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ウォッチメン

2009-04-12 22:15:01 | 活弁見聞録
ズレ:「ある時はコメディ仕立てのコスプレ劇、またある時はアイロニー溢れるアメリカ史、而してその実態はエログロ風味も込みの存外シュールなミステリーってな案配で、おそらくこの種の映画としては破格の3時間近い長尺にも途中で時間を気にすることなく食い込んじまったぃ。
 懐かしいヒットメロディやらパロディ感覚満点のそっくりさんやらヒーローキャラクターの外観やらとはどうにもアンバランスな印象を受けるビミョーな結末へと向かうストーリーは多分に哲学的でもあり、善なるものの中に悪があり悪になることで善となるてな相対的な世界観の老荘思想が体現されてる感じだわな。
 愛情と欲望・感情と理性の狭間で揺れる生々しい愛憎ドラマから人間が神になれるなら神になった人間には人間がどう映るのかてな宗教的命題までてんこ盛りの総花的幕の内弁当状態で、それを覆う蓋のように象徴的に登場するスマイルバッジは人の世の哀れに対する慈悲の微笑みにも見えてくるぜ」
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