松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆伝わらないもどかしさ・総合計画審議会(相模原市)

2019-08-06 | 総合計画

 総合計画の審議会があった。伝わらないもどかしさを感じている。

 いろいろな会議で、会長職をやるので、この場合は、発言の機会も多いし、方向性に意見も言える機会もある。ただ、今回の審議会のように、30名のうちの1名の場合は、そうは行かず、もどかしい。

 審議会の場面に限らず、市政への参加の場面で、多くの市民も、私のようなもどかしさを感じているのではないか。もどかしさを軽減できる市民参加の手法を開発し、また実際の会議では、思いの丈を自由に発言できるように運営することを心がけなければいけないことを、我が身が、逆の立場になって、改めて自戒した次第である。

 この日は、区政のあり方について、意見を言った。これは、基本構想のときにも再三言った。

 意見の要旨は、相模原市の場合、まちづくりの主力は、どこなのかという問題である。相模原市は、市役所ー区役所ーまちづくりセンターの3層構造になっているが、どこが主力なのかという問題である。

 要するに、これが決まらなければ、区役所の計画のスタンスも決まらない。

 指定都市の流れは、大区役所主義を標榜し、これまであった、まちづくりセンターなどの、地域の拠点は、潰す方向で進めてきた。

 ところが、平成の大合併の反省と、厳しい財政状況の中で、都市内分権を進め、その受け皿として、地区センターのようなものに、光が当たるようになった。

 相模原市は、遅れて指定都市になったので、まちづくりセンターが残り、気がついたら、一周遅れのトップになった。これを活かすのか、大区役所主義を今から後追いするのかという問題提起である。

 これが決まらないと、市役所の大きさも、市役所が取り使う仕事も、また区役所の規模や取り扱う内容も決めようがない。例えば、相模原市では市役所移転の話もあるが、どのような規模の市役所ができるか決まらないと、移転はいいけれども、どんな市役所が移転するのかも決まらない。

 だから、総合計画の際に、一定の道筋をつけるのが、チャンスであると考え、基本構想のときは盛んに発言したが、今回の審議会の議論では、決めきれないということで、そのままになってしまった。

 この話は、相模原市の市政のキモの部分であるが、今回も、もうその話をぶり返しても仕方がないので、「できるだけ早く、きちんと議論を開始してほしい」と注文をつけたが、「おや」と思ったのは、事務局の人たちが、私に話に頷くわけではなく、私の話のメモをとっていたことである。

 一瞬、「以前、あれだけ言ったのに、伝わっていなのか」と思った。そうではなく、この問題が、重要な課題であることを理解したうえで、ただメモを取っただけなのかもしれないので、私の誤解かもしれないが、正直、がっかりしたのも事実である。

 短い時間で、本質的な問題を伝える技術をどう体得したらいいだろう。まだまだ勉強は続く。

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