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ポストシアターって(4:フォトコール)

2009年09月17日 | 海外公演
 
仮設の客席から舞台を見た写真。             常設の客席から舞台を見た写真。


今日はポスト・シアターのドレス・リハーサルとフォトコールの日です。
上記写真は舞台を既存の客席からと、仮設の客席の対面する2方向から撮影してみました。別の2方向にはベンチシートをスツール席を設置し、これにて四方客席が完成ということです。

ベンチは大道具の会社にデザインを渡して製作してもらいました。スツールはIKEA(日本にもありますよね)で購入、1脚$20の優れものですが、全部で32脚購入しましたので、それなりには経費がかかっています。が、レンタルでも1脚3日間$20以下では無理ですから、IKEAは流石ですね。さらに私に根性があれば使用後返却してお金を返してもらうのですが(実際、そういうことをするプロダクションもアメリカにはあります)上品な育ちの僕にはそこまは無理ですから、再利用か欲しい人に安く譲る方法を検討中です。そうそう、IKEAでベンチに敷くクッションも購入しました。たしか1つ$4だったはず。

   


今回の公演では座る位置で3種類の料金設定をしてあります。
レギュラー・チケットと呼ばれる既存の客席が一番安くて$18
エグゼクティブ・チケットと呼ばれるスツール席が$20
ボードメンバー(理事会メンバー)チケットと呼ばれる舞台かぶりつきのベンチ席が一番高額で$30です。さらにベンチ席は芝居のエンディングでは目の前にセットされた寒天弁当を食べることができますし、クッションのサービス付きです。

と言っても一番高い席で$30ですからね。アメリカ(の非営利団体の劇場)のチケット料金は日本よりも格段に安く設定されています。

下の写真は、通し稽古を終えてマックスから駄目だし聞く出演者とスタッフです。英語では駄目だしは Note(ノート)と言います。テクニカルに限定してさらに手直しをする場合は Technical Note と言います。なのでスケジュールに Tech Note と入っていますと、それは技術の手直しの時間ということになります。右に写真でピースサインのアジア人はジュン・キムさん。NY滞在10年以上のベテランです。シガニー・ウェバーの旦那のジム・シンプソンが作演出した「Benten Kozo」で弁天を演じるなど活躍中の人です。左がアレキサンダー・シュローダーさんでドイツの役者さんです。穴から顔だけ出しているのが、ベルリン在住でダンサーのイトー・カズエさんです。

 

今日はフォトコールと書きましたが、これはつまりは写真撮影のことです。日本でも最近は使いますよね。ジャパン・ソサエティでは上演中の写真撮影は一切禁止しています。劇場が小さくてシャッター音やカメラマンの動きが気になるので。あと、プレスのカメラマンは忙しく、また雇う場合も時給ですから、できるだけ短時間で良いシーンだけを撮りたいということと、やはりカメラマンは被写体に近づいて撮りたいという要求が多いので、別途フォトコールの時間を設けてあります。

あと、アメリカではドレス・リハーサルは本番と同じ時間帯で行うのが一般的です。客入れから初めて基本的には本番通り進行を確認します。日本の小劇場の場合、劇場の使用時間や日数が限られているので、なかなか難しいですけどねえ・・・。





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