槃特の呟き

散文(何でもござれ)、韻文(破礼句まで含む)、想い付くまま。

言葉の気品――善悪真善美(異なる世代の戦後観)

2019-08-31 23:46:31 | Weblog

No. 681 八十歳代と五十歳代の戦後観(『朝日』8月31日『声』)

 銃後であっても直に戦時体験を持つ八十歳代は、消せぬ恨み、悲しみ、疑念を抱えているのだろう。戦争を後世に伝えるために生きる決意を表明する人。神国の敗戦後、自らの戦争責任の検証も無く、極東軍事裁判終了で一億総懺悔、ハイこれからは民主主義と豹変した世相への疑念を投げる人。

 一世代若い戦後経済復興期以後の五十歳代は、日本特有と思われる画一主義を迫る「同調圧力」への警戒を語る。映画を見て「被爆者」の辛酸を実感した人。

 双方を読み比べてみて、ある程度は戦争が後世に伝えられているように感じるが、もっと若い世代となると、この点は甚だ心許ない思いがするのは杞憂か。

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言葉の気品――善悪真善美(2位じゃダメでしょう)

2019-08-30 22:10:31 | Weblog

No. 680 スパコン京(『朝日』8月30日)

 丁度10年前、事業仕分けで予算節約のために考え出された思いつき的な「2位じゃダメなんでしょうか」。選挙で次点となった議員候補者に、「次点ではダメなんでしょうか」と聞くようなものだ。「次回選挙では大いに有望となりますよ」と勇気づけても、候補者には何の慰めにもならないだろう。「2位じゃダメ ...」が成り立つなら、論理的には「3位じゃ...」も「4位じゃ...」も「5位じゃ...」も成り立つことになり、これでは相手を全く否定していることに繋がることになる。

 スパコンのその後の成果はいろいろな分野で活用されていることはかなり一般にも知られてきているようだが、これから費用対効果の検証をしたところであまり意味が無さそうな気がする。もし、カミオカンデやスーパーカミオカンデの費用対効果の検証を求められても、スパコンのような訳にはいかず、恐らく検証不可能ではなかろうか。

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言葉の気品――善悪真善美(Outingは個人的好奇心?)

2019-08-29 23:20:57 | Weblog

No. 679 本人同意なく明かす(『朝日』8月29日 夕)

 20代で性適合手術、法に基づいて戸籍上も性別を女性に、家裁に申し立てて名前も変更。病院に勤務後間もなく上司からアウティングに同意を求められ、医療従事者間のことゆえ問題無しとして、本人同意無しのまま公表される。

 職務上知り得た情報を矢鱈公表することは禁じられていることは常識の範囲のはず。まして医療に従事する者が何の目的で本人の意志に反して部下の性転換の事実を明かすのか、意図が分からない。単なる個人的好奇心から出た行為だとしたら、上司としては著しく不適格と断じてよい。

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言葉の気品――善悪真善美(一衣帯の水を掻き乱すもの)

2019-08-28 23:34:45 | Weblog

No. 678 ホワイト国から外す(『朝日』8月28日)

 小渕内閣―金大中時代から以後の隣国、特に女性大統領が側近とのスキャンダルで晩節を汚し、現大統領もまた側近の不祥事(?)で足元が怪しくなりそうな気配。最高権力者とそれを取り巻く人間とのしがらみにこの国独特の性格があるように思える。日本人には分かりにくい身内意識のようなものが伝統的に内在していて、人間関係を支配しているように見える。俗に言う国民性と言われるものだ。

 しかし上述の件は外交とは一応関係無いものである。むしろ、指導者の面子のようなものが絡んで外交関係を厄介なものにしていわしまいか。経済に直結する場合は大きな影響・被害を受けるのは経済人であり、ひいては一般国民と言うことになる。それを最小限に留めるには、政治家に翻弄されること無く国民が冷静に振舞うこと以外には無い。

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言葉の気品――善悪真善美(資格確認どこまで?)

2019-08-27 23:13:48 | Weblog

No. 677 児童扶養手当資格確認に困惑(『朝日』8月27日)

 ひとり親のプライヴァシーや人権にまで踏み込んだような質問に、まるで弱い者いじめを見るような観がある。月額精々数万円の支給を受けるために、恥部に触れられるような質問に耐えねばならぬとは。場合によっては、行政の監視下に置かれたような状態になることも有りうる。担当職員の感覚も、不正防止が至上命令と感じ、常識的な感覚に麻痺を起こしてしまっているのでは、と感じてしまうほどだ。

 資格確認のための質問の仕方に、自治体によりバラツキがかなりあるようで、工夫の余地は大いにあると言えようか。

 

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言葉の気品――善悪真善美(エア遊具をめぐって)

2019-08-26 22:53:08 | Weblog

No. 676 水上エア遊具の危険(『朝日』8月26日 夕)

 東京練馬区豊島園での女児水死事故から10日以上の今夕、ニュースも夏枯れなのか、一面のほぼ全面を使ってエア遊具の危険についての総括が掲載されている。

 事故のニュースに接して真っ先に驚いたことは2点、(1)プールの水深1.9m、競泳用プール並みだ。遊園地のプールに相応しいとはちょっと思えない。(2)空気で膨らませる「ふわふわウォーターランド」の幅は2m長さは5mほどの大きさ。

 この下にもぐってふわふわの遊具に張り付いたら、浮力で恐らく体の背中側が遊具に押し付けられるように張り付いて、離脱はほぼ不可能であろう。漁師町の海岸で泳ぎを覚え、伝馬舟でも船底に張り付くと危険と教えられ、体感もしてきた身でもあるので、事故のニュースに接して驚きを禁じ得なかった。この遊具は水上設定は想定されてなかったと聞き、二度びっくりだ。

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言葉の気品――善悪真善美(中高一貫校予備校化に拍車)

2019-08-25 22:51:38 | Weblog

No. 675 高校からの募集停止(『朝日』8月25日)

 高校段階の授業を前倒しして中学から教えて、6年間を効率よく受験体制に整えるには、高校段階での途中入学を排除せざるを得なくなることは自然の流れかも知れない。この余波は中学受験に及ぶことになろうが、専ら大学進学率向上を目指す一貫校は無関係を装うほかは無いであろう。問題はもっと先にあるのではなかろうか。

 受験技術に長け、偏差値の高い大学に入った後の学生の伸び代の問題が最も重要なことであるはずなのだが。その追跡に最も無関心なのが当の一貫校だろう。追跡に強い関心を持つ研究者も多くは無いだろう。受け容れた大学のスタッフが散発的に感じたことを口にするのを追いかけるほかは無さそうだ。

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言葉気品――善悪真善美(中傷被害の怖さ)

2019-08-24 23:25:38 | Weblog

No. 674 「あおり運転同情」デマ(『朝日』8月24日)

 中傷とは根拠も無く他人を批判して心に傷を負わせることだ。常磐道でのあおり運転に同乗していたというデマをツイッター投稿で広められ、被害を受けた会社経営の女性の受けた営業上の被害や名誉棄損の傷は測り知れないものと想像する。ツイッター発信者への損害賠償訴訟と名誉棄損罪での刑事告訴検討は至極尤もなことと思われる。

 いい加減な根拠でツイッター投稿したという大学生は、あおり運転同乗者が逮捕され、投稿が事実無根と分かったら、自分の仕出かしたことに怖くなったと言う。知性を磨く高等教育の場に身を置く立場の人間であるはず、大学生の名に値しない輩と申して憚らない。

 デマがネット上で拡散する例は過去にも数多あるそうだが、社会心理学者の分析は、言ってみればどうでも良いこととおもう、肝心なのは、「投稿者は特定され、社会的責任が問われる可能性があることを認識するべきだ」と分析に添えた点だろう。

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言葉の気品――善悪真善美(こんなにも違う!)

2019-08-23 22:35:30 | Weblog

No. 673 赤子を抱く国会議長(『朝日』8月23日)

 日本とNZとの国会議員の生活振りの隔たりの大きさに仰天。議場で同僚議員の赤子に哺乳瓶を含ませながら議長が議事を運営。国会議員の4割が女性、0歳児持ちの議員への特典など日本とは大きな隔たりがあるようだ。日本だったら間違いなく懲罰動議に逢うだろう。理由は恐らく議場の品位を穢したとされるのではなかろうか。かつて、恐らく舞台の帰りだろうか、着流しで登院した寄せ芸人出身の議員が同様の理由で懲罰の動議を受けた。袴を着けていなかったから駄目と言う事だった。

 このNZ議長はツイッターへの投稿で、抱いた赤子をVIPと表現するほどの余裕とユーモアの持ち主とお見受けした次第。日本では議員となった女性は「育活」を諦めねばならないのが一般の様だ。今回の議長の抱いた赤子は、男性同士が、さる女性を代理母として産んだ子を養子としたものだと言うから、さらなる驚きだ。

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言葉の気品――善悪真善美(苦しい時の神頼み?)

2019-08-22 22:57:35 | Weblog

No. 672 健闘を祈る ラグビー(『朝日』8月22日)

 日本で初めて開催されるラグビーワールドカップ、気軽く戦勝祈願の出来るように、東京丸の内に「丸の内ラグビー神社」が建立された由。鳥居は笠木と柱だけで高さは3.5メートルのゴールポストを模しただけの極めて簡素なもの。鰐口はラグビーボール型の鈴。よほど剽軽な人が考案して建てたものだろう。

 ところで、御神灯の提灯に「楕縁」とあるが、単なる駄洒落なのか、「楕円形のボールとの縁」と言う意味にもとれるが、理解しづらい。

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