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noriba-ba's garden

浪漫てくてく 竹原(その2)

   竹原は江戸時代、塩田による経済発展をもとに
   町人文化が大いに栄えた町だったそうだ。
    そのため、様々に意匠を凝らした町屋が多く
   中でも、この松坂邸は製塩業で栄えた豪商で
   唐破風の流れるような屋根の形が有名らしい。

   
   竹原市の重要文化財にも指定されている、この松坂邸。
   二階の菱格子の塗りごめの窓、うぐいす色の漆喰壁、
   彫刻を配した飴色の出格子が往時の繁栄を偲ばせる。

   
   一歩、中に足を踏み入れると、そこには過去と現代が
   奇妙に融合した、不思議な世界が目の前に広がっていた。
   天井からぶら下がっているのは、古色蒼然とした駕籠。

   
   座敷は数奇屋風の重厚な造りで、中庭まで見通せる。
   奥から射し込む明るい光と風を、暗い室内に取り込み
   明暗の絶妙なコントラストを見せる、心憎い演出はさすが日本人。
      
   
   座敷の床の間はごてごてと飾り立てず、とてもシンプル。

   
   もっとシンプルなのは障子に囲まれた、ここは格子の間。
   もしかして日本人の美意識の根幹には、この障子があり
   障子の持つこの縦横の直線と白と黒、あるいは光と影の
   明暗に、美しさを感じるDNAが潜んでいるのかも‥。 

   
   座敷の外に造られた渡り廊下は、長年の風雨に耐えつつ
   磨き上げられた黒光りの輝きを今も失うことはない。

     古き家に  風と光の  なかりせば  
               虫の音さえも  聞こえざらまし  
             

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