諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

裂雷神と木俣神。或いはサクは何を意味しているのか。その2

2018年06月12日 09時56分37秒 | 神道
続きです。

御井神、木俣神に話を戻します。

古来の井戸は泉。泉を木の股で囲ったのが、その名の通り井戸。「井」の字は木股で泉を囲った形を意味する。そしてその木の股は桂でなければならない。

桂は水辺に育つ。桂の葉が枯れ落ち水辺の水や朝露等の水分が付いて湿り発酵する。そこに太陽光が照射され水分が蒸発し、桂の葉の成分であるマルトールの香りを発する。つまり甘い綿飴の薫りが漂う。

甘い物、甘い香りは陰陽五行では土に分類される。だから「桂」の字には土が二つも入っている。

土は水を濁す。つまり土は水よりも強い。水神である龍が鉄を恐れるのも、鉄は土から発生する為。産鉄は川を濁す為。だから泉を桂の木の股で囲った。土の力を持つ桂の木で水を調伏する為。

っと私は考えていたのですが違うかも知れない。

木の股は女性器。だとすると泉は尿。現に水神・水速女命(ミズハノメノミコト)は、火神・カグツチ神を産んで大火傷して苦しんでいるイザナミ命の尿から産まれている。ミズハノメ命の名も「水が這う女」を意味する。

男よりも女性の方が尿に勢いがある。だから水神は女神。そこからも木股を女性器と見立て、泉を囲ったのではないか。

そう考えると福井神の「サク」が女性器を表していると考えても辻褄が合うと思う。



理由その2、黄泉の世界でイザナミ命が蛆だらけになって再生していた時、イザナミ命の身体に八雷神。つまり八神の雷神が纏わり付いていた。

イザナミ命は死者です。身体は朽ち果てていた。蛆が涌いていた。その身体を生身の身体に再生するにはどうしたら良いのか。

それは性行為をする。だから八雷神がイザナミ命の身体に纏わり付いていた。イザナミ命と八雷神は性行為をしていた。

この八雷神の正体は、イザナミ命が最後に出産したカグツチ神と考えます。火神であるカグツチ神を出産し、イザナミ命は性器を火傷し命を落とした。それに怒ったイザナギ命は剣でカグツチ神を殺した。

つまり、この時点では黄泉の国の住人はイザナミ命とカグツチ神しか存在しない。

イザナギ命が死んだイザナミ命を追っかけて黄泉の国へ向かったストーリーでの登場人物は、イザナギ命・イザナミ命の他には、八雷神、黄泉醜女、そして菊理姫しか出てこない。イザナミ命が最初の死人。イザナミ命の前に黄泉の国の住人はいない筈。そう考えるとイザナギ命・イザナミ命以外の神々はカグツチ神と考えられる。

イザナミ命の女性器に纏わり付いている八雷神がカグツチ神であるなら、母と子で性行為をしている事になる。

国津神の特徴は聖婚。つまり近親婚。イザナギ命とイザナミ命は夫婦であり兄妹の関係である。これもまた近親婚。

国津神の祖であるイザナミ命が地上に再生するには、子であるカグツチ神との性交が不可欠だった。その行為を夫であるイザナギ命が約束を破って見てしまった。イザナミ命の怒りは尋常ではなかった。だから逃げたイザナギ命を追いかけた。子のカグツチ神である八雷神が変身した黄泉醜女と共に。


続く。


コメント (6)
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