松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆政策起業家とは何か(7)政策起業の機会②本を書く

2022-05-29 | 政策起業家
 委員やアドバイザーになって政策起業を進めるのはいい方法であるが、機会が限られている。広く、政策提案する方法として、本を書いてきた。キングドンの問題の流れ、政策の流れをつくりには、やはり本が一番である。

 そのために、本は、統一地方選挙の前に書いてきた。マニフェストに困って、これを掲げようと考える首長がいると思ったからである。しかし、首長選挙の統一地方選挙における実施率は、10%台になってしまって、「統一」の意味がなくなってしまった。また、選挙公約・マニフェストは、当選後、2年くらい目から考え始めるということで、本の出版時期は、大きな意味を持たなくなった。

 また、本が簡単に出せなくなった事情もある。私は、何とか出しているが、今のトレンドは、「はじめての・・・」本で、新規政策ではない。商業出版なので売れてなんぼである。出版社側にも、資金繰りや出版計画からの順番というものがあるだろう。その結果、時には、1年くらい、待つときがある。私の本は、先進政策の提案なので、マーケットが小さく、編集者が社内事情を見て、タイミングを見ているのではないかと思う。この時代、さして売れない本を出してもらうだけでもありがたいと思っている(印税ももらえて、さらにありがたい)。

 今、力を入れているのは、若者参画政策である。これは何度か書いたが、今回、第一法規のユコリンが、がんばってくれて、今度、本になる。『若者をまちづくりに巻き込むための政策立案ハンドブック』(第一法規)。話が出てから、1年くらいたつだろう。おそらく、タイミングを図り、「こんな本、うれるのか」という社内を説得してくれたのだろう。

 昨日、再校を送った。校正が苦手なので、それでも、あんまり、手数をかけさせてもいけないので、がんばった。投げるように、原稿を送り返すときが、至福の時である。

 この本は、若者参画政策をアジェンダとして設定し、動く政策にするまでを、手取り足取り、詳しく書いてある。これを読めば、どこの自治体でも若者参画政策ができるようにしたものである。政策起業の一環である(箔をつけるために本を書くというのもあるが、私には、もう箔をつけるもとがない。学会で一定の評価を受けるという野望もない。どこかの自治体が、やっとみようと思ってくれるのが一番である)。

 出版は7月末なので、6月は、ユコリンのほうで、再チェックをするのだろう。表紙は、微修正があるだろうが、こんな感じ(いかにもユコリン的)。コロナもだいぶ収まってきたので、今年は、政策起業の本体活動(実践)に力を注げるだろう。
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