![]() ![]() ![]() ◆JR八戸線・長苗代駅3 いちばん上の画像は、長苗代の田園空間を「新幹線に間に合わなくっちゃ!」と爆走&激走する上りのキハ48。 2枚目は、下りのキハ48 3枚目は、わたしが、「精神の故郷は、ここ」「帰るところは、ここ」「ここが、原点や」と、音にならない声を聴き、涙ぐんでしまった長苗代の水路^^;。
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![]() ![]() ![]() ★JR八戸線・長苗代駅。 わたしの故郷は大阪市生野区である。 JR八戸線の話なのに、いきなり「大阪」を持ちだすのはヘンだが、感情の流れに即してキーボードを打っているので許してもらうことにして……。 その故郷・生野区のほぼ中央部を、南から北へと平野川(別称「生野運河」。これはわたしが勝手に命名)が流れている。 大和川分派点から第2寝屋川への合流点まで全長約17.4キロメートルだ。 大和川の支流には「佐保河の小石ふみ渡りぬばたまの 黒馬の来る夜は年にもあらぬか(大伴坂上郎女、万葉集)」の佐保川や、楠木正成の千早城脇を流れる千早川がある。 帰路、街灯だけが明るい運河沿いを、片方の手をズボンのポケットに入れて、フラフラと(左手をポケットに入れるのがクセ(*^_^*)。ポケットから手を出すと「フラフラ」が「テクテク」に変わる。大阪人の歩き方は「テクテク」と「フラフラ」の2種類しかありまへん……)歩いていると、流れに反射する街灯の光りが視野の端に入る。 その光りと水音が、半開きの自分の魂にゆっくりと侵入し、自分の一番深いイメージと溶け合って、どこまでもどこまでも流れていく。 音にならない声で、「精神の故郷は、ここ」「帰るところは、ここ」「ここが、原点や」と、つぶやくと、はずかしいけど、少し涙がこみあげてくる。 「夜の河は美しい虚像」と言った作家がいた。 『道頓堀川』の宮本輝だったかな? けど、生野運河は、もっとポジティブや。 魂の遠い深みから、今夜、この下町・生野区の底に至り、一本の運命のように黒々と流れていく……。(大阪の話、終わり) ここで話がやっとJR八戸線・長苗代駅界隈に戻る^^;。 豊かに実った稲穂と稲穂の間を貫く長苗代の水路を見つめていると、「精神の故郷は、ここ」「帰るところは、ここ」「ここが、原点や」という、音にならない声が聞こえ、涙ぐんでしまう。
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![]() ◆JR八戸線・長苗代駅。 八戸駅と本八戸駅のあいだの無人駅。 八戸駅側には田園地帯が広がっている。 これに対して、本八戸側には市街地が広がっている。 ちょうどその境に位置する。 駅舎は八戸線の中でいちばん小さい。 田園地帯をバックにすると、しっかりと自然に溶け込み、美しい風情を醸しだす。 市街地をバックにすると、キラキラ光る、ちょっとオシャレなバスストップという感じになる。 ![]() ![]()
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![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ★鉄道ファンの分類例として、車両鉄・撮り鉄・音鉄・模型鉄・蒐集鉄・乗り鉄・時刻表鉄……等が、よく紹介されている。 だだ、どれかの分類項目にピッタリと収まるという鉄道ファンは少ない。 撮り鉄といえば、撮り鉄……、また乗り鉄といえは、それもそうかもしれない……という感じで、鉄道に関することならば何にでも興味があるのだけれど、ま、強いていえば、これかな?という感じだろう。 わたしも同じだ。 どれにも少しずつかじっている。 そして、強いていえば、駅舎鉄、その中でも、無人駅鉄で、とりわけJR八戸線の無人駅に強い興味関心をもっているということになる。 ★JR八戸線・陸奥白浜駅のプラットホームは、盛り土をしてコンクリートで固めたのではなく、鉄骨の上にコンクリート製のプレートを並べた構造だ。 だから、プラットホームを歩くと、靴底から、やわらかい、弾むような感触が身体全体に伝わってくる。 この画像を撮った日は、実は、下駄で行った^^;。 歩くと、カランコロンではなく、グウォ~ン、グウォ~ンと響いた^^;。
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![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ★JR八戸線・陸奥白浜駅2 江藤淳が『成熟と喪失~母の崩壊~』で――そうそう、けさ、ニュースをチェックしていたら、めずらしく、この「江藤淳」の名が飛びこんできた。以前(10年以上前)、江藤淳が、新進党党首の小沢への批判が渦巻く中、小沢に対して「帰りなん、いざ 小沢一郎君に与う」と題したコラムを発表したことがある。粗くいえば、議員辞職して故郷の水沢(現岩手県奥州市)へ帰り、捲土重来を期してはどうかという内容だった。 それを覚えていた自民党の小池百合子総務会長が、記者会見で、小沢一郎に対して「江藤淳さんが『水沢へ帰れ』と言った論文を今一度読んでいただきたい」とコラムの再読を勧めた……というのが、けさのニュースの文脈だ。 話を戻す。 江藤淳が『成熟と喪失~母の崩壊~』で、安岡章太郎(海邊の光景)、小島信夫(抱擁家族)、遠藤周作(沈黙)、吉行淳之介(星と月は天の穴)、庄野潤三(夕べの雲)を媒介に(畢竟、「演奏」して)、江藤の世界を(結構、強引に、アクティブに)創りあげている。 わたしの「WEB無人駅線・JR八戸線」も同じ伝なのだ。 わたしは、JR八戸線の無人駅を紹介しようとしているのではない。 JR八戸線の各無人駅を媒介に(畢竟、「演奏」して)、わたしの世界を(結構、強引に、アクティブに)創りあげたいのだ。 ただ、そのためには、強固、堅固な、不動のテーマ(ある意味で「code」)が必要だ。 このことに、毎日、ぐらついている(ノ△・。)。
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![]() ★JR八戸線・陸奥白浜駅。 ずっと以前、はじめてこの駅に降り立ち、この画像と同じ角度で、プラットホームを見渡したとき、思わず、口のうちで「日本一の無人駅!」と叫んでしまった。 プラットホームに立っていると、詩句&音楽が聞こえてきた。 ――〈踏切を過ぎ 野草の咲くホームに 電車は 青空は停まった ホイッスルに 風が走りだして 写真が 遠い日が散って 橋を渡り 日没の水平線に 線路が 消えてゆく〉(仁科源一の「春彼岸」)
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![]() ★陸奥湊駅は、プラットホーム(1面2線)は地上にあるから地上駅だが、出札事務室、みどりの窓口、待合室等は橋上にあるので橋上駅でもある。 その橋上部分から階段を降りると、朝市で賑わう駅前風景がひろがっている。 10代後半から今日に至るまで、自分の身の振り方だとか、文字と文字をつなぎ合わせて、どんな世界を構築するかとかについて、考えなかった日は、たぶん1日もないと思う。 こういう問題と、橋上駅を降りたところにひろがる陸奥湊駅界隈の世界とは、どういう関係にあるのだろうか? 仮説として先に、「急に(無人駅人間が)こういう(立派な)駅にやってきたというのは、要するに、自己の時間軸上のアイデンティティが崩壊しかかっているということではないか?^^」;と述べた。 これを拠りどころに考えるとすれば、「自己の時間軸上のアイデンティティが崩壊しかかっている」から、(くどい表現になるが)時間軸上に「帰郷」先を失った魂が、仕方なく、やむをえず、空間軸上に「帰郷」先を求めて陸奥湊駅にやって来たのか? いや、そうではなく、あくまでも、時間軸のアイデンティティを再構築するために、陸奥湊駅に来たのか?(たねあかしをすれば、わたしの帰郷の対象である大阪市生野区に、ここは酷似している^^;。) とにかく駅舎を飛び出してみよう。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
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![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ★続・緊急特番! JR八戸線・陸奥湊駅3 下り1番列車(久慈行)がやって来た。 ホームに入る列車の背後に、街の建物が蜃気楼の影のように揺れている。 画像の右上隅に、旧式トイレの換気扇の先端が見える。 急に(無人駅人間が)こういう(立派な)駅にやってきたというのは、要するに、自己の時間軸上のアイデンティティが崩壊しかかっているのではないか?^^;
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![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ★わたし流にいえば(と、断るのは、ま、一般的な説ではないかもしれないので……)自己のアイデンティティには、分析的にみれば、2つの軸がある。 ひとつは、自己の過去→現在→未来(将来)の、いってみれば、時間軸。 もうひとつは、自己の、家庭&学校&社会との関係、いってみれば、空間軸。 有家駅は、時間軸上の極限に存在する。 けさの陸奥湊駅は、空間軸上に存在する……ということなのかもしれない。 これを、まず、「けさ、目が覚めたとき、ふいに「陸奥湊駅に行ってみたい」と思った。なぜ、そう思ったのかは、まったくわからない」の問題を解く、ひとつのきっかけにしたい。
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![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ★この〈WEB無人駅線・JR八戸線 ~魂の内側に沿って~〉は、JR八戸線の「無人駅」限定のBlogだ。 だから、通常は、八戸駅・本八戸駅・陸奥湊駅・鮫駅等は、対象外になったいる。 また、「有家駅」が、「わたしの魂の内側の底である」と(勝手に^^;)思いこんでいるので、有家駅より向こう側にある各駅は取り扱っていない。 ところが、けさ、目が覚めたとき、ふいに「陸奥湊駅に行ってみたい」と思った。 なぜ、そう思ったのかは、まったくわからない。 「緊急特番! JR八戸線・陸奥湊駅」として、けさの陸奥湊駅の画像を、アトランダムにアップしながら考えてみたい。
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![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ◆普段、身過ぎ世過ぎの時空間軸に、ガンジガラメに絡み取られるように生きていて、ふいに、過去の(青春時代の)、長い、暗い、2晩、あるいは3晩ぶっつづけの旅のプロセスに、突き落とされるということがある。 そして、既に嗟嘆、哀傷となって心に沈殿し、化石状態の旅の光景のひとつひとつが、「これがおまえの根源だ」とつかみだされ、目の前に突きつけられる。 有家駅は(ま、有家駅だけではないけど……)こういう「根源」を、屋体崩しのように、あるいは、超・ちゃぶ台返しのように、さらけ出してくれる、怖い駅だ。
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![]() ![]() ![]() ★JR八戸線・有家駅。 列車を待つ間、種市まで買い物に行くというご高齢の女性(画像左側の方)と話す。 有家の人々のこと、ナニャドヤラのこと、家族のこと……。 「この駅ができたときはうれしかった。 この駅ができるまでは、隣の八木(陸中八木駅)や中野(陸中中野駅)まで歩いた。 夜はさびしい道を歌をうたって自分を励ましながら歩いた。 病気のときはたいへんだった。」 有家駅の開業が昭和36年だから、かれこれ50年になる。 霧雨が降って、山の稜線がかすんでいる。 暗い海からは絶え間なく波が打ち寄せている。 近づいてくる気動車(上り八戸行)が、自分を励ます夜道の歌に合わせ、古い時間の層をかき分けかき分け、疾駆しているように見えた。 「最近は車の人が増えたが、もっと鉄道を大切にしなければ……」 いつのまにかやってきたもうひとりのご高齢の方(画像右側)も横で大きくうなずいていた。
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