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八重山黒木三線の棹

2018-06-25 12:21:21 | 三線

今では、伐採が禁止されている八重山黒木で製作した三線の棹です。

材料はほとんどといっていいほど手に入りません。

この樹を削り出していくと「うずら」と呼ばれる模様が出てくるのが特徴です。

心を叩くと、他の黒木とは違った音質だということが解ります。

胴体は、開鐘チーガに合わせてみました。

 

塗りは、赤スンチで仕上げました。

 

特殊胴のケージョーチーガ(開鐘チーガ)について

開鐘チーガとは、盛嶋開鐘三線の胴体に使用されている特殊胴のこと。

盛島開鐘 附胴(むしりまけーじょー つけたりどう)↓

所蔵:沖縄県立博物館・美術館

県指定文化財






琉球王国時代の開鐘(ケージョー)にまつわる興味深いエピソードが残されています。

ある時、首里王府の別邸だった御茶屋御殿で名工・真壁里之子(マカビサトゥヌシ)の作った三線を集めて弾き比べをした。

大抵の物は夜が更けるにつれ音色が悪くなっていったが、その一方で暁を告げる開静鐘(ケージョーガニ)の音が響きわたる時間になっても、ますます美しい音を奏でた三線が五挺残った。

この五挺は真壁作の優秀なものとし、『五開鐘』と呼ばれるようになった」

五開鐘のなかでも筆頭とされるのが王家所有の盛嶋開鐘です。

沖縄戦で一時は失われたと思われていましたが、幸運にも戦禍を免れ、1982年には沖縄県に寄贈され、現在は沖縄県立博物館・美術館に所蔵されています。

参考文献
「沖縄の三線」沖縄県教育委員会1992年(4ページ下段参照)
 
「琉球三線の名器一覧表」

県指定有形文化財の開鐘

盛嶋開鐘 附胴(ムリシマケージョー つけたりどう)

翁長開鐘(ヲゥナガケージョー)

志多伯開鐘(シタファクケージョー)

湧川開鐘(ワクガーケージョー)

富盛開鐘 附胴(トゥムイケージョー つけたりどう)

※(  )内のカタカナは首里言葉。
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