よけられる。

すっかり年も暮れも押し迫ってまいりました。
町は慌ただしいですなあ。
ま、ワタシはギリギリまで仕事ですけど。
なんつーか、仕事と睡眠のバランスが崩れてるわよねーというカンジです。



少し前のことですが。
高校入試の時から面倒を見ている高校２年生の少年が
修学旅行で九州に行ってきました。
とてもシャイな少年で、
もう３年の付き合いになるワタシとも
挨拶程度しか会話を交わしてくれません。
トゥーシャイシャイボーイです。
観月ありさです。

そんな少年が、修学旅行から帰って来た後の最初の授業の際に
無言でワタシに紙袋を差し出しました。

なに、これ？
「……」
ワタシに？
「……」
もらっていいの？
「……」
あまりにも一方通行なコミュニケーションだったものの、
ありがたくお土産をいただきました。


授業後、もちろん他の同僚に見せびらかして回ったわけですが。
あの子がお土産を!!
しかも絶対に尊敬されるタイプではないワタシに!!
という衝撃的な事実に、講師たちは色めき立ちました。
やっぱ、人間性ってのは隠せないわよねー。
調子に乗るワタシ。
そして明らかにワタシに対してイラついている同僚たち。
「中身は何なの？」
教室長に尋ねられました。
中身は、

お守りです。
「何のお守り？」

厄よけって書いてあります。
「厄がついてると思われてるんじゃないの？」
!!
なんですと!?
そんなにワタシは不幸に見えますか!?
「彼の目にはそう映ってるんじゃない？」
くそう。
講師たちが一気にニヤニヤし始めやがった。



いやまあ、その少年はそんなヘンなメッセージは送ってこないと信じているので、
ありがたく自宅のカギを付けさせていただいております。
これでワタシの厄は払えるんですかね？
でも、これ付けた直後に
久々に毎回欠かさず見ていたテレビ番組『侵略！イカ娘』の
よりによって最終回だけ見逃すという大失態を犯してしまったわけですが。
幸せは来年に持ち越しですか。