雪事件

香川では日曜に雪が降りました。
香川の雪は大体すぐに溶けて積もることなどめったにありません。
そのため、雪が少しでも積もると交通機関が大変なことになります。

その日も私はたいした心配もせず、用事のあった高松へ出かけました。
朝出かけて夕方の４時には家路につきました。
高松から家までは１時間ほどで着きます。
高松を過ぎた辺りで少し雪が積もっていましたが、そのうち溶けてしまい快適に車を走らせていました。



ところが、家まであと１１キロほどというところから急に車が渋滞を始めたのです。
渋滞はほとんど動かなくなりました。
最初は事故かな？と思ったのですが、どうやら雪のための渋滞のようです。



道の先には鳥坂峠という峠がり、ここを超えると西と東で随分と天気が変ります。そして、ただでさえ渋滞気味の峠道です。
きっとここで詰まっているのでしょう。

そのうち日が暮れてどんどんと雪は降り積もっていきました。
帰りは７時になるな・・・
帰りは８時になるな・・・
帰りは９時になってしまうよ・・・
これじゃあ１０時すぎるかも・・・
全く動かない渋滞の中、FM放送で気を紛らわせながらずっと車の中で我慢していました。



空腹は車にあった非常食のカンパンでしのぎましたが（普通ないよね）、だんだんとトイレに行きたくなってきました。携帯トイレもありましたが１キロ先にはコンビニの明かりが見えています。
ここは我慢しようと決めましたが、たどり着くまでに１時間ほどかかりました。
発狂して泣きそうになりながらようやくコンビニへついたときには１０時になっていました。
携帯を持っていない私は公衆電話を探して家族に連絡を取ろうと思いましたが、肝心の電話がありません。
疲労困憊の表情でお店のおじさんに電話をたずねると、親切に無料で貸していただきました。
おじさんありがとう！！

そのあと２時間をかけて鳥坂峠を越えました。
峠の途中では運転手の立ち去った放置車が何台も不自然な場所に停めてあり、レッカーで移動しているものもありました。
雪の上を若干スリップしながら慎重に運転し、なんとか峠を越えました。
かなり怖かったです。

峠を越えてしまうとそこは別世界。
雪はほとんど溶けてなくなり、今までのは何？？と言うくらいの拍子抜け。
結局家に帰ったのは１２時をまわっていました。
高松から家までの道のり１時間の所を８時間もかかってしまったのでした。

雪の日はもう二度と鳥坂峠を通らないと心に決めました。



翌朝の雪景色はとてもきれいでした。
ここは北国のどこか？
そんな風に思えるほどの雪景色。
でもやっぱり寒いのはニガテ！