かで一杯ひっかけてご機嫌で帰ってきます。
そんな老いぼれですから、我が家の、

          

も相手にしてくれません。
旅先でコロリと死ねれば本望だ、なんて考えている脳天気なので
す。
仕方がありません、
このぶらり病は30年前からの不治の病なのです。

    いざ行かむ
       行きてまだ見ぬ山を見む
                        このさびしさに君は耐ふるや
                                                     牧水

                                         (イラストはかくげい)


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