音楽家の坂本龍一さんの楽曲「undercooled(アンダークールド)」に、民謡歌手の古謝美佐子さんが歌詞を付けた「弥勒世果報(みるくゆがふ)」が10月7日に発売される。
「冷静に優しく、かつ強く、音楽と歌の力で平和な沖縄、日本、戦争のない世界の実現を」との願いを込めた曲で、古謝さんらのグループ「うないぐみ」が歌う。
古謝さんの夫で、共に作詞した「うないぐみ」プロデューサーの佐原一哉さんは「(中咽頭がんの治療休養から)復帰した坂本さんが沖縄のことを思い、沖縄の人のために取り組んでくれたことに感謝したい」と語った。
売り上げの一部は、米軍普天間飛行場の移設阻止を目的とした「辺野古基金」に寄付する。
「アンダークールド」は「冷やし足りない」との意味で、坂本さんは2004年に曲を発表。
米中枢同時テロやイラク戦争などを憂慮し「今の世界はまるで頭に血が上ったような状態。
もっと冷静になろう」とメッセージを込めた。
アンダークールド
Undercooled by Ryuichi Sakamoto
アンダークールド(undercooled)は、2004年1月21日に発表された坂本龍一のマキシシングル。
・アルバム『キャズム』に先駆けてシングルカットされた。
・作詞とヴォーカルは韓国人ラッパーであるMC Sniper。当初、坂本は韓国語とフランス語のラップを考えていたが、MC Sniperの律儀な態度に心を打たれ、韓国語のみとなった。
・チェロはJaques Morelenbaum、ギターにLuiz Brasil、エレクトリックギターに小山田圭吾、サウンドプログラミングにスケッチ・ショウ(ドラムプログラミングに高橋幸宏、ベースパターンに細野晴臣)が参加。
・二胡によるメロディーラインとパーカッシブなカヤグムが印象的。
・エンディングのMC Sniperの叫びはマスタリングの前夜に坂本が一人で作った。
・筑紫哲也 NEWS23でも演奏されたこともある。
・坂本のアルバム『/04』にてピアノとチェロでアレンジされた「Undercooled - acoustica」が収録されている。
・2011年1月9日、韓国ソウルで行われた坂本のソロライブで、MC Sniperをゲストに迎え、同曲をアンコールで披露。この模様はUstreamで全世界でも放映され、MC Sniperが坂本のことを「先生」と呼んでいる姿も確認できた。/以上 WIKKI