聖婚は讃えられて然るべきである。
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吾が舞えば 麗し女(くはしめ) 酔いにけり
吾が舞えば 照る月 響むなり(とよむなり )
結婚(よばひ)に 神降りて(かみあまくだりて)
夜は明け 鵺鳥(ぬえとり)鳴く
遠神恵賜 (とほかみゑみため)
「謡Ⅲ-REINCARNATION / 川井 憲次」(※1)
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この曲、歌詞からは神聖を感じて止まない。
愛(ラヴ)の象徴的真価を当に言い当てているようである。
そしてそれは現代における神話の創作でもある。
日本ではニューミュージックの世代辺りから一人称の詞が氾濫している。
だが思うに、それらの芸術的真価が問われた場合、それらは一時代の傾向として集合的に括られるのではないかと(※2)。
逆に、余計な事を書かず、恒久的普遍性を掴んだものこそが本当の歌詞なのではと感じる。
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※1:アニメ映画「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」の主題歌。
※2:勿論、それにも普遍性を垣間見る事もある。例えば、マクロス劇場版では「ただのラブソング」(”愛おぼえていますか”作詞:安井かずみ、作曲:加藤和彦、編曲清水信之)が戦いに明け暮れる巨人達の眠れる神聖を呼び覚ますシチュエーションに秀逸に用いられている。