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路線バスで雪見露天の旅♪

2010-01-15 10:50:21 | 大分の温泉など
 雪が降るというので、九州内ではひさびさに電車&バスで温泉にいってきました。


 泊まりは筋湯温泉。豊後中村駅から日田バスの路線バスに乗り換えます。このバス、初めて乗ったのですが、イイですね!


 マイカーではほとんど通らない九酔渓の急カーブをのぼっていくのですが(マイカーの場合はだいたい四季彩ロードを通るので)ルートが温泉だらけ! 九酔渓・筌の口・湯坪・筋湯・長者原・寒の地獄…… 一軒宿を入れたらもっと増えます。


 それに今回は貸切状態でした♪(連休明けの雪の日だったからか)


 ほとんどタクシーと化したマイクロバスで運ちゃんとのんびりお話しながら坂をとことこ登っていきます。


 「このへんは野菜が美味しいからいーですよねー」
 「あー美味しいよ。雪が降ったけん大根やら白菜やら美味しいねぇ」


 「大根かー、おいしそ~」
 (ふふふ、今日泊まる白滝は風呂吹き大根が名物っていってたな)


 「ホラここ(と窓の外を示す、とそこには小さな販売所がありちょうど通り過ぎるところだった)。大根1本50円でね」
 「えー! 50円! 安!」


 「そうよ。朝掘ったばかりの、川の水できれいにあろうたやつね。会社には内緒だけど、こないだお客さんを降ろして待っててやったら喜ばれてね」


 あ、すいません。内緒なのに(笑)
(バス会社の人、見つけても怒らないであげてくださいね。こういうサービスってすごくいいことだし、こういうところからリピーターが増えると思います)


 そんな風なタクシー状態だったのですが、途中から真っ赤なほっぺの小さな女の子とおじいちゃんおばあちゃんが乗ってきます。


 おしゃべりは女の子が中心になります。なんでも彼女の幼稚園ではマフラーづくりをやっていて、というような話を運転手さんがうんうん、と聞いてあげています。家族で乗ってきたのかと思ったけど、おじいちゃんおばあちゃんと女の子はどうやら他人のよう。だけど、よく知っているみたいです。


日田バス



 で、彼女が幼稚園の4人いる同級生の男の子のうち、結婚する男の子をもう決めている、という話をしたもんだから、車内は笑い声で盛り上がります。


 決め手は優しいから、だそうで(笑)。もう二人で「ぜったいけっこんしようね」と約束してるそうです。で、今作ってるマフラーをプレゼントしたいんだって。カワイイのう、うらやましいのう……。


 笑い声に包まれながらも、運転手さんは
 「あ、福岡の人! ホラホラ!」
 と窓の外にある大きな氷柱を教えてくれたり。


氷柱



 森の中に唐突にある氷柱。神秘的な水色でした。


 と、行きはこんな感じで、テレビ東京系のスペシャルでよくやってる「路線バスふれあい旅」そのまんまでした。


 翌日の帰りは、本当は筋湯よりさらに上にのぼり、話題の九重夢バーガーを食べたかったのですが、大雪ゆえに運休。道路まで真っ白です。


雪道



 しかし親切な宿の方に筌の口温泉の新清館に送ってもらい、そこで雪見風呂を思う存分堪能しました。露天風呂への道もこんなです。


新清館



 脱衣所から湯船に降りる石段にも雪が積もっているので、裸足が冷たいこと! 雪を裸足で踏みしめて入る湯の温かいこと!


新清館



 もちろん、こんな雪の日に来る人がいるはずもなく、新清館のあの広い露天風呂を貸切です。


新清館



 日田バスは筌の口までは来ていたので、帰りは水墨画のような九酔渓をみつつ帰ります。これは筌の口のバス停。ベンチの雪が豆腐みたい(笑)。


筌の口のバス停



 バスは温かく、チェーンをつけたバスの揺れは、なんか馬車みたいで夢ここちな気分だったのですが……。


 最後にヤラレタ! JR豊後森駅! 吹きっさらしで、ストーブもない!


 目の前に座っているお年寄りの会話から昨年まではキヲスク・ストーブがあったらしいことが聞こえてきますが、電車を待つ20分ほどの間に温まった体は底冷えの待ち合い(というか区切られてもいない)で縛りあげられるように凍えました……


 さらに電車が来たら温かいかと思ったらさにあらず。九州は電車のドアが、停車中あけっぱ~。車内も吹きっさらしです。各駅停車の電車は、車内が温まる暇もないのです。ず~っとちぢこまり体がこわばってる状態。このままローカル線に乗って博多までいったら、体中筋肉痛になってしまう! と日田からはたまらず特急に乗り換えました。


 先日18きっぷで新潟から福岡までチマチマと帰ってきた私ですが、JR九州に問い詰めたい。


 なんで、九州だけ停車中ドアがあけっぱなの!?


 他の地方は(隣の西日本もですよ!)ドアは乗り降りする人がボタンで開け閉めしていて、停車中はドアは閉めてありまっせ!。
ローカル線でもホカホカでしたよ! それに冬がそれほど寒くなく短いとはいえ、ドアがあけっぱなしだと夏は夏で車内灯に惹かれてでっかい蛾やヤブ蚊も入ってきますでしょうに。JR他社に比べてオシャレでインテリアが充実しているJR九州なのに、携帯の充電もできるJR九州なのに、あけっぱなしドアだけは納得いかんとですよ~!


 それにしても雪見の路線バス旅は本当によかったです。ふだん車の人も、たまには電車&バスでエコでゆっくりのんびり雪見の旅はいかがですか? 駅待ち用に貼るカイロを準備して(笑)


 次回は、今回泊まった筋湯温泉の白滝をレポします。







時間制限のない貸切青湯!ご飯も美味しい野蒜山荘

2009-11-06 11:21:00 | 大分の温泉など
 今週も青湯の宿のレポです。ちなみに来年3月発売の「湯布院・黒川ベストガイド」では、私が企画持ち込みしました青湯特集が巻頭に登場します♪ お湯以外の魅力で語られることが多い由布院ですが、青湯をはじめお湯もやはり素晴らしいのです。透明でクセがないお湯が多いので、見過ごされがちではあるのですが……。そんな由布院(一部別府)のお湯代表として、青湯を持ついくつかのお宿や施設を紹介していますので、皆さまヨロシク☆


(青湯以外にも素敵な場所を取材しました。文章からはみ出た情報やら個人的な感想はおいおい紹介していきますね)


 さて、今回紹介するのは、そんな青湯の宿の1つ、野蒜山荘です。2名で宿泊しても一人12600円~という由布院ではかなり安いといえる宿ですが、大満足の宿でした♪


 野蒜山荘は前回紹介しました泰葉から、川をはさんだ向かいにあります。つまり由布院の中心街から離れた山の斜面にあり、文字通り「山荘」な立地なわけで
す。


廊下




 敷地からは由布岳が見えます。


 以前日帰りの取材でうかがって、今度ぜひ泊まりに来たいと思っていたところ、運よく取材で泊まるチャンスがあったという次第です。


 この宿のすごいところは、客室わずか10室に対し、温泉が5か所も楽しめるというところ。男女別内湯と男女別露天、それに貸切露天が3か所もあり、そのすべてで青湯が楽しめるわけです。こちらは女性用露天と内湯。露天と内湯は別々にあります。


露天
内湯



 他に、東屋のような感じの足湯もあるのと、温泉がついている客室もあるので、人によっては7か所楽しめる!


足湯



 さらに、貸切湯は時間制限なし。あいていたら入れて好きなだけ長湯してもよい。貸切湯にはすべて洗い場と内湯がついています。


貸切湯2
貸切湯3



 この好きなだけ貸切は日帰りにも適用されるのが気前いい。もちろん常識の範囲でですが、「家族で貸し切った時に、60分くらいだと時間が足りないだろうから、制限時間なしでゆっくりしてもらいたい」という女将さんの心づかいからです。


 お湯は向かいの泰葉さんからもらっているということですが、なるほどここも美容液のような湯触りのトロトロの青湯で湯あがりに化粧水いらずです。ときに、紫がかったようなコバルト色になったりもするそうです。温泉はすべて青湯なのですが、特に青が濃くなりやすいのは女性用の露天風呂だそうで、場所や使用状況で色が変化しやすいのかも、とおっしゃっていました。


 それにしても「あと何分」と気にすることなく、美容液湯を心行くまで体中に染み込ませられる、というのは嬉しいですね。


 お手頃価格で泉質もよいということで、平日泊にもかかわらず、お客さんはかなり入っていました。学生くらいの年齢の若いお兄ちゃんたち4人グループなどもいて、足湯では4人で楽しそうに長時間おしゃべりしていました。温泉旅といえば女性グループのイメージでしたが、若い子は男の子同志のグループでも楽しむんだなぁ、と目からウロコでした。ちなみに、この宿では学割もあるそうで、卒業旅行のシーズンは学生さんも多いそうです。


 しかし、かなりお客さんが入っているようなのに、温泉で誰かと一緒になることは1回もありませんでした。つまり男女別の温泉もつねに貸切状態。貸切湯も3か所のうち、どこかはあいているという感じで、温泉環境はかなり贅沢でした。温泉は12時までと朝は6時からとのこと。


 今回泊まったお部屋。窓からはこの通り由布岳が見えて、気持ちいいです。


部屋1部屋2



 玄関まわりも広くてゆったりしています。ただし、水回りは洗面所とトイレが一緒なので、朝は混む可能性があるといえます。


洗面



 とはいえ、身仕度などは、朝風呂ついでに内湯の洗面台を使えば問題なしでしょう。


 さて、この宿の最大の難点は「網戸がないこと」。私が泊まったのは9月なので、部屋は窓を閉めてしまえば大丈夫でしたが、窓を開け放ってあった廊下などは、夜になると蛍光灯のまわりを虫がブンブン飛び回っていて街灯のようでした(笑)


 あとからなぜ網戸がないのか聞いてみたら、何年か前の台風で全部飛ばされてしまい、そのままになっているということでした。宿の人は虫に慣れてしまっているようで、あまり気にならないようでしたが……(笑)


 殺虫剤やベープなどは貸してくれますが、虫が嫌いな人は、真夏、もしくは冬になるまでは厳しいかもしれません。真夏はエアコンをいれるゆえに窓は閉め切るし、冬になれば窓も開けないし、そもそも虫もいなくなるから、虫がうるさいシーズンは実はそんなにないのかもしれないですが。


 料理がまたスゴイ。ボリュームもたっぷりな上に、味もウマイ。


前菜スープ
茶碗肉
かゆデザ-ト



 由布院らしく、野菜や山菜をふんだんに使っているのが健康的です。印象に残ったのが、食事の最初に出たごぼうのスープと、最後に出たお粥しゃぶしゃぶ。お粥で豚肉をしゃぶしゃぶにするのですが、おかゆがクリーミーに肉にからんで絶妙な上に、お粥自体にも鍋の具のダシが出て美味しい。ごぼうのポタージュも食事の最初に嬉しいメニューでした。


 他にも刺身に、枝豆と野菜、れんこんの前菜にみょうがとタコの酢の物、餡がかかった茶碗蒸し、揚げ茄子とひりょうずの煮物、豊後牛の鉄板焼き(これはそのまま火をつけずに、鉄板が温まってから肉を載せたほうが美味しい)、鰆の焼きもの+キノコの和え物、揚げ物、地鶏飯と地鶏のにゅうめん、デザートにクレソンのババロア…… と品数・ボリュームもすごい。美味しいので残さずにいただいていたら(さすがに地鶏飯は少し残した)、久しぶりにお腹がはちきれそうになりました(笑)


 朝ごはんも写真のように豪勢です。


朝食



 食事場所は朝夕広間ですが、相談で部屋食も可能になるようです(サービス料を加算)。


 客室や施設はオーソドックスですが、贅沢なお湯環境に、ボリュームたっぷりで心づくしの料理。女将さんや若女将さんも気取らない素直な方で、ぜひまた訪れたい宿になりました。一人泊も可能というのも、またすぐに来れそうでよいですね♪


外観



 野蒜山荘
 http://www.nobiru-sansou.com/







「ゆふいん泰葉」に再訪。青い美容液湯、最高!

2009-10-30 11:15:00 | 大分の温泉など
 お仕事で、再びゆふいん泰葉に泊まることができました。前にもレポした、青湯のお宿です。


 ラッキー♪


 補足説明しますと、青湯というのは由布院~別府に数軒あるお湯なのですが、オパールのように透明感がありながら青く反射するというような美しい青湯は全国を見渡しても数えられるほどしかない希少な湯なのです(濁り湯が青っぽく見えるものは、わりとあるのですが)。


露天



 成分はだいたいはナトリウム塩化物泉、すなわち食塩泉で青い成分はシリカコロイドといってケイ酸(SiO2)の一種。そう、私がふだんから「保湿成分~♪」と騒いでいる(笑)メタケイ酸の仲間です。当然メタケイ酸も豊富なのです。


 加えて、由布院あたりの青湯は食塩のほかに重曹も含まれている。嬉野など昔から「美人湯」扱いされているお湯に含まれる成分ですね。食塩は保温効果もあり、乾燥肌の人は自らの皮脂を出す助けとなるはずで、つまりこの青湯は乾燥肌の人にはトリプルで効果が望めそうなお湯なわけです。


 仕事だったことに加え、平日もお客さんが結構入っていて、あんまりゆっくり入浴はできなかったのですが、それでも朝晩の2回入浴しお肌も元気になりましたよ。


 今回のお部屋。露天付きの103号室。


部屋洗面



縁側 前回と変わったことといえば、アメニティに宿オリジナルの温泉ジェルがついたことでしょうか。泰葉の青湯を原料に作った保湿ジェルです。試供品タイプで使い切りになっているのですが、1回分がかなり多い。あまり使うとかなりベタつくので、使用はほんの少しでいいでしょう。パラベン・アルコールなどが入っていないせいか、敏感肌の私でも痒くなることはなし。









部屋露天 温泉は今回は客室の露天に入りました。中国の石をつるつるにくり抜いた露天です。洗い場は屋内にあり〆切れるようになっているので寒くても多少は大丈夫。ただ残念ながら露天は客室から見える位置にあります(まん前にはないのが救いではありますが)。ちなみに泰葉のシンボル的存在の露天風呂は、現在は宿泊客専用となっています。日帰り客は貸切露天か、内湯の利用となります。


 あいかわらず、美容液のようなトロトロの湯触りは健在。あ~いいわ~。24時間使えるのですが、夜中12時~朝6時まで熱いお湯が止まるそう(明記してあった)なので、夜中に入るとぬるいかも? だけど朝7時30分に入ったときは、すでに適温になっていたのでどういうシステムになっているんでしょうかね?


 料理。仕切られた食事処でカクテルからはじまります。下駄置き場も部屋別になっているのがきめ細かいですね。


食事1食事2



 今回のカクテルは「青湯」。パイナップルジュースとブルーキュラソーの爽やかな味でした。


カクテル「青湯」



 華やかな前菜に、5種類の醤油ゼリーを巻くおつくりも以前どおりの美味しさ。ドカンとしたメインはないのですが、和洋にこだわらない創作料理はどの皿も美味しくてシアワセでした(今回は、オニオングラタンスープがなかった分、やや和よりだったかな?)。


ディナー1デザート


前菜造り御椀


牛揚げディナー2




 前回、残念な部分としてあげた朝ごはん。


朝



 夕食レベルとは言い難いですが、だいぶ改善されていました。前回泊まった時より宿泊料金が値下がりしたことを考えると、かなりよくなったといえます。


 朝のコーヒーは暖炉で。2億年前のシダの化石が刻み込まれたドイツの暖炉です。


暖炉



 いい宿に仕事で泊まれるのは、本当に役得ではありますが、時間的にも精神的にもあんまりゆっくりできないので後ろ髪をひかれつつのチェックアウトとなります。あ~今度こそ自腹でゆっくり泊まりたいな。


杜の湯 ゆふいん泰葉 外観



 杜の湯 ゆふいん泰葉
 HP:http://www.yasuha.co.jp/


 次回も青湯の宿を紹介します。















とにかく肉が美味! ボリューム満点の由布院・おおはし

2009-10-09 12:47:00 | 大分の温泉など
 9月に美食取材が続いたせいか、気がつくと腹廻り・腰回りに肉が……orz ということで3日間の絶食+1か月運動のダイエット中です。


 泊まった宿の中でも特にダイエット中はヤバイ(つまり美味しくてボリューム満点な)宿のことを書きましょう。うう。自虐じゃ。。。


 湯布院駅の裏手にあたる静かな集落にまだ出来て半年たたない「由布の彩 YADOYA おおはし」。到着すると大きな池を持つ素敵な庭園が出迎えてくれます。客室へはこの池を渡っていくのがなんともロマンチックです。


廊下ラウンジ



 実は精肉店のオーナーが営む宿で、とにかく肉自慢の宿なのです。特に珍しいのが「すき焼き」。しゃぶしゃぶも選べますが、温泉宿ですき焼きメインのお宿に出会うのは九州では初めてなので、すき焼きをチョイス。


 肉は由布院だから豊後牛…… とおもいきや、オーナーの目利きで「そのときの最高のものを選ぶのであえて豊後牛にこだわらない」のが最大のこだわりだとか。もちろん状態がよければ豊後牛を出すときもあるらしいです。


 どうです! 歓声をあげてしまうほどのこの肉。


肉



 最初はこれをスタッフが目の前のすき焼き鍋で調理してくれます。砂糖を振り掛ける関西風かと思ったら、砂糖の次は割り下を投入。関西+関東の融合パターンでしょうか。


お肉



 焼きたての肉をさっそくいただく。柔らかい……。


 割り下+砂糖で私の舌にはかなり甘く感じましたが、それを凌駕する肉の脂の甘さ! ただ、割り下そのものが酒飲みの私にはかなり甘めに感じ、途中から醤油でいただきました(申し訳ありません)が、肉がとにかく柔らかくて美味しかったです。卵も黄身が山吹色で盛り上がっていて濃い味。ボリュームのほうも相当なもの。でっかいステーキをそのまま薄くスライスしたような肉、つまり特大サーロインステーキに卵をつけていただいたような満腹感といって過言ではないです。野菜おかわりOKだったのですが、そんな腹の余裕はないほど。デザートで出たソフトクリームも「もう入らない~!」と悲鳴ものでした。しかし、「すき焼き」メインでまとめたメニューは私にはとても好感が持てました。夕食はこの他に、牛もも肉のたたきがつきます。


ディナー2ディナー3



 ちなみにこんな感じで食事処の入口には食材の産地が掲示されています。


ディナー1



 野菜や、ご飯、卵もすべて産地がわかる安全なものにこだわっているということですね。こちらは朝ごはん。味噌汁は鍋でアツアツのをいただきます。


朝食1朝食2朝食3



 ご飯がまたウマイ! 驚いたのは、お代り分のご飯まで炊きたてのタイミングにあわせているということです。つまり夕食・朝食時は時間差でいくつもの釜で炊き上げるようにしているということ。どうりでつやつやほくほくのご飯だったわけです。お部屋は、今回泊まったのは1万6000円のロフトタイプ。寝室がロフトになっています。


ロフト1ロフト2ロフト3



 ロフトの雰囲気は素敵で落ち着けるのですが(コンセントや読書灯もあり)、梯子がかなり急なので、年配の人や、お酒をたくさん飲む人、夜中トイレにいきたくなる人は平屋タイプにしたほうが無難かもしれません。下は取材中に見学させていただいた平屋の客室。「日本の色」のそれぞれをテーマカラーにした客室はランプシェードなども風情あります。部屋や温泉から由布岳が望めるお部屋もあります。


部屋1



 洗面所。洗面ボウルが浅いのに対し、水道の勢いがかなり良いので、水がはみ出る!


洗面



 大浴場はありませんが、すべての客室が離れタイプで内湯+温泉がついています。


温泉



 由布院でもこのあたりは透明ながらヌルヌルする湯が楽しめる宿が多く、このおおはしの湯もヌルつきがあり、お肌がしっとりします。シャワーまで温泉で、お湯のよさが満腹の体にここちよくしみわたりました。


温泉1温泉2



 由布の彩 YADOYA おおはし
 HP:http://yufunoirodori-oohashi.jp/


 もと保養所だったそうですが、元テニスコートを今は畑にしていて、そこでできた野菜も朝食などにお目見えするそうです。







塩味のサイダー!強烈な秘湯発見

2009-07-17 10:14:17 | 大分の温泉など
 以前から気になっていた臼杵の六ヶ迫(鷺来ヶ迫)鉱泉にいってきました。臼杵側からはバイパス化された県道の旧道の細い道のつづれ折りのカーブをいくつか登ったところにあります。濃い緑の息吹の中にふいに甘い山の花の香りが混じり、ときおり女の悲鳴のようなトリの声が静かな山を切り裂く…… と立地の秘湯風情は満点です。宿が3つほどあるらしいのですが、私がいったのはそのうちの一番奥にある俵屋さん、ごらんのとおりまるで一軒宿です。


外観



 看板には寛延三年(1750)開湯とあります。日本では暴れん坊将軍・徳川吉宗が亡くなった頃、ヨーロッパではマリー・アントワネットが生まれたあたり。ざっと260年の歴史。ですが、道が舗装されたくらいできっとあたりの風景はそれほど変わっていないのかもしれません。それほど静かでした。


 日帰り入浴で訪れたのですが、少し時間が早かったので、敷地内の薬師地蔵にお参りをしたりして時間をつぶします。薬師様のところに、飲泉があり、拝しつつ口に含んでみたら……! すごい! ぴりぴりと強烈な炭酸に塩味! まるで塩味のサイダーです! こんな味の温泉、いままで出会ったことがありません。期待が一気に高まります。


薬師様飲泉



 飲泉の湧き口はごらんのとおり、成分が結晶しています。濃い炭酸水素塩泉によくみられる千枚皿状態。


 それにしても最初に時間を案内してくださった方はどこかにいってしまい、宿の中には誰もいないので、勝手に(スイマセン)客室の写真を撮影させていただきました。


玄関部屋洗面



 1階はガラス張りのシャワールームがついています。なかなか清潔。


 そしていよいよ時間になり、案内していただきます。地下へと階段で降りていくのがいかにも昔ながらの自然湧出の温泉といった感じです。玄関やこの階段のあたりは改装されていて、清潔な感じの民芸風になっています。


 浴場へと続くところに、また神様がまつってありました。


廊下



 神様のところにも濁った褐色の温泉が。今は入浴禁止になっていましたがおそらく昔はここにも入浴していたのでしょう。


 温泉の神様に感謝しつつ、男女別浴場にいざ入浴。内湯には熱めとぬるめの浴槽、それに源泉のままの鉱泉の浴槽がありました。


温泉



 ここ鷺来ヶ迫鉱泉の温度は22度、加温した浴槽と源泉のままの鉱泉の温冷浴ができるのです。加温した浴槽の内、ぬるめのほうはオレンジジュースのような色に濁っており、その成分の濃さがうかがえます。暑い日だったので、ぬるいほうに入ります。十分に温まったところで、小さめの源泉の浴槽へ。


 さすがに冷たい。まずは浴槽のふちに腰掛け、そろそろと源泉につかる面積を増やしていきます。それが、なかなか足が底につかない。普通だったらついていい深さになってもまだつかない。源泉も赤褐色に濁っていて、どこまで深いのか見当もつかず、ついに腰まで入り…… いきなり、足先がヌルっ! ふわっ! という感触! 「わ!」驚いて声を出してしまいました。ほんとうに底なし沼なのかと疑いがよぎった次の瞬間、まいあがる細かい泥の感触の次に足が底につきました。源泉浴槽の深さは、ヘソくらいまであったでしょうか。底のあの、なんともいえないモファッといった感触は湯の花のようです。たっぷりと積もったそれを洗面器でさらってみたのがこの写真。


泥 業務用のカレールーみたい! きっとマグネシウム・カルシウム・鉄などがたっぷり入っており、肌触りもなめらかで美容にいいんでしょうね~。


 冷たく感じた鉱泉も、湯の花をさらったりして遊んでいるうちに、気温が高かったこともあり気持ちがいいほどでした。サウナもあったので、泊まりだったらサウナと鉱泉の往復をやりたかった~。炭酸がたくさん含まれているせいか、湯あがりも肌が火照る感じ。冷たい鉱泉は夏にも気持ちいいけど、真骨頂は涼しくなってからのほうが味わえるのかもしれません。効能は飲泉が胃腸。入浴は一般効能のほかに、心臓病。赤濁りの炭酸水素塩泉なので個人的に乾燥アトピーの痒みをなだめるのにもたぶん効くのではと思います。


 ちなみに内湯のシャワーも新しく改装してあり、湯治風情ながら、水回りの清潔感はイイ感じでした。近いうちに泊まりに来たい宿がまた増えてしまいました。



 俵屋旅館
 HP:http://rokugasako.com/

 分析表がなかったのであとで電話をかけてうかがったところ、PH6.2の含炭酸・ナトリウム塩化物-炭酸水素塩泉でした。遊離炭酸は1298mgも含まれていて、あのピリピリ味、肌の火照りにとても納得いきました。源泉浴槽の、あのカレールー状の湯の花は月1回でさらうそうです。うーん泥エステできそうだ~。


 マニアックな電話をかけたのに、とても対応がよかったことも付け加えておきます。