Flour of Life

煩悩のおもむくままな日々を、だらだらと綴っております。

瀬戸内国際芸術祭2016 メギってオギって その4

2016-11-08 20:30:01 | 瀬戸芸


男木島の作品はほとんどが西側に密集しているので回るのは割と楽なのですが、坂道がきつい上に細いので、ひざとふくらはぎにかなりキます。坂道をえっちらおっちら上っていると、私の頭の中で舞の海が「ぐるぐるぐるぐるグルコサミン♪」と歌いだしました。くっそー。

世田谷育ちは置いといて、漆の家プロジェクトの「漆の家」です。

これは黒の家。



これは白の家。



白いほうは窓から海が見えるので、開放感があります。黒いほうは宇宙空間みたいで、静謐な感じ。

さて、次はローカル局のPR番組でよく目にした、大岩オスカールさんの「部屋の中の部屋」です。



これは、茶の間の天井に貼りついて撮った写真…ではなく、部屋の右側の壁が床、左側の壁が天井、床が床の間、奥の壁がふすま、という仕掛けになっています。
宣伝で見たので、若干新鮮味は薄かったのですが、ふすまの絵が凝っていて面白く感じました。



床の間の掛け軸の絵に、何が描かれているのか気になります。近づけないのが残念。



ふすまの絵、瀬戸内海を航行するめおん号の下に、巨大なタコが…あぶないめおん!タイタニーック!!(意味なし)

これにて、島の西側の作品の鑑賞は終了。なんか見忘れてる気もしますが、割愛させていただきます。

島の東側の海岸にある、山口啓介さんの「歩く方舟」を見るために、山を飛び谷を越え、ぼくらの町へ…じゃなくて、ひたすら歩きたおしました。道案内をたよりに、あともうちょっと、もうちょっと…とつぶやきながら。傍から見ると怪しい人です。それでも私は頑張りました。道の両脇でごろごろうふーんしている猫さんたちの写真も撮らずに、ひたすら歩いたのです。でも、でもでもやっぱり

…遠かった!



作品までたどり着くことができたとしても、その後港に戻る前にガス欠で動けなくなっちゃうんじゃないかと思ったので、とりあえず遠くから写真を撮って終了。いや、前回はちゃんと近くまで行って見たんだけどね。歳のせいかしらねー。悲しいわねー。

ここからはUターンで、港に戻ります。途中、男木小中学校のところにあった、レジーナ・シルベイラさんの「青空を夢見て」。



単純に雲の絵を描いているのではなく、どこかドット絵っぽいのが懐かしくて良い感じでした。

港のすぐ近くまで来ると、イム・ミヌクさんの「Lighthouse Keeper」があります。



名前の通り、灯台をテーマにした作品です。英和辞典ではありません(若い人に通じるだろうか)。



1階の奥に置いてあった灯り。これもかつて灯台で使っていたものでしょうか。



入ってすぐの壁にも、ぽつぽつと小さな灯りが置いてありました。その灯りに照らされていた、島の昔を物語る写真。

急な階段を恐る恐る上って2階に上がると、海と灯台のジオラマ(みたいなもの)がありました。



写真を撮ったときは灯りがついていましたが、いつも煌々とついているのではなく、真っ暗な中に灯台の灯りがひとつひとつともりはじめ、やがて朝日が昇ったかのように明るくなる、というのを繰り返す仕掛けになっていました。暗闇の中に、灯台のオレンジ色の灯りがともると、なぜかホッとして心が温まりました。BGMは「君をのせて」、ラピュタの主題歌です。たくさーんのーひーが♪なつかーしいーのーはー♪あのーどれーかーひとーつにーきみがいるーかーらー♪(灯台関係ない)

ジブリはこのへんにして、港に係留してあった、TEAM男気の「男気プロジェクト」です。



これ、夜になるとピカピカ光るんでしょうか。電飾ついてないけど…(デコトラじゃない)

港に帰ってきました。いよいよ男木島ともお別れです。



第1回の瀬戸芸のときに建てられた、ジャウメ・プレンサさんの「男木島の魂」。

横から見ても美しい建物ですが、豊玉姫神社のあるあたりから見下ろしても、屋根の模様がよく見えて素敵です。今回は、時間がなくて豊玉姫神社まで行けなかったけど…。ちなみに、写真の左奥に写っている行列は、高松行きのフェリーに乗るべく並んでいる人たちです。私も並ばなくてはいけません。急げー!!

なんとか無事に帰りのフェリーに乗ることができ、ぎゅうぎゅう詰めの客室で地蔵のように固まっていたものの、座って高松に戻ることができました。
瀬戸芸は普段行くことのない島を訪れることができて、近場でも旅情があって良いのですが、毎回時間との闘いなのが疲れます。かといって、瀬戸芸のために船の便を増やすことは、そう簡単ではないのでしょうけど。

小豆島に帰る前に、高松港の近くにあったリン・シュンロンさんの「国境を越えて、海」を見に行きました。この作品は前回豊島にあったのですが、今回は高松に移築されて、また少し形を変えて展示されていました。



作品と向かい合うように置かれた、金色の牛。かわいい。文鎮にしたい。グッズ展開はないの?



流れ流れて、国境を越えてたどり着いた種の船。中に台湾式のドラがあって、鳴らすことができます。



反対側から見た、種の船。小さくて見えにくいですが、中心にあるすっくと立った少年の像が、船首像のようです。

女木島と男木島は、それぞれ2時間くらいあれば見て回れるかなと思って行ったのですが、船に乗りはぐれないように出発時刻よりも相当前からスタンバイしなくてはならず、思った以上に余裕がありませんでした。次回の瀬戸芸は、どちらの島もしっかり見て回るには、それぞれに1日ずつ割り当てたほうがよいかもしれません。なんせあと3年もしたら、今よりもっと体力落ちてるだろうから…ていうか現時点でもうかなりヤバい…。

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