No. 2067 鑑賞者妨害は絶対NG(『朝日』5月16日)
東京上野の国立西洋美術館(西美)が初めて現代美術を展示する場で、イスラエルのパレスチナ・ガザ地区への攻撃を巡って、出品者らが色々な形の抗議行動を行った。日本ではこの様な場での抗議行動は殆ど前例が無いので、今後、賛否両論で世論が侃々諤々となるかも知れない。
‛全館貸し切り’で今回の企画展が催されたのでなければ、企画展の出品に興味の無い来館者には聊か迷惑なこともあったと思われる。最も憂慮されることは、西美からの連絡も無しに警察官と思しき人物が抗議行動をする人を連れ出したことだろう。西美も抗議行動に多少の働きかけがなされた様だが、抗議行動も場違いな面もあったようだ。今後の抗議行動の仕方を考え直す部分もあったのではなかろうか。抗議行動も様々な形が考えられよう。
ベトナム戦争真っ最中の頃、Campus内の通路脇の芝生で十数人の学生が横一列になって、‛Silent Vigil’の掲示を掲げて黙祷を奉げる様な姿勢で立ち尽くしていたのは何かへの抗議行動であったのか、Campus Police も左様な示威行動に何の干渉もしなかったのは、学内では大幅な言論の自由が認められていたという事か。