つれズレ愚抄

ズレ:「モノホンの隊員諸士が主演てぇと一つ間違えば学芸会や余興の寸劇になり兼ねないところをなかなかどうして、日頃の訓練をそのまま撮影したようなもんだからモノホンのアクションに武器弾薬までモノホン尽くしとくりゃ嫌が応でもリアリティが迫ってくらぁな。
　よもや日頃から演技力まで訓練してる訳じゃあるまいけれど、命を的に活躍してるエリート部隊の胆力の賜物か芝居の部分も堂に入ったもんで、台詞回しに俳優ほどの間や抑揚はない素人感がさらにリアリティに花を添えるてなもんよ。
　そこまで軍の全面的な協力が得られるからには当然ながらストーリーは対テロ戦争国威発揚の定番で妙なヒネリがない分、シューティングゲーム画面同様のヘルメットカメラ主観画像が鏤められてるのが映画的にはいささか意表を突く新味にも感じられ、これを臨場感と捉えるかゲーム感覚と捉えるかは見解の分かれるとこかもしれねぇなぁ」