★JR八戸線・陸奥白浜駅2 江藤淳が『成熟と喪失~母の崩壊~』で――そうそう、けさ、ニュースをチェックしていたら、めずらしく、この「江藤淳」の名が飛びこんできた。以前(10年以上前)、江藤淳が、新進党党首の小沢への批判が渦巻く中、小沢に対して「帰りなん、いざ 小沢一郎君に与う」と題したコラムを発表したことがある。粗くいえば、議員辞職して故郷の水沢(現岩手県奥州市)へ帰り、捲土重来を期してはどうかという内容だった。 それを覚えていた自民党の小池百合子総務会長が、記者会見で、小沢一郎に対して「江藤淳さんが『水沢へ帰れ』と言った論文を今一度読んでいただきたい」とコラムの再読を勧めた……というのが、けさのニュースの文脈だ。 話を戻す。 江藤淳が『成熟と喪失~母の崩壊~』で、安岡章太郎(海邊の光景)、小島信夫(抱擁家族)、遠藤周作(沈黙)、吉行淳之介(星と月は天の穴)、庄野潤三(夕べの雲)を媒介に(畢竟、「演奏」して)、江藤の世界を(結構、強引に、アクティブに)創りあげている。 わたしの「WEB無人駅線・JR八戸線」も同じ伝なのだ。 わたしは、JR八戸線の無人駅を紹介しようとしているのではない。 JR八戸線の各無人駅を媒介に(畢竟、「演奏」して)、わたしの世界を(結構、強引に、アクティブに)創りあげたいのだ。 ただ、そのためには、強固、堅固な、不動のテーマ(ある意味で「code」)が必要だ。 このことに、毎日、ぐらついている(ノ△・。)。
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★JR八戸線・陸奥白浜駅。 ずっと以前、はじめてこの駅に降り立ち、この画像と同じ角度で、プラットホームを見渡したとき、思わず、口のうちで「日本一の無人駅!」と叫んでしまった。 プラットホームに立っていると、詩句&音楽が聞こえてきた。 ――〈踏切を過ぎ 野草の咲くホームに 電車は 青空は停まった ホイッスルに 風が走りだして 写真が 遠い日が散って 橋を渡り 日没の水平線に 線路が 消えてゆく〉(仁科源一の「春彼岸」)
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