
なにが何でも8時30分から45分までの間に交通センターに出頭せよ!と言う命令書であった。
この通知書を受け取って以来、小心な我輩は生きた気持ちがしなかったのである。
本日、この通知書に記載してある呼び出しに応じるべく、横浜の県立武道館の近くにある「交通センター」に朝5時に起きて北久里浜駅を6時20分の電車に乗ったのだ。
現役時代に、この時間の電車は、よく利用した電車である。
何となく懐かしい気持ちになるが相変わらず朝早いのに混んでいた。
電車の窓から見える外は未だ暗い。中央の街灯の灯がよく見える。
立ったまま上大岡まで行き、地下鉄の岸根公園で降り歩いて交通センターに向かう。
「交通センター」に行く途中に県立武道館の前を通る。
この県立武道館には太極拳の練習に約5年も通ったものだ。
当時は故植村敬一先生が指導されていた。
植村先生は日本武術太極拳連盟の全国大会で10年連続優勝と言う偉業をなし遂げられた方であった。
我輩が1995年の「ねんりんピック」に神奈川県太極拳チームの一員として初めて参加した時に直接 挨拶を交わした方であり、それまでは太極拳の講師としてとても我輩など直接 話の出来る方ではなかったのだ。
確か?アレは福井のねんりんピックのあとだったと思うが?
我家に先生のお弟子さんから電話があり
「一度教室に遊びに来ないか?」とお誘いがあった。
それが縁で、その後、5年近くも、この武道館にお世話になった懐かしい場所でもある。
その武道館を横目に見て「交通センター」に向かう。
センターには7時45分頃着いた。
既に大勢の方が見えておられたが、単なる違反の講習と我輩のような行政処分による教習とは区別されていた。
受付は通知書通りかと思ったが案外早く受付を始めて戴いた。
寒いので大いに助かった。意外な感じを受けたものだ。
先ず受付で「運転免許証」と「行政処分通知書」の提出を求められ、次に本日、講習を受けるか?どうか?の確認が済むと講習申込書なるものを書き講習を申し込む。
その足で交通安全協会の窓口に行き一金 1万3千800円也を払い込む、と、ピンクの紙を渡され
「4階の10番教室です。そちらに行って下さい」

9時きっかりに授業が始まった。
受講生は総員100名近い人数だった。
殆どの方が若い方で我輩は最長老と言ったところか?
我輩の席は最前列の真ん中で実に目立つ場所だった。
講師の方からよく見られて困った。
アクビも出来ない。
講義の初めに講義中に居眠りや受講態度の悪いものはチェックすると警告並みの注意を受けたのが響く!
午前中は講義で午後は遊園地にあるボックスのような擬似運転・ボックスでの運転のテストであった。この教室は1階にあり移動をする。
そして各自決められた席に着き教室でマイクで説明を受けるも我輩は全く判らない!
どうしよう?オマケに我輩のボックスは一番端っこであった。
困った!と間誤付いていたが、マイクの音が止むと突然 耳元で音声が聞こえ始めた。
おや?なんと自動的に女性の声が聞こえ前面の画面に
「エンジンをかけて下さい」

キーを回してエンジンをかける。
「これから指示通りに走って下さい」

「速度は40Kmで走って下さい」

速度の上がり方が遅い!グ~ンと踏むとアット言う間に50Kmを超えた。

慌ててブレーキを踏むと今度は急ブレーキになる!バック・ミラーに後続車が映っている。
「次の交差点を右折して下さい」

全く感覚が掴めない。
ソロソロとまた車を動かし停止線の近くで停車して左右を確認するボタンを押して確認!交差点に入ると直前に対向車線にバイクを見たが、そのまま曲がった、ところで、画面が消えた。
なんと我輩は左折していた。ガ~ン!
暫くすると又指示が出て最初から始まる。
「エンジンをかけてください」

「ライトをつけて下さい」

「速度は30Kmで走って下さい」

次々と交差点を過ぎる。
指示のない時は直進だ。
「次の交差点を右折してください」

「左に寄って停車してください」

全部で4回のテストが行われた。
約30分の模擬運転のテストだった。終わると直ちに成績表なるのもが配られた。
我輩の成績はなんと!5段階の4番目だ!スッカリ運転の自信を失くした。
もう免許証を返還するか?と一瞬思ったほどだ。
最初の4階の教室に戻り「交通事故」のビデヲを30分見せられる。
その後 本日のメイン・イベントの最終ペーパーテストが実施される。
問題は40問あり正解 34点以上が「優」で免停期間を29日の短縮。
28点~33点が「良」で25日の短縮。
20点~27点で「可」で20日(?)の短縮。
19点以下は「不可」で短縮なし!と説明を受ける。
コリャ大変だ!我輩は高望みを諦めて25日短縮の28点を狙う!
なぜなら正月がある。5日間は先ず車の運転はしない。
用があればカミさんに頼もう!と都合のよいことを考えた。
「試験は簡単ですから、落ち着いてやって下さい。早い人は10分掛かりません」と3時丁度から試験問題回答の説明が始まった。
「この試験は、この時計(正面黒板の上にある)で3時30分迄です」
「回答の書き方は・・・・」と説明が延延と続く。
「正」「誤」の二者択一だ。

時計の針があっと言う間に7~8分ばかり過ぎてから・・・。
「さあ 始めて下さい」で一斉に回答書に書き始める。
時間が10分経過した頃に最初の方が答案を提出して退出した。

早いな~と驚く!開始して15分経過した頃から大勢の方が立ち上がりゾロゾロと答案を提出して退室する。我輩も、この組に入って教室を退出した。

廊下から教室を見ると、たった一人頑張っている方がいらっしゃった。

時計の針が25分を指したころ、やっと最後の一人の方が答案を提出して、講師の指示で廊下で待っていた受講者全員教室に戻り着席した。
それを講師の方が確認(?)するや
「皆さん おめでとうございます」 えッ? なんだ?

「皆さん全員“優”です。これから運転免許証をお渡し、しますから名前を呼ばれた方は前に出て受け取って下さい」

「(運転免許証を)受け取られた方は忘れ物のない様にお帰り下さい」
「本日はご苦労さまでした。傘をわすれないように・・・・・」

えッ ! 何だ?コリャ? 今の試験は???

我輩が無い頭の脳味噌が汗を掻くほど考えて答えた答案用紙は何処に行くのだろう? 瞬間そう思った? まァ いいか・・・。

兎に角 運転免許証を再度受け取り帰路に着く。

北久里浜駅でカミさんを携帯で呼び出し
「おい!終わったぞ!今(北久里浜)駅だ。迎え頼む」

「直ぐに行くよ」

車の中で
「おい!擬似運転 全く手におえなかったな~」

「あラ。私はあの運転は大好きだよ」

「講評は?」

「最低だ・・・」

「そう私はAは取れなかったが何時もBだったね」

「なに?何時も?何回行ったのだ?」

「そうね~ 3~4回くらいかな」

「行政処分の初めての方は1階にある部屋でやるのよ~。2回以上は2階にある部屋でやるの・・・」

「へェ~・・・」

どうもカミさんは2階の擬似運転教室の常連客だったようだ。

何か2階では模擬運転テストの他にIQテストもあるとか?

我輩の知らぬ詳しいことを聞かされた。

どうりで裁判所にも詳しいわけだ。

なにはともあれ、本年の最大のイベントだった講習会は終わった。

帰宅後 早速 ぐィ~とビールを煽り飲む。

つまみは無くともなんとも言えぬ味がする。

目の前に「運転免許停止処分書」なるものを見ながら・・・

臆病な”くそ爺”も今夜はよく眠れるぞ!

今年一年ひろし爺のブログ訪問と貴重なるコメントを有り難う御座いました。
ベンさんにもお礼の言葉をお伝え頂けませんでしょうか?
Osamusanの周りに起きた出来事の記事を色々読んで楽しませて頂きました。
明日30日の投稿を最後に正月4日まで投稿を休ませて頂きます。
来年も本年同様宜しくお願いします。!
Osamuさんと度々記事に登場する奥さんも、身体に気を付けられ良い年をお迎え下さい。!
奥さまが一枚も二枚も上であることを知りました。(失礼)
私も行政処分・違反・裁判所・警察への言葉を聞くと
心臓が高鳴る小心者です。
帰宅後のビール(動画)無限にお変わりが出来ていい
カットですね。
今夜から北国は荒れる予報です。
先ほどご連絡頂きありがとうございます。
プチテング店長やなです。
喜んでいただき私も大変嬉しく、
どんな方なんだろうと思ってブログに訪問いたしました。
私もブログをやっておりますのでよろしければ覗いてくださいね。
「くそ爺」さんほど面白い文章はかけていませんが・・・
これからもよろしくお願いします<(_ _)>
ベンさんはここも、そしてhirosijijiさんのブログも読んでいます。hirosijijiさんもよいお年をお迎え下さい。
来年もよろしくお願いいたします。
イラストは「右クリック」してとって下さい。
今年もあと2日よいお年を迎えられますように・・・
今日は寒く外気温は8度でした。家から一歩も出ません。