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タイム

2012-02-27 21:36:59 | 活弁見聞録

ズレ「ストーリー的にはけして小難しく大上段に振りかぶった作りではなく、さしずめ”俺たちに明日はない”とか”明日に向かって撃て”風のクライムアクション+ラブロマンスの軽快なノリだけど、時は金なりの格言をそのまんま文字通りにモチーフにしたところがなかなかシュールで哲学的なテーマになってるわな。
けして未来にも有り得ないであろう不老不死が実現した社会という前提ながら道具立ては現代そのままてのも絶妙で、いくら死にたくなくてもいつかお迎えがやってくるのは確かなのに残り時間が分からないからこそ悠然としていられるものの、故にあたかも悠久の時間を生きているかのように時を浪費している己が姿に気づかされて慄然とするようでぃ。
その一方で一々腕時計のように確かめなくても通帳の残高がどれほどか分かってる金の話として見れば、今の世でマルクス先生の資本論を分かり易くイメージするならこんな具合だろうてな按配にもなってて、貧乏人ほどよく走るてぇ設定から大いに身につまされてシーン的には涙を誘う深刻な場面でも首の回らない我が身に置き換えるとつい苦笑を誘われちまうぜ」

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