オンライン句会入賞発表

■水煙発行所主催■

選者詠/新年句会

2007-01-21 11:21:10 | 0701
■選者詠/高橋信之
★大寒の水あふれさす洗顔に
冷たく清らかな大寒の水で顔を洗えば身も心もぴんと引き締まります。特別でない暮らしの中に自然の力を取り入れられていて素敵です。(上島笑子)

★大寒の四角四角に天井も
★立ててある背表紙きりりと大寒に

■選者詠/高橋正子
★降りそめし雪のしじまを仰ぎたり
俳句に生活を詠むならば、その生活は、静かなのがよい。作者を取り囲む「雪降る」自然が静かだ。作者の内面の心境も静かだ。生活人の詩。(高橋信之)

★水枕吊るし干されて雪催い
雪催いの軒に干されている水枕。病む人は夫でしょうか、妻でしょうか、子どもでしょうか。看病する人と看病される人の暖かさと辛さが家の中にある。雪催いの中で干された水枕に家族を見ている作者も暖かい。(竹内よよぎ)
吊されるゴム製の水枕の重さに、灰色の空の重さが重なりますが、やがて降り初むであろう雪の羽毛のような軽さへと動いてゆく心には、さっぱりとしたかろやかさがうかがえます。(池田加代子)
どこか案じる作者の心を映すかのようなやや暗鬱な空模様、水枕と雪催いの空に寒さがひしひしと迫るような季感を覚えます。(藤田洋子)
雪の中、軒下に吊されている水枕、どなたか熱で苦しんでいたのだと、見上げ思っているのでしょうね。 (祝恵子)

★はたはたをこの目に見たり港町

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お礼 (高橋正子)
2007-01-21 22:11:40
信之先生、「降りそめし」の句を選にお取り上げいただき、句評もありがとうございました。年が改まり、おかげさまで、やっと落ち着けるようになりました。ますみさん、この句に選をありがとうございました。

よよぎさん、加代子さん、洋子さん、恵子さん、「水枕」の句の選と鑑賞をありがとうございました。虹玉さん、たいじさん、蒼樹さんのみなさまからもこの句に選をいただき、ありがとうございました。先日、子どもが高熱で水枕を使うことがありました。幸い雪が降りそうな日には熱もさがり、水枕を仕舞うために吊るして干しておきました。その時の景色です。

「はたはた」の句には、ひさこさん、選をありがとうございました。横浜に来て初めてはたはたを見ました。白金のような色には、驚きました。それが珍しくて句にしました。
返信する