Flour of Life

煩悩のおもむくままな日々を、だらだらと綴っております。

ヤマザキマリ「テルマエ・ロマエ」第3巻

2011-04-30 10:02:38 | 読書感想文(コミック)



震災直後に阿部寛主演での映画化が発表され、作者のヤマザキさんは「こんなときに…」と
恐縮されていましたが、そんなことはまったくありません。日本の風呂文化の素晴らしさを
再発見するこのマンガは、今こそ世界に発信されるべきです。この写真のように。
ルシウスのような、風呂を愛する人たちが、傷ついた今の平たい顔族には必要だと。
「湯の力」の偉大さを、今こそ発揮するべきだと。

いやしかし、日本人(一応)の阿部ちゃんが主演って、どんな映画になるんでしょうね?
阿部ちゃんのルシウスがはまり役に違いないのはわかりますが。

さて、3巻の感想。

2巻の最後に「悪いが死んでもらうぞ!」と刺客につぶやかれてしまうルシウス。
一体どんな危険な目に遭うのやら…と思ってたら、荒れ果てた荒野でルシウスmeets山賊!
あわや連載終了?の大ピンチかと思いきや、天然温泉かけながしもとい天然の風呂好きが
幸いして、なんと山賊とともに荒野を温泉街に変えてしまいましたとさ。
いやー、ほんとすごいですね、ルシウスの風呂愛、そして湯の力は!
(映画なんかでは、サウナや浴室での暗殺シーンって結構多いですけどね…『イースタン・プロミス』とか
『アウトレイジ』とか)

これまでは1話完結で話が進んでいたのが、3巻からは1つのエピソードが2話から3話にわけられて
いるので、ルシウスと平たい顔族の話だけでなく当時のローマ帝国の状況が詳しく描かれていて
興味深かったです。それでかえって話の進むのが遅くて読みづらくなった人もいるかもしれませんが。

温泉街では平たい顔族の通貨を使い、木桶の風呂を沸かしながらサブちゃんの「与作」を歌い、
金閣寺から大浴場のヒントを得る…3巻では、ルシウスの風呂に対する情熱はますます平たい顔族の
風呂文化と切り離せなくなっています。しかもルシウスの風呂愛は、現代の平たい顔族の風呂文化にも
少なからず影響を与えているようで。果たしてこの先ルシウスは、ローマの風呂は一体どうなって
いくのか?そして日本の風呂文化は?私たちにできることは何か?
とりあえず、その件については今夜湯船につかったときにじっくり考えたいと思います。


おまけ:ルシウスに一度出没してほしい、平たい顔族の風呂。
・しずかちゃんちの風呂。一日に何度も風呂に入るしずかちゃんは、ルシウスには王侯貴族に見えそう。
・男塾名物の油風呂。いや死ぬだろ、普通に。
・今現在の東北の温泉郷。ルシウスの風呂愛で復活させてほしい。






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