NHKドラマ「デフ・ヴォイス」
はあはあ…。
日々いろんなテレビと録画を見ていて…ようやく、前後編見終わった。
草彅つよぽん、なんたって、もとSMAPの中で、「普通の人」として登場できるのが、演者として有利。
もちろん、誰もが特別なオンリーワンなのだが。
「ある男が…」と、何気なく登場できる俳優は、意外といない。
で。
手話がとてもきれい。
ワタシは、テレビニュースや議会の通訳くらいしか見たことがないが、つよぽんと、橋本愛の手話は、「見せる仕事をしてる人の動き」という感じ。
ただし…。
たまたま、民放のヒットドラマ「Silent」と比べ、もちあげている記事をチラ見したんだが、若者のラブロマンスらしきドラマなのに、比べられる「Silent」が気の毒でもあり…。
正直、「デフ・ヴォイス」、ドラマとしては、相当変。
原作があるので、多分しょうがないんだけど…。
今はなくなった2時間ドラマが、「たいした中身じゃないのに、たいてい殺人事件」なのは何故か?
やっぱ殺人事件は、ドラマとして「引き」がある。
大変な事なので、誰が、何故殺したのか、「たいした中身じゃなくても」引っ張れる。
殺人事件でもないと、
「このドラマ、このあとどうなるんだろう?」
「犯人、誰?」
「理由は?」
と、興味をひいたり、
「この人、どうなるんだろう?」
などと知りたい気にさせる設定とか、たかが2時間の、たいした中身じゃないドラマで作るのは大変。
で。
過去と現在の、ふたつの殺人事件と、もと警察官である草彅つよぽんが、過去でも現在でもかかわる…。
ろう者が、取り調べで受ける、不利益や。
脇役のろう者が、それまで受けてきた不利益、生きる困難。
それらはリアルだけど…。
殺人事件は…。
このあと、ネタバレ気味です。
前編で謎の存在になる少女は、橋本愛しかいないし。
その姉さんは、なんで、因縁のあった男の息子と「男女の関係」になれたんだ?
普通、近づきたくないと思うが…。
そこが気になると、ハナシがドロドロ。
で。
橋本愛には、婚約者がいて、後半で結婚するんだけど…。
好いた相手のはずなのに、つよぽんの方を妙に信頼してるようで、婚約者も、
「彼女をお願いします」
みたいなことを言う。
披露宴の終盤、いわゆる主犯の告白。
ショーアップして、「みなさんの前で真実を告白」したいとゆー筋の都合なんだろうけど…。
橋本愛、せめて少し葛藤するとか…。
しっかり披露宴してのち、殺人犯として、犯人の家族として告白って…。
影の薄い婚約者が気の毒すぎる…!
なんで彼と結婚することにしたんだ?
いわゆる「きれいな花嫁姿」を、親と姉に見せられればよかったのか?
相手に非があるとはいえ、「殺したことを後悔していません!」、それはともかく…。
新郎と、その家族、披露宴の客は、気の毒ですよ。
せめて、そっちの葛藤をしてくれ、橋本愛!
(ほんとは、原作か脚本の問題だけど…)
「…わたし、結婚、やめようかと…」
「何か悩みがあるんだね。話してくれ。これからは、一緒の人生だよ」
「そ、そうだけど…」
「どんなことがあっても、受け入れる。ボクを信じてくれ。結婚しよう!」
みたいなことを言われ、告白できない橋本愛…みたいな葛藤がほしかったよ!