こんばんは。
たまに役にたちそうなことも書かなくちゃ
8年前、夫がグリオーマの手術を受けてから始まったこの障害。
この厄介な障害について、主治医もあまり詳しく紹介してくれてなかったんだ。
うちは
「左半側空間無視 」だけが主治医から紹介された。
術後の夫は、自分の殻にとじこもり、家族との会話も子供たちへの関心もなくなり、いつも自分は守られるべきものという振る舞いをするようになった。
時間の感覚は鈍くなり、笑うこともなく、言葉をかければ
「うるさい!」
と、声を荒げるようになった。
病気のせいで性格が変わったと思った。
もう私たちを好きじゃないんだと思った。
家族は「子供たちと私」
+「夫」
という形になった。
夫は同じ家に暮らす同居人のようになっていった。
でも本当は違ったのかもしれない。
高次脳機能障害の中には
たくさんの症状がある。
「記憶障害」
新しいことが覚えられない。
「注意障害」
2つの事に気を配れない。
「遂行機能障害」
計画が立てられない。
優先順位が決められない。
段取りが悪くテキパキ要領よくできない。
「自発性の低下」
やる気がない。
「感情コントロール低下」
ささいなことで怒り出す。
「対人技能拙劣」
相手の気持ちを察することができない。
「地誌的障害」
道に迷う。
場所や方向など位置関係がわからない。
ほかにも失認、失語、失行など本当にいろいろ。
そしてそれらのほとんどが、変わってしまった夫の行動や態度に当てはまると思えることでした。
最初からこのことがわかっていれば、私たち家族は、もっとちがう道を歩けたのかもしれない。
障害だとわかっていれば、一緒に戦えたのかもしれない。
大切なことは、これらの障害は良くなる可能性があるということ。
半側空間無視の夫は階段を下りるとき、
視覚に頼ると、階段と手すりと自分の距離感がわからず、足をどこについていいかわからず、手すりにつかまった手をどのタイミングですべらせればいいか混乱し、チグハグになり、非常に危険な降り方になる。
「気をつけて良く見て」
と言いたくなるところだ。
8年間私はそう注意してきた。
それは間違いで、
「良く見なくても大丈夫、視覚に頼りすぎないで、足と体の感覚を信じて自然に降りてみて。体はちゃんと覚えてるから大丈夫だよ。」
こっちが正確だった。
その声かけで夫は
易々と危なげなく階段を降りることができたのだ。
体はちゃんと覚えてる。
やってきたことは、必ずどこかが覚えてる。
それをうまく機能させることができれば、うまくいくことがたくさんあるんだ。
夫は、自分の母親に
「家族が大切なんだ。」
といつも言っていたそうだ。
私も子供もこの8年間、大切にされた覚えはない。
彼の中で大切にするということがどういう事なのかがわからなくなっていたのかもしれない。
それでも彼の中に、
「家族が大切なんだ。」
という意識だけはずっとあったのだと思うと、大切にするやり方をぜひうまく覚え直してほしいと思う。
たまに役にたちそうなことも書かなくちゃ
8年前、夫がグリオーマの手術を受けてから始まったこの障害。
この厄介な障害について、主治医もあまり詳しく紹介してくれてなかったんだ。
うちは
「左半側空間無視 」だけが主治医から紹介された。
術後の夫は、自分の殻にとじこもり、家族との会話も子供たちへの関心もなくなり、いつも自分は守られるべきものという振る舞いをするようになった。
時間の感覚は鈍くなり、笑うこともなく、言葉をかければ
「うるさい!」
と、声を荒げるようになった。
病気のせいで性格が変わったと思った。
もう私たちを好きじゃないんだと思った。
家族は「子供たちと私」
+「夫」
という形になった。
夫は同じ家に暮らす同居人のようになっていった。
でも本当は違ったのかもしれない。
高次脳機能障害の中には
たくさんの症状がある。
「記憶障害」
新しいことが覚えられない。
「注意障害」
2つの事に気を配れない。
「遂行機能障害」
計画が立てられない。
優先順位が決められない。
段取りが悪くテキパキ要領よくできない。
「自発性の低下」
やる気がない。
「感情コントロール低下」
ささいなことで怒り出す。
「対人技能拙劣」
相手の気持ちを察することができない。
「地誌的障害」
道に迷う。
場所や方向など位置関係がわからない。
ほかにも失認、失語、失行など本当にいろいろ。
そしてそれらのほとんどが、変わってしまった夫の行動や態度に当てはまると思えることでした。
最初からこのことがわかっていれば、私たち家族は、もっとちがう道を歩けたのかもしれない。
障害だとわかっていれば、一緒に戦えたのかもしれない。
大切なことは、これらの障害は良くなる可能性があるということ。
半側空間無視の夫は階段を下りるとき、
視覚に頼ると、階段と手すりと自分の距離感がわからず、足をどこについていいかわからず、手すりにつかまった手をどのタイミングですべらせればいいか混乱し、チグハグになり、非常に危険な降り方になる。
「気をつけて良く見て」
と言いたくなるところだ。
8年間私はそう注意してきた。
それは間違いで、
「良く見なくても大丈夫、視覚に頼りすぎないで、足と体の感覚を信じて自然に降りてみて。体はちゃんと覚えてるから大丈夫だよ。」
こっちが正確だった。
その声かけで夫は
易々と危なげなく階段を降りることができたのだ。
体はちゃんと覚えてる。
やってきたことは、必ずどこかが覚えてる。
それをうまく機能させることができれば、うまくいくことがたくさんあるんだ。
夫は、自分の母親に
「家族が大切なんだ。」
といつも言っていたそうだ。
私も子供もこの8年間、大切にされた覚えはない。
彼の中で大切にするということがどういう事なのかがわからなくなっていたのかもしれない。
それでも彼の中に、
「家族が大切なんだ。」
という意識だけはずっとあったのだと思うと、大切にするやり方をぜひうまく覚え直してほしいと思う。
主人はこの講演を聞いて、自分の状態が理解できたようでとても喜んでいました。
自分の行動がおかしいと認識できることが高次脳機能障害から抜け出す大事な一歩だそうです。
ご主人が家族が大事といっていらっしゃるとのこと。
うちの主人もあるとき、「がんばる、がんばると自分はいっていたが、それは実際にはどういうことを指すのかわかっていなかった、プラレールの電車がくるくる回るようにがんばるといえば自動的にがんばっていることになるのだと思っていた、といっておりました。
貴重なお話ありがとうございます。
「がんばるといえば自動的にがんばっていることになるのだと思っていた。」
ご主人のお言葉…
やっぱりそうなんですね。
自分がおかしいと認識することが高次脳機能障害から抜け出す第一歩か…
うちの夫は
「自分はおかしくない」
と誰かに認めて欲しくて自分の現実と向かい合うことができません。
そこが難しいところなんですよね。
のえもんといいます。
うちの母にも思い当たる症状があり、ちゃぶさんのブログをとても興味深く拝見させていただきました。
うちの母は昨年悪性脳腫瘍で手術を受けました。グレードU+2162に限りなく近いU+2161で、先生曰く、20年に一度あるかないかの珍しい症例だそうです。
手術でほぼ腫瘍はとっていただけたのですが、術後から、今までと性格が変わってしまったのではないかと思える症状がでてきています。
特に、感情のコントロールができないことと、相手の気持ちを理解できず、常に自分のことしか考えられなくなっているように感じます。
家族に理不尽なことをいったりすることも多々あり、父も私もどうしていいのかわからず、病気なのかそうでないのかもわからず、本当に精神的に辛い状態です。
でも、ちゃぶさんのブログを拝見して、少し母への接し方を変えてみたら、何かがかわるのではないか、と思えました。
少し気持ちがラクになった気がします。
つらつらと長文すみません。
またブログ拝見させてください。