ン回めの誕生日を迎え(笑)、いろいろな湯宿・旅館様から心づくしのお祝いのお手紙をいただきました。お手紙や葉書を見ていると
「この宿はお湯がよかったなあ」
「あの料理が美味しかったなあ」
と楽しい思い出に心がなごみますね。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございます。
お手紙をいただいた中から、まだこのブログで紹介していなかった宿の1つを紹介しましょう。少々遠いのですが、島根県にある「はたご小田温泉」です。九州に比べて素朴な宿、もしくは大旅館系が多い山陰にあって珍しくこぢんまりとしてセンスの良い宿といえるでしょう。
はたご小田温泉は、出雲市西部、いちじくの産地で有名な多伎町にあります。九州からだと、車で出雲大社に詣でたときに泊まるのにちょうどいいくらいの距離かもしれません。もっと西にいくと石見銀山があるので2つを観光するのにはぴったりですね。
私が訪れたのは仕事のついでで、ちょっと到着が遅くなったせいかあたりはすでにまっくらで、ちょっと迷いました(笑)。しかし、電話で親切に誘導していただき、無事にたどりつくことができました。山陰本線の駅が目印になるようです。
ご主人が陶芸作家という宿だけあり、木造りの館内は温かみのある照明でほっと安らぐ雰囲気。道に迷ったあとではことさらです。
例のごとく一人旅ですが部屋は十分な広さの和室。
室内のちょっとしたところに陶芸がしつらえてあります。写真はふすまの取っ手。
トイレは男女別の共用ですが、トイレに近い部屋だったせいか、自分専用のトイレのようでした。他の客の気配も感じなかったです。
いちじくの産地らしく、おもてなしのお菓子もいちじくを使った地元のオリジナル。
おとずれたのが秋で、また自然に囲まれているせいか、カメムシが何匹か部屋に入り込んでいたのですが、若女将さんが申し訳なさそうにガムテープでとってくれました(昼間追い払ったはずなのに、まだ何匹か潜んでいたとのこと)。私は虫系はそれほどダメじゃないので、ガムテープを手にして隠れているカメムシ探しはゲームみたいで面白かったです(といっても3匹くらいしかいませんでした)。
温泉は渡り廊下を通って木造りの湯屋へ。この渡り廊下から見える坪庭がまた可愛い♪ 翌朝みるとこんな感じでした。
温泉がまた素敵な雰囲気です。木造りの素朴な感じの湯屋に、ご主人が焼いたタイルがはめ込んであるのです。お湯の色を表すかのようなタイルは一枚一枚表情が違っていて、また少し表面に凹凸があり味があります。
泉質は無色透明の単純泉。ph7.4の弱アルカリ性。泉温が低い(おそらく冷鉱泉)ので加温してあります。残念ながら循環・塩素添加してあるとのことですが、あまりそれを感じませんでした。ただ、メタケイ酸泉とうたっているわりには、メタケイ酸は75mg、まあ御愛嬌でしょう(笑)。湯屋の薄暗い雰囲気と、美しいタイルに癒される湯でした。
さて、この宿の料理は本当に美味しかった! 食事は、宿泊棟から渡り廊下を渡ってたどりつく、庭を眺めながらいただくダイニングにて。衝立で仕切っていただけるそうですが、たまたまそのときの先客がヘビーな感じの喫煙者、ということでお宿のほうから打診があり、個室を用意していただけました。ラッキー♪ 中広間のような大きな部屋で大変申し訳なかったのですが、おかげさまで料理を存分に堪能できました。
出雲の幸をふんだんに盛り込んだ料理はどれもとても美味しかったです。いろどり・しつらえもキレイ!
特に「栗のすり流し」栗のスープですが、これは思い出すと本当によだれが出てきそうですね~。刺身をはじめ日本海の海の幸も、工夫されていて美味。出雲風に糸作りにした鯛、ソバの実がかかった里芋の煮物、骨まで食べられる鮟鱇には甘い下仁田ネギととろっとした黄身おろしがかかって上品な味になっています。海の幸が美味なので日本酒をオーダーしましたが(出雲は美味しい日本酒の産地でもあります)、お勧めしていただいた「おろちの舞840」が美味♪ ボディがしっかりしているのにフルーティなのです。ヒラメの刺身から、味の濃い朴葉焼まで全部に素晴らしく合い、幸せでした。〆の芋ご飯が、またウマイ! 醤油味のご飯にほくほくの芋の甘みが絶妙で、おなかいっぱいなのに進んでしまいます。デザートは名産のいちじくババロア。
また朝ご飯も地元色が豊富。
特に青海苔がいっぱいかかった磯の香りの湯豆腐が大のお気に入りになりました。運転がなかったら朝からお酒飲みたかった~。朝のダイニング。
私は夕食と同じ個室でしたが、ここで朝ご飯食べるのも爽快だろうなあと思いました。
鍋とかメイン的な肉料理はなかったにもかかわらず、ここまですべての料理が美味しく感じることもあまりなくて、とにかく堪能&満足しまくりでした(たまたま好きな素材とか、好みの料理が重なったのかもしれないですけれど)。
若女将さんをはじめ、サービスも親身な感じで、仕事の疲れがとても癒されて、福岡への長い帰路についたのでした。
はたご小田温泉
HP http://www.odaonsen.jp/
「この宿はお湯がよかったなあ」
「あの料理が美味しかったなあ」
と楽しい思い出に心がなごみますね。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございます。
お手紙をいただいた中から、まだこのブログで紹介していなかった宿の1つを紹介しましょう。少々遠いのですが、島根県にある「はたご小田温泉」です。九州に比べて素朴な宿、もしくは大旅館系が多い山陰にあって珍しくこぢんまりとしてセンスの良い宿といえるでしょう。
はたご小田温泉は、出雲市西部、いちじくの産地で有名な多伎町にあります。九州からだと、車で出雲大社に詣でたときに泊まるのにちょうどいいくらいの距離かもしれません。もっと西にいくと石見銀山があるので2つを観光するのにはぴったりですね。
私が訪れたのは仕事のついでで、ちょっと到着が遅くなったせいかあたりはすでにまっくらで、ちょっと迷いました(笑)。しかし、電話で親切に誘導していただき、無事にたどりつくことができました。山陰本線の駅が目印になるようです。
ご主人が陶芸作家という宿だけあり、木造りの館内は温かみのある照明でほっと安らぐ雰囲気。道に迷ったあとではことさらです。
例のごとく一人旅ですが部屋は十分な広さの和室。

トイレは男女別の共用ですが、トイレに近い部屋だったせいか、自分専用のトイレのようでした。他の客の気配も感じなかったです。
いちじくの産地らしく、おもてなしのお菓子もいちじくを使った地元のオリジナル。
おとずれたのが秋で、また自然に囲まれているせいか、カメムシが何匹か部屋に入り込んでいたのですが、若女将さんが申し訳なさそうにガムテープでとってくれました(昼間追い払ったはずなのに、まだ何匹か潜んでいたとのこと)。私は虫系はそれほどダメじゃないので、ガムテープを手にして隠れているカメムシ探しはゲームみたいで面白かったです(といっても3匹くらいしかいませんでした)。
温泉は渡り廊下を通って木造りの湯屋へ。この渡り廊下から見える坪庭がまた可愛い♪ 翌朝みるとこんな感じでした。
温泉がまた素敵な雰囲気です。木造りの素朴な感じの湯屋に、ご主人が焼いたタイルがはめ込んであるのです。お湯の色を表すかのようなタイルは一枚一枚表情が違っていて、また少し表面に凹凸があり味があります。
泉質は無色透明の単純泉。ph7.4の弱アルカリ性。泉温が低い(おそらく冷鉱泉)ので加温してあります。残念ながら循環・塩素添加してあるとのことですが、あまりそれを感じませんでした。ただ、メタケイ酸泉とうたっているわりには、メタケイ酸は75mg、まあ御愛嬌でしょう(笑)。湯屋の薄暗い雰囲気と、美しいタイルに癒される湯でした。
さて、この宿の料理は本当に美味しかった! 食事は、宿泊棟から渡り廊下を渡ってたどりつく、庭を眺めながらいただくダイニングにて。衝立で仕切っていただけるそうですが、たまたまそのときの先客がヘビーな感じの喫煙者、ということでお宿のほうから打診があり、個室を用意していただけました。ラッキー♪ 中広間のような大きな部屋で大変申し訳なかったのですが、おかげさまで料理を存分に堪能できました。
出雲の幸をふんだんに盛り込んだ料理はどれもとても美味しかったです。いろどり・しつらえもキレイ!
特に「栗のすり流し」栗のスープですが、これは思い出すと本当によだれが出てきそうですね~。刺身をはじめ日本海の海の幸も、工夫されていて美味。出雲風に糸作りにした鯛、ソバの実がかかった里芋の煮物、骨まで食べられる鮟鱇には甘い下仁田ネギととろっとした黄身おろしがかかって上品な味になっています。海の幸が美味なので日本酒をオーダーしましたが(出雲は美味しい日本酒の産地でもあります)、お勧めしていただいた「おろちの舞840」が美味♪ ボディがしっかりしているのにフルーティなのです。ヒラメの刺身から、味の濃い朴葉焼まで全部に素晴らしく合い、幸せでした。〆の芋ご飯が、またウマイ! 醤油味のご飯にほくほくの芋の甘みが絶妙で、おなかいっぱいなのに進んでしまいます。デザートは名産のいちじくババロア。
また朝ご飯も地元色が豊富。
特に青海苔がいっぱいかかった磯の香りの湯豆腐が大のお気に入りになりました。運転がなかったら朝からお酒飲みたかった~。朝のダイニング。
私は夕食と同じ個室でしたが、ここで朝ご飯食べるのも爽快だろうなあと思いました。
鍋とかメイン的な肉料理はなかったにもかかわらず、ここまですべての料理が美味しく感じることもあまりなくて、とにかく堪能&満足しまくりでした(たまたま好きな素材とか、好みの料理が重なったのかもしれないですけれど)。
若女将さんをはじめ、サービスも親身な感じで、仕事の疲れがとても癒されて、福岡への長い帰路についたのでした。
はたご小田温泉
HP http://www.odaonsen.jp/