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情報漏えい事案で、敢えて弁護する

2006-02-28 23:58:09 | WEBウェブ・IT・あちら側
 本日も、教師による個人情報漏洩事件が紹介されていました。
 例によって、PtoP案件です。
 しばしば語られる切り口は、情報セキュリティ上の問題点であり、ウイルス感染防止であるとか、PtoPソフトをインストールしないといった観点です。

 そうしたこととは違った、大事な視点があります。
 私物パソコンでないと仕事ができない環境があるということです。
 パソコンを買う予算がないということです。
 事務仕事には文房具が必要ですが、今どこでも必要となる文房具は、他ならぬパソコンです。
 仕事に必要な文房具は、常識的に考えて、仕事をさせる組織の側が用意すべきものです。しかし、お金がかかるため、特に自治体においては、パソコンが偏在しており、パソコンが足りない部局があります。いな、偏在ならまだましも、組織全体で、パソコンが足りない場合もあるのです。

 パソコンが足りないので黙って机に座っていればいいなら、こんな楽な商売はないのであって、現実の仕事をこなしていかなければならない以上、マイパソコンを持ち込んででも仕事するのは、ある意味当たり前です。
 マイパソコンに、仕事以外で使うデータやソフトが入っていても、そのことを咎めるのは酷というものです。

 不祥事が起きたとき、陳謝する組織の側の方が「必要なパソコンを適切に確保しうんぬん」とは、なかなか言わないように思えますが、抜本的解決は、まさにそこであり、その上に、業務パソコンに対する情報セキュリティ対策が出てくるのだと思っています。

 情報漏えい関連の不祥事には、悪質なケースも散見されますが、まじめに仕事をしている人が、足をすくわれるケースもあるように思えてなりません。これで懲戒処分にでもなったときには、目も当てられません。
 必要な文房具はそろえましょう、という考えも、あってしかるべきです。

 なお、情報セキュリティをないがしろにしてもよいという趣旨ではありませんので、念のため申し添えます。

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