松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆総合計画審議会終わる・企画のコツ(相模原市)

2019-10-03 | 総合計画

 総合計画審議会の最終回があった。

 私ならばと思うところは、多々あったが、今更なので、特に内容については発言しなかった。

 横浜市でずっと企画の仕事をしてきて、企画のコツのようなものを体得した。メモでまとめてみたが、裏ワザみたいなものになってしまった。

 例えば、環境で新しい廃棄物、リサイクルの計画を作ることになった。これまでの集めて燃やすからの大転換である。

 押さえておくべきは、この仕事は、総論賛成各論反対になる。職場は、本音は反対である。なぜならば、仕事が減り、職場がなくなるからである。簡単に言うと、ゴミの収集員は減り、焼却工場は建てなくても良い。

 この場合、人事配置の基本は、これまで、環境とは縁もゆかりもやい人が担当になる。具体的には私であるが、私は、それまでゴミのことをやったこともないし、興味もない。しがらみも利害関係はないからである。

 押さえておくべきは、誰も私のことを信用していないということである。職場を潰しに来たくらいの存在である。だから、みんな、私のいうこと聞かない(立場上、聞いているふりをするだけである)。

 ここで、役割分担となる。私は、減量・リサイクルの立場で、組織や事業を組み立て直す。原課は、口には出さないが、心のなかでは、反発しているだろう。他方、それを「まあまあ」といって、ソフトランディングさせるのが上司で、上司との役割分担である。

 松下の言うのは、正論だから、仕方がないが、現実的には、こうすれば、ソフト・ランディングできると、原課を説得するのが上司の役割となる。

 刑事で言えば、犯人を攻め立てる刑事と温情刑事との役割分担である。取調室ではカツ丼であるが、役所の温情課長は、おそらく近くの飲み屋だろう。

 どうしても現状に固執しがちな原課を転換して、新しい政策に踏み込むように後押しするのは、正攻法と同時に、こうしたノウハウが必要になる。政策づくりは、まさに総合格闘技だと思う。

 その他、市長の出番など、企画担当のコツは、いくつもあるが、そんな体験を思い出す総合計画審議会だった。

 ちなみに、一緒にペアを組んだN課長さんは、このあと、しばらくして亡くなったが、お見舞いの病室で、「このときの仕事が一番面白かったよ」と言っておられた。

 

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