槃特の呟き

散文(何でもござれ)、韻文(破礼句まで含む)、想い付くまま。

言葉の気品――善悪真善美(非正規女性の苦しみ)

2021-10-31 22:30:43 | Weblog
No. 1491 ロスジェネ世代に集中(『朝日』10月31日)
 男女雇用機会均等法が施行されてから35年が経過したが、特に非正規単身の女性が苦境にある。低収入、雇用継続不安の二つが最大の困難とされる。就職氷河期に実社会に出た、即ち特定の年齢の女性達が該当者だ。
 その半数が年収200万円未満、よりよい職を求めて転職をしても、男女差別、職を継続しても労働過重の負担、転職しても同じような経過、頑張っても抜け出せない悪循環に陥り、65歳以上の老後はおよそ半数が生活保護レベル以下になると予想されている。永年に亘って続いた日本社会の観念、「男が外で働いて稼ぎ、女が家庭で育児などを担う」が経済的にも社会的にも女性を貶置してきた訳で、総合的に見たら、これは大きな社会的損失と言えるもので、これを根本的に変えねば女性の救いは無い。 
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言葉の気品――善悪真善美(末は博士か大臣か)

2021-10-30 22:19:56 | Weblog
No. 1490 選挙期間中に地元選出大臣激励会(町役場)(『朝日』10月30日)
 出馬した地元選挙区の町役場へ大臣が出向く旨の通知を選挙事務所から受けた役場が、「大臣就任激励会」なる張り紙を役場前に掲示して、市長、町議会議長、町職員、町民ら数拾名が激励会を開催。開催に先立ち、防災無線で大臣の来訪、大臣就任激励会開催を知らせる放送を流している。町の説明では「選挙の話は一切していない。地元議員の大臣就任を伝えただけ」としているが、選挙に出馬した当の大臣は激励会後に3か所で街頭演説をしたもよう。
 大臣が町を訪れたのは出馬した選挙区(当該町)での選挙運動が主目的であると解釈するのが自然、町長訪問が主目的と解釈するのは極めて不自然と言えよう。町の防災無線放送は選挙運動の謂わば露払いとなっていて、今回の一連の経緯についての街の説明(弁解とも言えよう)は如何にも苦しげだ。選挙民(町民)は政治家と役人との間の以心伝心、阿吽の呼吸を見せ付けられたと感じて居るのではなかろうか。 
 
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言葉の気品――善悪真善美(“雨降って地固まる”を期待)

2021-10-29 17:11:06 | Weblog
No. 1489 端末機能を改善すれば(『朝日』10月29日)
 大阪市で生徒が「いじめSOS」を発信し易くする工夫をタブレット端末に施した事をめぐって、様ざまな意見が出されているようだ。各児童生徒が学校生活を記録するシステムに「いじめ」「生活」「勉強」などに関して相談する欄を設けて、相談内容が全教員に通知される仕組みとなっている。それを受けた教員が児童生徒に口頭で対応することになるようだ。対面で先生に口頭では発言しにくい生徒でもオンラインでは発言し易い場合もあろう。相談内容によっては総ての先生に通知されるとなると申告しにくいこともあろうが、匿名可となれば案外相談も相当賑やかになるかも知れない。
 東京町田市で女子児童が、学校で配布された端末で悪口が書かれたことで自殺すると言う悲劇が起きたが、告げ口を端末に書き込んで悪口を仲間たちと共有しようとしたのだろうが、生徒に配布した端末の接続の仕組みに工夫をすれば、こんな告げ口のようなことは発生しなくなるのではと考える。各自の端末が特別な道具ではなく、公衆電話のようにごく有り触れたものとなれば、陰湿な発信などは減少するのではなかろうか。
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言葉の気品――善悪真善美(続くお役人のいい加減さ)

2021-10-28 21:52:01 | Weblog
No. 1488 アベノマスク後日談(『朝日』10月28日)
 新型コロナウイルス感染拡大に対処するために政権の肝煎りとして調達・配布したものだ。2億9千万枚のうち約8千3百万枚、3割近くが配布されず倉庫に保管されたままで、保管費用が7カ月間で約6億円と云う。今後も保管費用が数億円予想されるようだ。買っても使わず倉庫に仕舞ったままで保管料だけを払い続ける、税金の無駄使いに不感症となっているとも言えようか。民間と違って、親方日の丸、潰れる心配は無し、カネの無駄使いに罰則は無し、能天気と評するのも当たらない様で、無責任が一番適切と言えようか。然るべき罰則をルール化しなければ、放漫・杜撰な行政は矯正できない様だ。
 マスク自体にも問題があるようで、ガーゼのマスクではウイルスは防げず、目笊で水を掬うようなもの、大粒の飛沫拡散を止める程度の役が精々だろう。旧式のマスクの在庫を抱えこんで喘いでいる会社の救済に手を貸した様なものだ。お役所に自浄作用が無ければ、メディアを先頭に外部がこんな実態を暴くしか他に手は無さそうだ。
 
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言葉の気品――善悪真善美(紙面を読む意欲を殺ぐもの)

2021-10-27 23:05:33 | Weblog
No. 1487 本日の社会面(役人のいい加減さ)(『朝日』10月27日)
 1.日本年金機構が市町村に貸し出すために調達したノートパソコン3千台、うち43%余りが活用されていなかった由。約1千台は機構で保管されたまま。更には、貸し出された2千台のうち約300台(15%)は未使用のまま。会計検査院の指摘では調達自体が不要だったようだ。調達額約1億円余りが無駄遣いとなっているようだ。
 2.神奈川県真鶴町町長が選挙に出るに際し、職員時代に庁舎内で選挙人名簿をコピーしたものを選挙葉書送付に使用していたようだ。選挙人名簿の閲覧は出来るが、コピーは認められてはいないのだ。“「役得」としてコピーぐらいは許される”と軽く思ったかも知れぬが、これは不可だ。
 3.京大霊長類研を解体―吃驚ニュースだ。半世紀以上の歴史を誇る研究所が何故?と云う次第。所長も勤めた人物(懲戒解雇)による不正経理、架空取引などで不適正支出に関して11億円以上が返還対象。
 
 同一紙面にこれだけの不愉快なニュースを見せ付けられると新聞を読む気がしなくなる。
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言葉の気品――善悪真善美(酒と談笑が戻る)

2021-10-26 22:24:46 | Weblog
No. 1486 コロナ心配だけど(『朝日』10月26日)
 東京圏と大阪で新規感染者数減少に伴い営業時間の短縮要請が解除されて、11カ月ぶりに我慢の堰を切った様に居酒屋・パブに人が流れてきた。テイクアウトが可能なファーストフードとは異なり、落ち込みの激しかった居酒屋・パブは解除の前と後との落差が大きい様だ。感染リスクの最も高い業種故、客足の戻りがどの程度になるかは見通せない様だ。ナノメーター単位の飛沫(アクアモール)は数分間は空中を漂うので、コロナ感染のリスクは他よりは高くなる。
 「白玉の歯に沁みとおる秋の夜の酒は静かに飲むべかりけり」を実行している上戸には今回の解除も余り関係が無いであろうが、雰囲気や談笑で味わいを増幅させている御仁には居酒屋などでの献酬は必須と云う訳だろうか。数か月に亘る辛抱も今夜の一杯で吹っ飛ぶ訳だから。然しチョットした油断がリバウンドになりそうな気配のロンドンのケースもあり、クリスマスや年末が近づいてきて、企業では忘年会取りやめと云う所も多く、個人が「人、酒を呑み、酒、酒を呑み、酒、人を呑む」となっては何が起きるか分からない。どちらも程ほどに願いたいものだ。
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言葉の気品――善悪真善美(機械が人を雇う!)

2021-10-25 23:12:28 | Weblog
No. 1485 AI面接‐‐‐?(『朝日』10月25日)
 対面での質疑応答が総てIT画面上で行われることになるので、厳密な意味では「面接」とは言えまい。職員の昇格、配置替えなどに関しては、既に職員の人物に関してある程度の認識が得られて居れば、本人の希望、都合、徳技、等に関する質問は事務的な遣り取りで済まし得ると思われるので、じかに面と向かう場や時間を予め手配する手間は省けて、面接者、被面接者双方にとって好都合かも知れない。面接者の偏見や印象批評的なものが入り込む余地が無くなる点は利点かも知れない。文字通りの面接試験とAI面接試験との人物評価にさほどの差異が認められなければ、今後活用されることが広がろうか。
 然し新採用の試験となるとAIでは無理があろう。文字言語からでは無論のこと、単に音声言語だけでは分からない面、挙措から感得できるもの、雰囲気などは機械では分からないであろう。面接者が採点した結果を機械に入力して合否判定の処理をするのは容易であり、さしたる問題は起こらないだろう。所謂面接も機械で、合否判定も機械ででは、人が人を採るのではなく、機械が人を採ることになって、人は最早人間ではなく、完全な道具と化し、行きつく所を想像しただけでも空恐ろしい。
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言葉の気品――善悪真善美(付け焼刃では東京分散は覚束ない)

2021-10-24 22:55:21 | Weblog
No. 1484 選挙公約は付け焼刃では?(『朝日』10月24日)
 東京一極集中は戦後数拾年に亘って、ある意味では自然な流れに沿った結果と言えるものだ。1923年の関東大震災後の復興に尽力した「大風呂敷」と評された東京市長が成し遂げたものは、当時としては比較にならないほどの道路幅を持った昭和通りだけであった。これは所謂、総論賛成各論反対の帰結とも言えようか。
 東京江東区豊洲のマンションに住む料理人、駅や学校、買い物に何処も徒歩5分では豊洲を離れる理由は考えられまい。ご近所も近く、助け合いも容易で暮らし易いだろう。逆に東京を離れて地方の快適な生活を楽しむ人は、コロナによる緊急事態でも職住分離が可能なIT企業勤務のテレワークに従事する人だ。東京大田区の持ち家を処分し群馬県みなかみ町へ移住、テレワークが日常だが、東京駅までは上越新幹線で65分。しかし、こんな決断をする人はごく少数だろう。以上の2例は、各党の掲げた選挙公約に当て嵌まる部分もあろうが、公約はいずれも理念的、抽象的で余り具体性のあるものは見当たらない様だ。だから標題に「付け焼刃」と云う語を用いた次第だ。地方に行って便利で文化的な暮らしが望めそうな具体的計画でも示されなければ、地方へ行きたがる人は出てこまい。政府中央が東京集中を抑え、地方がその土地独特のアイデアを実行出来るような財政的・政治的な援護をしない限り、地方に人は寄って来ないだろう。
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言葉の気品――善悪真善美(#部活死ね!)

2021-10-23 17:12:55 | Weblog
No. 1483 百年河清を俟つ?(『朝日』10月23日)
 部活問題が何故こじれるのか。戦後日本の初等中等教育が六・三制となった時から、教育の三本柱の一つに「部活」がある。特別教育活動などに熱心になる余り、教科教育活動が疎かに成りがちという懸念が存在した。つまりお勉強が疎かになると言う意味だ。「部活」に熱心に成り過ぎには、教員の場合と生徒の場合の二つがある。更には、社会が豊かに成り、学外に様ざまなクラブが誕生したことも関係する。いま一つ、近頃の子供は画一主義を嫌う傾向が強まっているようだ。
 教員が「部活」に熱心:一番始末の悪い場合だろうか。極端な場合が、担当教科科目より「部活」のほうに熱が入っていそうな場合だ。学外から当該部活動に長けた人材を入れて交替させるのも一法か。
 生徒が「部活」に熱心:これは何とでもなる。部活に熱心の余り、成績が急降下でもすれば本人は考え込む。そんな場合、担任の言う事は至上命令だろう。
 学外に好きなクラブが出来れば校内の部活よりそちらを優先したくなるだろう。校内にも同じクラブがある場合、学校側が校内の部活優先を強要すると悶着が生じることとなる。生徒が要領よく、比較的束縛のない校内の部活に加入して、学外のクラブへ通う手もあるようだ。
 「全員加入制」:国が定める学習指導要領に反しているにも拘らず、頑なに全員加入を強制する学校が多々あるようだが、教員集団の質に疑問を感じざるを得ないので、斯様な学校には自分の子を預ける気にはならない。時代の趨勢に背を向けた様な教員集団とも言え、上部機関、都道府県の教育委員会などが出番となるケースと思う。

 
 
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言葉の気品――善悪真善美(ネットいじめ―予想されたこと)

2021-10-22 22:48:42 | Weblog
No. 1482 端末から自由な世界へ(『朝日』10月22日)
 ネットの世界は完全な自由世界だ。発話・発信は国境などいとも簡単に飛び越え、少々の束縛では効き目が無い。中学生の投書子が「声」欄で憂えていた様に、黒板や塀へのいたずら書きは広まってもせいぜいその地域内に留まるが、スマホのデータはネットを通じて世界中を駆け巡るから、その被害を受けた人の痛みは計り知れない程となる。誠に恐ろしい世界とも言えよう。
 子どもは大人以上にIT機器の扱いに堪能だ。一人一台ずつ端末機を与えられて教室の授業以外でも使用するとなれば、大人以上に与えられた時間を費やしてその技量を上達させることが出来る。コロナ禍で家に引き籠っていても時間を持て余すことなど余り無いのでは。昨近の社会に風潮の影響もあるのか、ネットを通じての陰湿な嫌がらせやいじめが子どもの間に広がっているようだ。ネットは今や子どもの人間関係に関わる最も強力で尊重されるべき「インフラ」なのだ。ネットに絡め捕られ、電波に首根っこを押さえられている状態なのだ。ネット空間でチョットでも粗相と受け取られるような行動は周りから疎まられ、嫌がらせなどを受け易くなるのだろう。コミュニケーションの手段に過ぎない道具で人間関係まで歪めてしまいかねない状況を正常化するのは教育の場(教室)で取り組むべきものだろうから、現場の教員の知恵と努力に頼るのが欠かせないと考える次第だ。
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