釧路公立大学事務組合議会2024年3月定例会が、本日(3月26日)開催されました。🏫
代表質問も行われましたが、質問したのは私1人だけでした。🙁
1回目の質問の内容は以下の通りです。
答弁と2回目の質問は、正式な議事録ができてからご紹介します。
大学でのエアコン設置についてただしたところ、保健室とキャリアセンター(就職相談室)に計画しているという答弁を得ました。🎐
※アトリウムでは入学式の準備が進められていました
質問内容
Q1 学生支援
まず1つ目のテーマは、学生支援に関わる質問です。今の学費は高すぎる、これは大学生やその親の多くはそう思っているのではないでしょうか。この間、大学等の学費は過去最高を記録し続け、今や初年度納付金は国立大学でも年間81万7800円、私立大学は平均135万7000円にのぼります。釧路公立大学でも、初年度納付金は88万2460円と、国立大学よりも高くなっています。多くの学生がアルバイトや奨学金頼みで、家族の負担も限界です。負担軽減のカギは、高すぎる学費の値下げにふみだし、本格的な給付型奨学金を創設することだと思います。国の教育予算を経済力にふさわしく充実させ、学費の高い大学に行くのは自己責任としている政府の高学費路線を抜本的に切り替える時ではないかと考えます。そのような立場に立って、以下学生支援に関わる具体的な質問に入りたいと思います。
(1 入学金、授業料の減免)
まず第1は、入学金、授業料の減免についてであります。現在釧路公立大学の入学金は30万2000円で、釧路管内出身者にはそこから6万円安く設定されています。そもそも入学金は、他の先進国にはない日本独特の制度で、高額です。確かに国の制度で、入学金を廃止してくれれば、問題はないのですが、今の政府にはそのような考えはありません。しかしこの事務組合では、釧路管内出身者の入学金の減免額については議論ができるはずです。例えば釧路管内出身者の入学金は、全額免除することくらいあっても何らおかしくはないと考えます。ちなみに、事前に担当課に伺ったところ、令和5年に釧路管内出身者で入学した人は45人なので、1089万円あれば管内出身者の授業料は免除できる訳です。管内出身者の人数は年によって大幅に増減することはないと思われます。この金額であれば、事務組合からの運営費交付金の3億6000万円の中で、十分賄えるのではないでしょうか。
そこで、釧路管内出身者に対する入学金は全額免除にすべきと考えますが、事務組合の考えをお示し下さい。
(2 給付型奨学金)
2つ目に、給付型奨学金について質問します。世界では奨学金といえば、返済不要があたりまえです。我が国でも給付型奨学金制度はありますが、住民税非課税世帯が対象で、全学生の1割程度となっています。奨学金を受けていても、多くが貸与型になって、しかも半数が有利子になっています。学生の3人に1人が平均300万円の借金を背負って社会に出ているのが実態です。学生や保護者の負担能力を超えた高い学費のために、バイト漬けの学生生活が当たり前になっています。授業期間中にも日常的にアルバイトをする学生は、全国的には4分の3になっていると言われています。バイトに追われる学生生活の改善は、学生にとっても、大学にとっても、卒業生を受け入れる企業や社会にとっても、まったなしの課題といえます。
そこで給付型奨学金の充実が必要です。残念ながら国の制度だけでは不十分です。釧路公立大学にも大学独自の給付型奨学金制度があるとHPで掲載しています。この大学独自の給付型奨学金制度の内容をお示しいただくとともに、令和5年度の利用実績を教えて下さい。またその利用実績について、どれほどの学生支援につながっているのか事務組合としての認識も答弁お願いします。
(3 100円朝食企画)
3つ目に、100円朝食企画について、お尋ねします。これまで、保護者らで作る後援会が費用負担をし、大学生協で実施していました。令和5年度はわずか春と秋に計10日間で終了しました。北海道新聞の報道によりますと、「毎日違うメニューを安く食べられるので、飽きないしとても助かる」と学生の間では大変好評のようです。わずか10日間で終わってしまうのは、後援会の慈善事業になっているので、持続不可能になっているのだと思われます。
確かに、大学生になると、小中学校の給食のように食育という授業の一環だから助成せよという理屈には無理があると思います。しかし大学生特に親元を離れて一人暮らしをしている学生に、安価な朝食を提供してほしいというのは、ぜいたくな要求といえるのでしょうか。学生は、生活が苦しくなると、食費を切り詰めます。朝食はなしか、あっても食パン1切れで我慢している学生が、私の学生時代にはいました。バブルの時代でもそうでしたので、今の物価高ではおそらく現状は変わっていないのだろうと思います。小中学校では、朝食を食べない子がいることを、教育委員会でもアンケート調査で把握して、指導をしているようですが、大学生になると誰も言ってくれる人がいなくなります。100円朝食は、物価高騰の今、学生支援策として求められていることではないでしょうか。
そこで、①令和6年度は100円朝食企画は実施できるのか、できるとすれば期間とか内容をお示し下さい。
②今後は後援会の慈善事業とせず、100円朝食をもっと長い期間実施できるよう、事務組合が法人に事業費を支給していただきたいと考えますが、見解をお示し下さい。
(4 令和5年度の退学者)
4つ目に、令和5年度の退学者についてお尋ねします。コロナ禍に続いて、物価高騰で、大学生の生活は大変な状況であることは管理者もご存じのことと思います。アルバイトの時間を増やさなければ生活がなりたたず、企業の方もそれをあてにして、アルバイトにも関わらず、シフトを組むなどの管理職のような仕事をさせている場合もあるようです。特に学習塾などのアルバイト講師の仕事では、授業のシフトが空いてしまうと、責任をとってシフト編成を担当するアルバイト大学生が穴埋めをして、授業に出られない状況になっているということも聞いております。学生が授業を休むほど仕事をしている環境は、改善をしなければなりません。特にアルバイトのために休学を余儀なくされることは、学生としては本末転倒であってはなりません。また同様に、授業料を払えなくて退学することもあってはならないことと考えます。
そこで、①令和5年度、休学した学生と退学した学生の人数をお示し下さい。②更に退学した学生については、その理由をお示し下さい。③退学者のうち、授業料未納付のため除籍した学生がいれば人数をお示し下さい。
(5 教室にエアコン設置)
5つ目は、教室のエアコン設置に関わる質問です。昨年の夏は涼しいはずの釧路でも猛暑の日々が続きました。その状況を受け、道立高校では普通教室にもエアコンの設置が予定されています。また釧路市内の小中学校と義務教育学校では、保健室にエアコンが、普通教室と職員室には大型扇風機が設置されることになっています。また釧路市内の小中学校では夏休みを30日に延長するなどが計画され、小中高では釧路でも一定の猛暑対策がとられつつあります。釧路公立大学では、どうなっているのか事前に担当課に伺ったところ、大教室と電算実習室にエアコンが設置してあるのみとのことでした。確かに、大学の休みは長いということはありますが、それでも釧路でも真夏日が続く以上は、大学の普通教室や先生方の研究室、職員の執務室、学長室、理事長室、それにこの会議室などにもエアコンの導入が必要ではないでしょうか。夏休みでも、学生は授業以外で大学施設を利用することはあるでしょうし、大学で働く教職員の方は、学生のような長い夏休みはとっていないはずです。
事務組合の予算に、教育振興基金という施設整備のための基金があります。実際令和6年度予算では、施設整備等補助金として、法人に1億5000万円程度支出することになっています。大学にエアコンを設置して、学生並びに教職員が快適に学んだり、研究したりできるよう環境を整備することも事務組合の役割と考えますが、見解をお聞きします。
Q2 釧路市議会での議論
(1 理工農系学部増設の現実性)
続いて大きなテーマ2の釧路市議会の議論から質問します。この質問は、町村選出の議員の方には、わかりにくいかもしれませんが、釧路市議会での質問を具体的に示しながらできるだけわかりやすく質問しますので、お聞きください。この間、釧路公立大学に関係する議論が、釧路市議会の一般質問でもだされました。そこでこのテーマの1つ目として、理工農系つまり、理学部、工学部、農学部といった学部の増設の現実性についてお聞きします。釧路市議会では昨年の12月議会で、釧路商工会議所の地域開発委員会が釧路公立大学に理工農系学部の増設を提案したことに関連して、ある議員から「文科省が今年度新たに基金を創設し、理工農系の学部を増やすための学部新設や転換に向けた費用などを支援する制度を活用しての釧路公立大学への理工農系学部の新設へ向けた提言がなされました。まずは提言に対する率直な感想をお聞かせください。」という質問がありました。これに対し釧路市長は、議事録を読み返したのですが、明確な回答はしませんでした。 釧路商工会議所第229回議員例会が開催されたのは、昨年11月10日のことですから、今日の議会はその直後の事務組合議会となります。そこでこの提言に対する何らかの意思表示が必要ではないかと思われます。 そこでお伺いしますが、①事務組合又は法人は釧路商工会議所に、この件で何らかの回答書を送ったのでしょうか。もしそうであれば、内容をお示し下さい。②もし何も回答をしていないのであれば、この理工農系学部増設に関する事務組合の見解をお示し下さい。
(2 釧路駅周辺へのサテライトキャンパスの可能性)
2つ目は、釧路駅周辺へのサテライトキャンパスの可能性についておききします。同じく釧路商工会議所の第229回議員例会では、「大学を中心市街地に立地し、水産・漁業や涼しさなどの釧路の強みとIT・DXを掛け合わせた水産情報学部の増設により人流が生まれ、中心市街地の活性化につながる」とまちなか学園都市構想の提案もされたそうです。これについては釧路市長は答弁し、「都心部への大学サテライトなどの学生が集う機能を持つことは、市としてもいろいろと検討を進めております都心部のにぎわい創出につながってくることだと思っております。提案は大変力強いものだと考えているところでございます」と前向きともとれる姿勢に感じられました。 地元の市長さんがこのような姿勢を示されたのですから、事務組合も何らかの検討を始めようとしているのでしょうか。釧路駅周辺又は中心市街地へのサテライトキャンパスを創設することは、釧路公立大学にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。釧路商工会議所と同一の見解をお持ちなのでしょうか。改めて、釧路駅周辺・中心市街地へのサテライトキャンパスについて、事務組合の見解をお尋ねします。 (3 学生のまちなか居住) 最後の質問は学生のまちなか居住についてです。この議論は、先日終わったばかりの2月定例会の一般質問で出され、まだ正式な議事録ができていないので、具体的な質問・答弁の引用はできません。しかし質問の要旨は、学生にまちなかに住んでもらい、それによって中心部が活性化した山形市の事例を紹介し、まちなかに学生が住めるよう提案する質問だったはずです。昨年9月議会でも、釧路高等専門学校のサテライトキャンパスについて同じ議員から見解を問われ、釧路市長は「第一義的には学校を運営する独立行政法人国立高等専門学校機構の考え方によるところでもございまして、引き続き情報収集に努めてまいりたい」と答弁されました。 では、同じ要望が釧路公立大学に対して出されたら、管理者の立場としてはどうなるのでしょうか。現在釧路公立大学に通う学生さんは文苑近辺のアパートに住み、徒歩又は自転車で通っている人が多いと思われます。もしまちなかに学生街を作ることになれば、芦野まで通う交通手段の必要性、文苑・芦野の新たな空き部屋対策など、いろいろ検討することも出てくるのではないかと思います。そこで中心市街地に学生街を作って活性化を図るという構想について、事務組合はどのように考えているのか見解をお示し下さい。 1回目の質問は以上です。
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