はじめての合いの手

2018-01-16 20:51:37 | 祭・イベント
突然ですが、お住まいの地域には『どんど焼き』の文化は残っていますか?

「どんど焼きって何?」と首をかしげる方もいらっしゃるかもしれません。
それもそのはず。
群馬県では「どんど焼き」ですが、たとえば東北では「やははいろ」、九州では「ほっけんぎょう」、東北や九州の一部地域では「さぎっちょ」、富山県の一部地域では「おんづろこんづろ」と、その呼び名は全国各地で千差万別だからです。

私の住んでいる石原町の鶴辺団地でも、この伝統行事が昔から受け継がれていて、高崎市の大方の地域と同様に14日(日)が本番でした。
鶴辺団地では、どんど焼きのほか、餅つき、焼きまんじゅう、そして足湯までやるんです。

準備から後片付けまで町内の有志が力を合わせて取り組みますが、私はおやじさん達の集まり『おやじの会』の一員として参加しました。

本番前日、どんど焼きのやぐらを団地の真ん中に位置する公園に組みます。

経験と勘で、やぐらの大きさを決める円を描き、その中心に杭を打ち込みます。



円の外周にも4本の杭を打ち、中心の杭には枝を落として先端にだるまを刺した竹を、外周の杭には先端を束ねた枝付きの竹を差し込んでいきます。



円の中心から放射線状に、まずは薪を積み、丸太を積み...



そして、杉の枝を積んでいき、最後に、だるまやしめ飾りを幾つか配置して周りを縄で囲い、縄に紙垂(しで)をくくりつけて出来上がり。



餅つきの準備やその他の設営を済ませて本番を迎えます。

そして本番当日。

私は、主に餅つきを担当しました。
つき手は何度も経験がありますが、合いの手を任せてもらったのは生まれてはじめて。


※私が合いの手をしている写真ではありません。

合いの手がこんなに大変なものだとは...
餅つきを円滑に進めるための、まさに司令塔のような存在だと知ります。
真冬なのに汗だくになりながら、改めて伝統の重みを肌で感じました。

ちなみに、餅つきに使った杵と臼は1949年モノ。
戦後まもなく産声を上げていることに驚きです。



持参された正月飾りがやぐらに積まれ、どんど焼きの開始です。
点火すると瞬く間に燃え広がり、舞い上がる笹の葉。



この上昇気流に乗って、神様は天に還られるのだとか。

子ども達は燃え盛るやぐらにまゆ玉をかざして、美味しそうに頬張っていました。
神を送るありがたい炎で焼いたまゆ玉を食べると、来年まで無業息災で過ごせるという言い伝えもあります。

まゆ玉のほかに、きなこ餅、からみ餅、おしるこ、焼きまんじゅう、甘酒、豚汁が振舞われ、老若男女問わず大好評。
会場は笑顔に包まれました。

どうか今年も皆様が、無病息災で平和に穏やかに過ごせますように。