つれズレ愚抄

つれ：「控訴した側の弁護士さんはもう一つ歯切れが悪かったり控訴された側の小沢グループは怪気炎を上げてたりで、何やら攻守が逆転してるような塩梅だねぇ」

ズレ：「何としても小沢政権は阻止したい勢力から控訴を強要されたてな憶測も飛び交いそうな絵柄になってらぁな」

つれ：「よもやそんな陰謀はあるまいけれど、控訴の是非も定まらないうちに早々と復権されたんじゃ沽券に関わるてな苦渋の決断はあったかもねぇ」

ズレ：「控訴審も１年くらい掛かるってんじゃ、その間に民主党さんが政権から滑り落ちてどのみち首班の目はなさそうだぜ」

つれ：「どっこいその間には合従連衡で、控訴審の喪が明けた時にはちょうど第一党のトップに鎮座ましましてるかもしれないよ」

ズレ：「かの坂本龍馬先生にして国をまとめるには徳川慶喜公を担ごうとした例もあるんだし、政界最後のビックネームたる小沢さんにも一度は首相を務めていただいたっていいんじゃねぇか」

つれ：「小沢公を担ごうとしたら橋下龍馬先生だって暗殺されちまやぁしないかぃ・・」

 

つれ：「首都高７５kmを対象に、私権の及ばない大深度地下に潜らせるとかの大規模更新に向けた動きが始まるみたいだよ」

ズレ：「東京五輪以降急速にモータリゼーションが発達した中での築４０年となれば、震災の危機感を持ち出すまでもなく老朽化対策が急がれるところだわな」

つれ：「大半が高架の首都高は無論のこと、道路や橋てぇ自動車交通系の施設は今後軒並み更新が必要になるんだろうねぇ」

ズレ：「新しいもんを造らなくても改修工事で膨大な内需が産まれる宝の山と思えば、これを余さず経済浮揚のテコにして貰いたいもんよ」

つれ：「料金に転嫁できる首都高はまだしも、一般の道路となると財政事情だけでなく私権や環境の制約が厳しくなって新設するより難しいんじゃないのかぃ」

ズレ：「ここまできたら増税や背番号制だけでなく私権の制限や環境規制の緩和とかの必要だけど嫌われる政策をことごとくやっつけて、このまま座して死を待ちゃ禍根だけ遺して終わりそうな民主党さんに末期の一花を咲かせていただいたらどうでぇ」

つれ：「南州公に叱られようとも、政党には是非とも死して美田を遺してって貰いたいねぇ・・」

 

つれ：「巷は小沢控訴で賑わってるけど、高裁で逆転ＯＫになった一般医薬品の通販訴訟も厚労省さんが上告を決めたようだねぇ」

ズレ：「処方箋の要らない薬ならそれだけ危険も少ないんだから、それほど目くじら立てることもあるめぇに」

つれ：「どんな薬も乱用すりゃ毒になることを思えば、対面販売に拘るのも一理はありそうだよ」

ズレ：「ＰＬ法以来どうも消費者過保護に偏してるようで、そういうリスクも含めて自己管理してこそ人間性も鍛えられるんじゃねぇか」

つれ：「トキの野生繁殖に向けて敢えて天敵から保護せず適応力を高めるのとは理屈が違うような気もするけどさ」

ズレ：「災害とかのギリギリのところじゃ誰にも依存できない自己判断が生死を分けるんだし、人間だって野生を磨いてかなきゃ生き残れねぇぜ」

つれ：「薬のように頼れる筈のおカミの施策も単に効かないだけでなく鵜呑みにすると毒になるってのかぃ・・」

 

つれ：「DeNAさんのアツいぜチケットは期間中勝ち越したのに返金率は７８％に上ったんだってさ」

ズレ：「勝っても内容が気に入らねぇてな辛口評価もありとはいえ、結果はどうあれ心付けは渡してやるのが本来のタニマチ気質だろうによ」

つれ：「勝つか引き分けでも半額までは返すてぇ心意気が裏目に出た格好かねぇ」

ズレ：「縁起物なら値切った分はご祝儀で置いてくるのが粋てぇもんだけど、生活保護の不正受給調査に銀行がこぞって協力するほどに世間が貧してくれば自ずから野球ファンの心根も窮してくるってこったな」

つれ：「一方で都の尖閣購入募金には５日間で７６００万円も振り込まれたそうだから、日本人の心意気はまだあながち捨てたもんでもないんじゃないかぃ」

ズレ：「あくまで内容本位ってことならそれこそアツいぜ消費増税にして、その後のおカミのなさり様が気に入らなかったら返金可にしたらどうでぇ」

つれ：「それじゃハナから飛び交うのはおヒネリでなく石のつぶてだろうに・・」

 

つれ：「仏大統領選は現職の敗退で、ユーロ圏の崩壊が一層取り沙汰されてるねぇ」

ズレ：「ギリシャ危機以来ユーロを支えてきた独仏枢軸の一方が崩れたとはいえ、そこは政治の本場欧州でも名うての政治大国だけに複雑怪奇な秘策が飛び出さないとも限らないぜ」

つれ：「明日は我が身と首筋が涼しくなってるのは、同じく就任当時の熱気が冷めつつ再選を目指すオバマさんも然りかもねぇ」

ズレ：「サルコジさんは自由競争路線からの緊縮財政や格差拡大が命取りになったようで、オバマさんも泥縄的な経済対策にムチが入るかもなぁ」

つれ：「米民主党さんも大きな政府指向だからって、大盤振る舞いのバラ撒きを始められる訳でもあるまいに」

ズレ：「欧州流の細かい芸はない名うての腕っ節大国だけに、ＴＰＰの看板をゴリ押ししてアメリカ一国自由主義を謳歌しようと有無を言わせずアジアを引き摺り込むべく手ぐすねひいてるんじゃねぇか」

つれ：「小沢居士復権で首筋が涼しいどぜう総理が訪米で関係修復みたいにくすぐられたところで、既に名うての政治小国は軍門に下ってるってのかぃ・・」

 

つれ：「ＧＷ後半はこの時期とは思えぬ大雨から日本の出来事とは思えぬ大竜巻まで天候には祟られたねぇ」

ズレ：「震災の傷も癒えてないってのにつくづく泣きっ面にハチだわな」

つれ：「異常気象の一言で片付けるには被害が大き過ぎるからねぇ」

ズレ：「正常も異常もあくまで人間の物差しで、自然にとっちゃどっちも尋常のうちかもしれねぇぜ」

つれ：「となると今後も天変地異級の天災が多発するのかねぇ」

ズレ：「こういう時こそ人民救済の政治力が試されるってのに、そっちは頼りなくなる一方てのもつくづく泣きっ面にハチってもんよ」

つれ：「せめてまかり間違っても戦争なんてぇ人災を呼び込むことのないようにと祈るばかりだねぇ・・」

 

つれ：「超党派の国会議員から改憲原案が出てくるたぁ、ようやくＧＨＱの軛が外れたような隔世の感があるよねぇ」

ズレ：「どれほど腰が据わってるかは定かならねど、議論自体がタブーでなくなってこそ憲法記念日を祝う甲斐もあるってもんでぃ」

つれ：「お祭り騒ぎの郵政改革がここにきて法改正されたみたいに、憲法が政治ショーの劇場と化すのは願い下げだけどさ」

ズレ：「事が憲法だけに拙速は禁物で、個々の実体法を通じて新憲法の理念の現実的な展開の検討を積み重ねるべきだろうよ」

つれ：「石原さんに先を越された自民党さんが国境離党を国が強制収用できる法案の提出を目指してるそうで、そんなところからも憲法をを意識してくようかぃ」

ズレ：「交戦権だ二院制だと脚光を浴びる条項だけでなく、公共の福祉と私権の制限とか地方分権と国家警察とかの地道なところほどよくよく意を用いるこったな」

つれ：「迂闊に改憲してそれがまた自然法のように教条になったらかえって危険だもんねぇ・・」

 

つれ：「クールビズの前倒しに合わせるように一気に暖かくなったねぇ」

ズレ：「季節てなぁ大したもんで、ついこの間まで今年は寒いと嘆いてたのが嘘のようでぃ」

つれ：「この調子じゃまたデジタルっぽくパタッと猛暑が到来するかもしれないよ」

ズレ：「政府が無策なまま電力不安を抱えてるところを猛暑に襲われちゃひとたまりもねぇやな」

つれ：「ここは至誠天に通ずを期待して、日頃の不信心も宗旨替えしてひたすら猛暑避けの祈りを捧げるようかぃ」

ズレ：「事故前からのそんな神風頼みの他力本願姿勢が天に通じて罰が下ったのかもしれず、今のうちから国民こぞって疎開させるとか大胆な対策も検討しといた方がよさそうだぜ」

つれ：「夏の神風じゃさらに泣きっ面に台風だもんねぇ・・」

 

つれ：「ベアリングのカルテルなんてだいぶ以前にも世上を賑わしたんじゃなかったかねぇ」

ズレ：「世界に冠たる技術を持ったプレーヤーの顔ぶれが限られてりゃ、ほとぼりが醒める頃には高きから低きに流れるように元に復すのが自然の理ってことよ」

つれ：「機械のコメともいわれるベアリングだけに、そんな悠長に風情を楽しんでる場合じゃないだろうに」

ズレ：「不当に吊り上げるとなると問題ながら、正当な利潤を確保するための下支えってことならベアリングから始まって他の製品に伝播したっていいくらいなんじゃねぇか」

つれ：「バス事故でも業界の不当廉売体質が取り沙汰されてるし、価格破壊のスパイラルが指摘されてはいても大手の体力勝負ディスカウントの前に中小以下が摩滅してる図式を思うと、或いは各段階でのまっとうな価格の維持が安全確保と景気浮揚の一番の近道なのかもしれないねぇ」

ズレ：「工業社会が進むほどにどの産業も寡占に収斂するのが歴史の必然となったからには、資本主義黎明期の牧歌的な競争原則を墨守する方に無理があらぁな」

つれ：「国内産業を自縄自縛してるうちにマーケットをごっそり外国にさらわれたなんてことになったらそれこそ自業自損だしねぇ・・」