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♪おみそしるパーティー♪

「ほにゃらか」の
古典・短歌・ことば遊び
『 題詠100首blog 』に参加中

お別れの言葉には…。

2004年06月24日 13時47分45秒 | ★古典こてん・ことば遊び
「光とともに…自閉症児を抱えて」の最終回を見て思ったこと。

お世話になった先生とのお別れに、たった一言しか言えないのなら、
「さようなら」よりも、「ありがとう」と言いたい。

でも、このドラマでは「さようなら」を選んでいる。
母親が光に、「さようなら」という言葉を教える。
そこには、ちょっと深い事情がある。

最終回中盤、
一人で登下校することの出来なかった自閉症の息子に、
何ヶ月もかけて自立登校の練習を積み重ね、初めて一人で下校する日。
息子が、無事に家に帰ってくるまで、何も手につかない母の気持ちが、
ものすごく上手く表現されていた。

それは、1年生の我が子が、初めて一人で下校するようになった時期の
母親の気持ちと、たぶんそう違いはないと思う。

でも、「よく一人で帰れたね~!偉かったね~!」と言って、
思いっきり抱きしめてあげられる普通の子供と、「光」は違う。
少し離れたところで、「偉かったね」としみじみ喜びをかみしめなければならない母親の気持ち。

それが、最後の言葉にも表れていたんだと思う。

「ありがとう」と言わせたい。
きっとたくさんの視聴者が、そう思ったはず。
でも、「さようなら」が精一杯の感謝の気持ちなんだね。

「光とともに…自閉症児を抱えて」公式ホームページ

「あきらかに」ちがう!

2004年06月23日 14時29分29秒 | ★古典こてん・ことば遊び
きのう、学校から帰ってきた息子が言った。

息子:「お母さん、明らかに違ったよ。」

母 :「何が?」

息子:「葉っぱ」

母 :「は?」

どうやら、こういうことらしい。

学校で、1年生のアサガオの葉っぱを見てきたら、
我が家の「謎の葉っぱ」とは違う種類だということが
「明らか」にわかるほど違うものだった。

母:「そうかいそうかい。そりゃあ、御苦労だったね。」

満足げな息子の顔を見ながら、親バカの母は思う。

この息子、2年生にしては役に立つ。
しかも、「明らかに」とは、なかなか難しい言葉も知っている。

そこで、母はふと考えた。
「明らかに」という言葉は、なんだろう。
「明らかだ」という形容動詞の連用形か?

急にどうでも良いことが気になりだし、辞書で調べてみた。

『広辞苑』(岩波書店)第三版。
「明らか」は見つかるものの、「明らかだ」が見つからない。
電子辞書も調べてみた。
「明らか」はあるが、「明らかだ」とか「明らかに」は見つからない。

何故だろう。
用言ならば、終止形で出ているはずだ。

そして、もう一度『広辞苑』を調べていると、
広辞苑では、「形容動詞」を一つの品詞とは認めていない説を採用しているとのこと。

はぁぁあ?

口語(現代の人の話し言葉)は、以下のように分類するものと思ってました。

●自立語=その品詞単独で、一文節をなしうるもの

 ○名詞・代名詞     =体言 (一文節で主語あるいは述語と
                  なりうるもので、
                  活用しないもの)
 ○動詞・形容詞・形容動詞=用言 (一文節で述語になりうるもので、
                  活用するもの)
 ○連体詞        =修飾語(連体修飾語…体言を修飾する)
 ○副詞         =修飾語(連用修飾語…用言を修飾する)
 ○接続詞        =接続語(しかし・だから…など、
                  文や文節を接続する語)
 ○感動詞        =その他(あら・まあ…など)


●付属語=一品詞では、一文節を構成できないもの。

 ○助詞         =自立語に付属して意味をなしうるもので、
              活用のないもの        
 ○助動詞        =自立語に付属して意味をなしうるもので、
              活用のあるもの


こんなふうに分けると信じて生きてきました。

(その世界から足を洗って15年も経つので、うろ覚えです。
 これ自体が間違ってたら、ごめんなさいよ。)

思えば、この『広辞苑』を購入して、早20年間、「形容動詞が無い」などと
思ったことなどありませんでした。

つまり、「明らかに」は「明らか」+助詞 らしいよ。
どうよ、それ?

たしかに、形容動詞の連用形に見える言葉を、単独で「副詞」として扱っていたり、
形容動詞の連体形かと思ったものが、「連体詞」だったり。
私の人生の中で、不思議に思える「答え」を見たことは多々ありましたよ。
なぜ、その時にきちんと調べておかなかったのだろう。

後悔あとに立たず。
私、「嘘」吐きまくってましたか?

「漢字の書き順が昔と違うものがある」ことは認めよう。

しかし、文法を根本から考え直すのは難しい。

私の「キャリアと人格を否定された」と思えるほどのキャリアもないが、
なんだかショックな出来事だった。


息子よ、ありがとう。勉強し直して、出直して来るよ。 

可愛い子には失敗させろ!

2004年06月18日 12時49分18秒 | ★古典こてん・ことば遊び
「ほにゃらか」の今日の格言

「可愛い子には失敗させろ!」

意味:大人になってから失敗ばかりするのは困りもの。
   子供のうちに、いっぱい失敗を経験させて、
   失敗からいろんなことを学んでいかせよう。ということ。

同義語:可愛い子には旅をさせろ
    (遠くにおつかいに行かせる?とか、そういうことばっかり
     考えてしまいがちだけどね)


★ 忘れ物ばっかりして困りものの娘をどうしたらいですか?

  って幼稚園の先生に相談したとき、言われた言葉です。

  「お母さんが、全部用意してあげたらダメですよ。
   今のうちに、いっぱい困らせてあげなさい。
   困った経験をすれば、自分でなんとかしなきゃと思うでしょ?」

  なるほど、よくわかりました。

◎「今日の出来事」のどらかめさんが、トラックバック記事を書いてくれました。
☆「今日の出来事」へ

お味噌汁パーティー

2004年06月17日 17時55分29秒 | ★古典こてん・ことば遊び
「ほにゃらか」の今日の格言
「人生はお味噌汁パーティーのようなものだ」

意味:お味噌汁のような日常的な料理でも、パーティーだと思って食べれば特別に美味しい料理に思えてくる。

転じて、人生においても、つまらないと思える出来事も今日の特別な出来事と思えば、楽しく感じることもできる。
ということ。

ただ単に、今日のおかずが少ないことに関する、子供への言い訳ではありませんぞ。

ちなみに、お味噌汁パーティーは、私のIDなので著作権ありよ(^^)v
え?くだらなくて誰も使わない?そりゃまた失礼、勘違い。

超つまらない・うんちく?

2004年06月11日 09時32分31秒 | ★古典こてん・ことば遊び
「羮に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)」
ということわざについて、少々補足を。

たしかに「なます」と聞くと、大根や人参を細かく切って和えた、
お節定番?の「酢の物」が思い浮かびますよね。

ところが、うちにある「ことわざ辞典」では、
「羮」=「肉と野菜を混ぜて作ったスープのこと」
「膾」=「細かく切った生の肉のこと」
と書いてあるのです。

お節の「なます」だと思いこんでいた私は、不思議に思い、
「ことわざ勘違い」の記事を書く前に、
インターネットや電子辞書などで調べてみたんです。

すると、「なます」には、「膾」と「鱠」という
二つの漢字があてられることがわかりました。

「膾」の部首は「月(もちづき)」ですから、肉に関すること。
「鱠」の部首は「魚(うおへん)」ですから、魚に関すること。

次に、広辞苑で「なます(膾・鱠)」を引くと
①魚貝や獣などの生肉を細かく切ったもの。
②薄く細かく切った魚肉を酢に浸した食品。
③大根・人参をこまかく刻み、三杯酢・胡麻酢・味噌酢などであえた食品。
とあります。

とすると、生の野菜である「大根と人参」の「お節のなます」は、
お料理としては、かなり後期の発展系なのではないかと
思うようになりました。

「羮(あつもの)」が「肉や野菜を混ぜて作ったスープのこと」
だとすると、
このことわざは、いったいいつ生まれたのかという疑問に行き当たりました。

そこで、角川『新字源』という漢字辞書を引きます。
すると「羮」という文字は俗字で、
煮るという意味の(レキ)と、混ぜるという意味の(コウ)の二つから成る。
(レキとコウは中国の古い漢字なので、簡単にPCで出ないので省略)
ということがわかります。

そして、さらに見ていくと、
「あつものにこりてなますをふく」ということわざが、漢文調で
「懲羮吹○」と書いてあります。
 (○の中は、ナマスですが、膾でも鱠でもない漢字で、
  これまたPCで出すのは面倒?無理?なので省略。)

さらに、説明として【楚辞・九章】「懲於羮者~~」という漢文が書いてありました。

これは、かなり古そうです。

けっきょく、家にあるものだけで簡単に調べたのでは、
本当のことはわかりませんでした。

子供にあまりグダグダ言っても聞いちゃいません。

「大根と人参の酢の物のこともナマスというから、
 生の野菜を細かく切ったものでもいいのかもしれないけど、
 膾・鱠ってのは生の肉とか魚とかを細く切った冷たい食べ物
 という意味が、もともとの意味みたいだね」

ということで、娘には説明しました。

この流れをぜ~んぶ書いてしまうと、かなりうっとうしいなと思い、
省略したところ、やはり誤解があるといけないので、
いちおう書いておくか…ということで記事にしました。

久々に辞書なんか見たから、疲れたのなんのって。
こんな文章読んでも、面白くないよな~。

ってなわけで、
ほにゃらかの「ことわざ蘊蓄(うんちく)講座」でした。
長くてすんません。

注:受験生の方へ
  この説明が間違ってたせいで、受験に失敗したとか言われても
  責任とれませんので、一応自分でも調べてみてね。

ことわざ勘違い

2004年06月10日 20時08分00秒 | ★古典こてん・ことば遊び
晩ご飯のコンソメスープを、ふうふうしながら娘が聞く。

娘:「ねえ、お母さん。熱い物に懲りて、何を吹くんだっけ?」

母:「なます」

娘:「あ、そうそう!」

母:「ちなみに、熱い物じゃなくて、あつもの(羮)だよ。」

娘:「ふ~ん。でも、熱い物を食べてやけどして、冷たいものまで用心するんでしょ?」

母:「まあ、そうだね。」

娘:「ところで、なますって何?」

母:「自分で調べてごらん。その方が忘れないから。」

かくして、食卓に『マンガ故事ことわざ辞典』登場。

<なます(膾)とは、細かく切った生の肉や魚のこと>

細く切った生なら、魚でも肉でも野菜でもいいのかな?実は、わからん…。

そろそろ「ごちそうさま」という時だ。

息子:「ねえ、お母さん。」

母 :「何?」

息子:「渡る世間は?」

母 :「鬼ばかり」

子供:「ブブー!はずれ。渡る世間に鬼は無し、でしたぁ!」

くそぉ、引っかかった。

子供達は、それこそ「鬼の首をとった」ような喜び方である。

問題が悪いぞ…。

渡る世間「は」? じゃなくて、渡る世間「に」?でしょうが。

のどまで出かかった言葉を飲み込んだ。

「ことわざの」覚え違い、勘違いってけっこうあるよね。

ハイ、ごちそうさま。