ダケキミ！

朝晩は10月のように涼しくなりましたここ弘前。
昼間もまるで秋の様相です。
ここにきて、西の季節に一気に追いつき追い抜こうとしています。
照りつける日差しはじりじりとするものの木陰や吹き抜ける風は涼しくてカラッとしていて爽快です。

ここ数日の爽やかさと日差しに、思いがけず幼いころの感覚がよみがえったりします。
幼いころの夏の日の空気、まさにこういう感じではなかったか…
日差しは強いが日陰は涼しくて、空気の中に爽やかさを感じる…
まだ季節が狂い始める前の、穏やかな空気、それがまだここにはある。
ふるさとでは今では失われてしまった、ゆっくりと移り行く季節の中の空気の変化が、まだここでは感じられる。
ついついそんな風な感覚にとらわれるのでした。

ノスタルジーに捕らわれつつも、行動は現実派。
来たころには雪をかぶっていた岩木山も、誇らしげに青々とそびえている夏の日々に
お山のふもとではおいしいものが収穫の時期を迎えます。
その名もダケキミ！！

キミだけ、じゃないよ…嶽（だけ）きみ！

嶽は岩木山のふもとの地域の名前、きみはトウモロコシのことです。

朝昼の寒暖差の激しい嶽地域では、と～～～っても甘いトウモロコシがとれるのです。
それらのトウモロコシのことを総称して嶽きみと呼んでいます。
嶽きみは日本一甘いトウモロコシともいわれています。


岩木山のふもとには広ーいきみ畑が広がっています。
ときにはクマも食べに来るとか。
春に訪れた時は何もなく、牧草地かなと思っていた場所がぜんぶ嶽きみ畑でした。

畑の近くの道路では、嶽きみの直売テントがいたるところに建っています。
そこでは生のきみを売るだけでなく、ゆでたり焼いたりしたものも販売していて、朝採れたものを食べることもできます。
どの露店も車が止まって、袋一杯のトウモロコシを買って帰るお客さんでにぎわっていました。


焼ききみ。
トウモロコシ自体がすっごく甘いので、醤油で焼くよりはゆできみの方が合う気がします。
もちろん焼いたのもおいしいけどね。


こちらがナマ嶽きみ。
恵味（めぐみ）という品種らしいです。
粒も揃って大きくて立派！きれいだな～。


ゆでたらさらにおいしそう♪
熱湯に塩を入れ、4，5分ゆでただけで出来上がりです。

嶽きみを初めて食べた時はその甘さにビックリでした。
ゆでてそのままかぶりつくのもいいですが、粒を外してサラダに入れるなどしても絶品。
おいしい甘みがアクセントになって味を引き立ててくれます。
働いているお店ではとってもあま～いおいしいスープになっています。
もう嶽きみに夢中！（？）


ちなみに、周辺の産直では嶽きみソフトなるものが販売されています。
勧められたので食べてみました。（右半分嶽きみ、左半分バニラ）
ミックスにしましたが、嶽きみ部分には小さな粒が入っていて
しっかりとしたトウモロコシ味、いや、この甘さまさに嶽きみ味！
コーンポタージュのようでなかなかおいしかったです♪

オマケ


岩木山周辺では2013津軽三味線ライブというものが
毎週日曜に行われているらしいということで、いいな～聞いてみたいな～と思っていました。
すると、偶然にも遭遇！
おじさんが一人、津軽三味線の歴史などについて話しながら演奏してくれました。
想像していたよりはかなり地味でしたが、三味線の音色は素晴らしかったです♪