読んでみますか?

2005年11月23日 | 読んでみました
ヌボ会の帰り際に
「最近のお勧め小説は?」と聞かれたので
軽くオススメしておきます。

・時間衝突(バリントン・J・ベイリー)
てくりさんにオススメされた本です。
アシモフ先生とか、ホーキンス博士のような
物理学に則った形での理論展開じゃないので
センスオブワンダーのみとか、
ハードSFじゃないとか言われてますが
なんつーの?俺らの好きなSFって
「レンズマン」とか「タイムパトロール」とかじゃん。
ていうかそういうのからSF入ったし。
というワケで結構オススメです。
人種差別をネタにしたお話に腹を立てる人には
お勧めできませんが…
ちなみに「トップをねらえ!」のタシロ艦長の
「なんてこった!」
「やつらに地球の場所を知らせてはいかん!」
の名セリフの出展はコノ作品みたいです。
見つけたときスンゴイ嬉しかったっす。
同じくベイリーの「ロボットの魂」もお勧めですよ。
これはロボットものとしては異色の
反三原則的ロボット物語なのです。
そして昨日ナニゲに買った「禅銃(ゼンガン)」も
この人の作品でした。
「バレット・プルーフ・モンク」なイメージで
手に取っちゃいましたが、作者を知って興味が
一段と上がりましたよ。

・神々自身(アイザック・アシモフ)
お友達のシルヴァーバーグが口走った「プルトニウム186」の
アゲアシ取りに書いちゃったような作品なんですが、良いです。
無限のエネルギーを生み出すエネルギーポンプをキーにした
オハナシですよ。ちなみにシルヴァーバーグさんは
「アンドリューNDR114」「夜来たる」と
アシモフ博士の短編を原作とした長編を作ってます。
話は「神々自身」に戻りますが、このオハナシに対して
尻切れトンボ感を感じるのはボクだけでしょうか?
なんつーかアシモフ博士にしては珍しく消化不良の
伏線を残したままに終わってしまった感があるのですよね。
別宇宙の生物のクダリはアレで終わりなんだろうか…
あ、そうそうアシモフ博士といえば、短編集の
「火星人の方法」を先日読んだのですが、最高でした。
短編集の最高ランクが入れ替わりました。
ちなみに今までは「たったひとつの冴えたやりかた」でした。

・時間泥棒(J・P・ホーガン)
これも良いですね。ホーガン先生ですよ。
なんだか各地で時間が合わないという事件が発生ですよ。
よくよく観察すると、時間の流れが違うようです。
なんででしょうね?という呑気なオハナシではないのですよ。
ていうかね、今でも仕事する時間が足りないのに
今より時間が減ったらと思うとゾッとしますよ。
ホーガン先生らしく、科学的な考察が魅力なのですが
後半には何故だか必ずといっていい程に、アクション映画化します。
まぁ、アシモフ博士の銀河帝国興亡史だって
後半シリーズはインディジョーンズでしたからね。
ホーガン先生で好きな作品は山ほどあるんですが
最近読んだ作品はコレですね。

・エンダーのゲーム(オーソン・スコット・カード)
バガーと呼ばれる昆虫型の異星人に侵略された地球が
第三次攻撃に備えるために設立したバトル・スクール。
そこでの天才少年エンダーの成長物語ですよ。
なんつーかね、天才少年と言うと薄い話になっちゃいそうですが
周りに天才とみなされた少年の孤独の方が
強く物語に出ているのですよ。とにかく読め。
バガーのイメージは「宇宙の戦士」の昆虫型生物を
思い浮かべましたが、こちらはクモ生物と言うよりも
アリ、もしくはハチ型のコミュニティを形成してるっぽいです。
で、夢中で読んだ「エンダーのゲーム」ですが
昔の書籍の読むメリットで、続編が既に出ているのですよ。
メインストリームの続編として「死者の代弁者」「ゼノサイド」
「エンダーの子どもたち」が出ているのですが、
時系列的に遠い未来なのですよ。本屋においてなかったのを
かき集めて、手元には揃ったのですがまだ読んでません。
なんでかというと、サイドストーリの
「エンダーズ・シャドウ」シリーズを先に読んじゃったから。
エンダーのゲームでは確かに重要な役割ではありましたが
さて、サイドストーリーの主役になれるのかは疑問だった
ビーン少年の視点で語られた「エンダーのゲーム」です。
良いですよ。夢中ですよ。続編も「シャドウ・パペッツ」
「シャドウ・オブ・ヘゲモン」と続いています。
こちらは完結していません。すごく楽しみです。

・宇宙消失(グレッグ イーガン)
「万物理論」を先に読んじゃったんで、
個人的には既出ネタのオンパレードでしたが、
こっちを先に読むべきでしたね。
この2作品でボクの中のイーガンさんのイメージは
完全に固定されました。
近未来のサイバネティック的サイバーカウボーイってカンジ。
「万物理論」の方がより面白いんですけど
その前に「宇宙消失」を読んでおかないとね
ってカンジです。

・非Aの世界(A・E・ヴァン・ヴォークト)
別にオススメって程じゃないというか、あんまりオススメ出来ないのが
この作品です。最近の復刻版ハヤリで再販されていたので
購入してみましたが、とにかく読みにくいんですよ。
読んでは戻り読んでは戻りしてますよ。
やっと読み終わったのですが、何とも…
現代のSF作家さん達に多大な影響を与えた作品であることは
理解できるのですが、だからって面白いのかと言うと微妙…
いちおう続編の「非Aの傀儡」も購入したので
引き続き読んでみますが…

・銀河ヒッチハイクガイド(ダグラス・アダムス)
こちらもあんまりオススメ出来ませんが、映画化されたので
ついでに再版されたという位置付けですね。
今、邦題付けたら「銀河の歩きかた」ってカンジでしょうか。
面白いのか?って言われると、テレビシリーズの
ノベライズがそんなに面白いワケも無く、話のネタ程度にしか
ならないのです。むしろラジオシリーズか
テレビシリーズを見た方が良いのではないでしょうか。
というか是非そちらを見たいです。
あ、そうだNHKで1回だけ見た「レッド・ドワーフ号」を
何となく思い出しました。
続編の「宇宙の果てのレストラン」も読みましたが…
凡庸というか…げふ…

・クーリエジャポン(講談社)
こちらは完全にオススメ出来ない雑誌ですね。
「アメリカの意見だけが正しいのか?」的なキャッチフレーズに
惹かれて購入しましたが、内容が薄すぎ。
個々の記事の内容が薄いと言うよりも、雑誌としての主張を
全く感じられないんですよね。ニュースBlogみたいなカンジ?
何というか、面白い記事を集めてきているんだろうけど
それが雑誌の主張になっていない。コクが無い。
広告が完全に30代後半以降の世代向けなので
自分でニュースを集められない世代の為に
集めてきましたよ、みたいな切り口で
雑誌の目指すべきスタイルとしては正解なんだと思いますが
個人的には続きに興味が無いのです。
学生時代に「週刊朝日」「ニューズウィーク日本版」
「AERA」「Views」と読んでいたのですが
それぞれ切り口は違うモノの「週刊朝日」
「ニューズウィーク日本版」「AERA」は
世界のマジョリティの立場からの情報発信で
「Views」はマイノリティとは言わないまでも
世間をマジメにナナメから眺める姿勢が、非常に好感でした。
「Views」は隔週刊が休刊期間を経て月刊になり
とうとう廃刊となってしまいました。
「AERA」も薄っぺらく、ほとんど特定団体向けの
雑誌になってしまいました。
自分のスタンスを貫いている潔さを持った
ニュース系の雑誌にめぐりあいたいモノです。
あ、「クーリエジャポン」のパンダのベビーブームの
写真は超かわいかったです。そのためダケに買う価値あります。

思う存分本を読む時間と、精神的な余裕が欲しいです。
げうげう
コメント (2)
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